SHINDOは、福井県工業技術センター、産業技術総合研究所集積マイクロシステム研究センター伊藤寿浩副研究センター長、高松誠一 究員と共同で、電子テキスタイル製造技術を応用して、LEDの点灯により冬山や夜間でも視認性の高いLEDスポーツウエアを開発した。
今回、ひも状の織物であるリボン上にLEDを配線し、服に取り付けられるよう樹脂加工を行う電子テキスタイル製造技術を確立することで、薄くフレキシブルなLEDリボンを取り付けたスポーツウエアの開発に至ったもの。
このLEDリボンは衣服類に簡単に照明機能を付けられるため、スポーツ以外にも交通整理などさまざまな夜間作業の安全性向上につながるものと期待される。
近年、スポーツウエア分野では、冬山や夜間での視認性を向上させるための照明機能への関心が高まっている。しかし、通常用いられる反射板では、反射するための外部からの光がないと機能せず、また、従来のLEDリボンは曲げによる断線を防ぐためにプラスチックの硬い基板上にLEDが配線されており、加えて硬い透明樹脂で保護されており、非常に硬くて重い。そのため、着用時に違和感があるという問題があった。
一方、電子デバイス、特にMEMS分野では硬い基板上にセンサーやLEDなどを配線する技術はあったが、衣服などに取り付けるには柔らかい布などの基板上へ配線する必要があり、これまでそのような技術はなかった。そのため、スポーツウエア分野で用いるには、リボンのような柔らかい布の上にLEDを配線する技術を開発する必要があった。
今回、リボン上にLEDを配線する技術と、衣服に取り付けるための熱融着性と防水性をもつ材料による樹脂加工技術からなる電子テキスタイル製造技術を開発した。
この開発では、福井県がリボンに配線を織り込む技術を、産総研がリボン上の配線にLEDをハンダ付けする装置を、SHINDOがリボンを衣服に取り付けるための樹脂加工技術を担当した。