かるさんのgooブログ <北国たより>

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巧言令色鮮矣仁

2006-06-09 23:49:00 | インポート

論語にある孔子さまの言葉です。(こうげんれいしょく すくなしじん)
「口先が巧みで、角のない表情をするものに、誠実な人間はほとんどいない」という意味だそうです。

先日、Mファンドの代表者M氏が塀の中へ収監されました。
少し前のホリエモンにしろM氏にしろ、既成の古い殻を破って新しい道を開く旗手として期待する向きも多かったのですが、所詮はルール破りのただの拝金主義者でしかなかったように思われます。

株式市場のことは門外漢で、語る資格はこれっぽっちもありません。
ですから以下は全くの感情論にすぎません。(ただし、川に落ちた犬を棒で突く・・・類のものでは無く)

ホリエモンの、某メデイア買収劇のころから頻繁にメデイアに登場するようになったM氏です。
軽薄と感じるほど、とにかくよく喋りまくります。特徴のある大きな目をむいて持論をとうとうと語ります。質問者に対しても才走った、高等な理論を駆使して威圧的に応答しています。

彼の逮捕寸前の記者会見をTVで見ました。
その中の言葉で「あなた方が私に反感を持つのは、私が莫大なお金を儲けたからだろう?」と言うのがありました。

いやいや、決してそうではありません。ルールに則った金儲けならば誰も何も言いません!!
彼に反感を持つ大きな理由は「その知識をひけらかす尊大な態度と、誠実さの欠如」にある・・・と、私は思ったりするのです。

「自分のようなプロ中のプロがこんな結果に・・・」との言葉にも、底の浅い尊大さを垣間見ることができます。
その道の本当のプロならば、決してこんな事態を招いたりはしませんでしょうに。

成功者として後世の歴史に名が残る人々は、『才子才に溺れる』ことも無く『勝って兜の緒を締め』ながら『歩一歩』と進んだように思うのです。

氏に対する数多くの野次馬の中の一人ながら、その一挙手一投足を『他山の石』として余生を送りたい、そんな気がして来る不思議さがあります。

巧言令色・・・の反対語として『剛毅朴訥近仁』(ごうきぼくとつ、じんにちかし)があります。
「剛毅で飾らぬ人は(誠実なのだから)、完成した徳をそなえたものに近い」

こんな言葉を、塀の中の人に差し入れて上げたい・・・などと思ったりする昨今ではあります。