いまからおよそ400年前の文禄時代、捕らえられ三条河原で釜茹での刑に処せられた「石川五右衛門」という大盗は、その辞世の句でよく知らています。
(義賊と言われ、実在の人物だったとの資料も豊富だとか)
『石川や 浜の真砂は尽きるとも 世に盗人の種は尽きまじ』
がその辞世の句です。
400年経ったいまの世でも、五右衛門の辞世の句は色あせていません。
人々の欲望は尽きることなく、食べて生きていく為だけの悪事ならまだしも、己を肥え太らせる為の悪事が蔓延しています。
つい最近も、実態の無い株式投資などを募り出資金をだまし取ったとして、会社幹部ら8人が逮捕されたとの報道がありました。
高利息をうたっての「投資詐欺」が後を断ちません。
金塊商法の「豊田商事事件」の悲惨な記憶は忘れ去られ、性懲りもなく次々と同じような詐欺事件(だまされ事件)が発生しています。
騙すほうもさることながら、騙されたという欲深い人々の多いことに驚かされます。
銀行利息や国債よりも、はるかに高額な利息が本当だとしたら、そこへの投資は銀行や国家が独占するはずです。
豊かさへの願望は誰しものことですが、必要以上の欲望を満たそうとすると、大きな落とし穴が待っていることを肝に銘じべきでしょう。
「尽きる真砂」より「盗人は尽きぬ」と五右衛門は後世に残しましたが、むしろ「欲が高じた騙され人」のほうが、永久に尽きないのでは・・・と思ったりするのです。
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<凍れた公園のはずれ>