福島手打ちそば研究会では“他人の打ったそばを食べるのも修行の一環”として年一回そばの名産地を訪ねている。
今回は名店が点在すると言われている野岩鉄道会津鬼怒川線沿線に絞り、我々の趣旨受入可能な店を探す事が出来て、日光市藤原(旧藤原町)の“大黒庵”でお世話になった。
古材を多用した古民家移築風の店内はそれなりの落着いた雰囲気で、石臼での製粉やそば打ちも見る事が出来て、そばは並粉十割と田舎十割の天ざるそばの二種類。
並粉十割を事前予約してあり“十割”にしては“二八”と思えるほど、のど越しも良い細切の、香りは自分の意には反してしまったイマイチで、ベテランのSさんに訊ねたところ「この白さは実の中心部に近いところが多く、甘皮の混入も無いのでこんな物、新そばか古そば?は判らない」との事だった。
そばは繊細で評価の個人差も大きく、こんな難しい食べ物は他には無い事を、今回もまた改めて実感した。
体調に不安を抱えて迷惑も顧みず、幹事Mさんのアススメに甘えて健康保険証持参の参加だったが、西那須野IC下車、日塩もみじライン経由で大黒屋へ、帰路今市の創業150年の造り酒屋と日光田母沢御用邸見学、たまり漬本舗での買物、乃木神社参拝と無事に楽しく過ごした。3月以降不可能だった福島市内からの脱出も初めて出来た一日でもあった。
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