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自民党総裁選2018 その3

2018年09月07日 | ブログ
続、無責任の連鎖

 障害者雇用の水増し問題が発覚する前には、文科省の局長が、子弟を医科大学に裏口入学させた事件があった。この大学はその官僚だけでなく、裏口ルートが常設されていたようだ。それにしても、そのようなことを監視すべき文科省のトップクラスの役人が自ら不正を行う。また多くの医科大学では入学試験に女性の合格率を下げるため、女性受験者は減点することが慣例化していたことも白日化した。大きなニュースにはなったが、誰か責任を取ったとは聞こえてこない。

 また、どこかの病院で、この酷暑の時期にエアコンが故障(11台のうち7台は定期点検が行われていなかったという情報もあった)し、入院患者が5名も熱中症で死亡した。大部屋に扇風機が1台置かれていただけだったそうだ。その病院の担当責任者は、修理を頼んでいるが、20日程度掛かるということで仕方なかったと、マスコミの取材に他人事のような受け答えだった。

 大阪、富田林警察署から凶悪犯が脱走した。弁護士が接見後、容疑者の男が、接見終了を警察には自分が伝えるとのことで、弁護士はそのまま帰ったという。犯罪容疑者の言葉に従った当該弁護士の失態の責任は重い。2時間の予定の接見は30分程度で終了していたという。そのことが脱走の発覚を大幅に遅らせて、犯人はもう一か月近く逃走中である。警察署も弁護士も誰も責任を取ったとは聞こえてこない。責任を取ってもそれで、犯人が捕まるわけではない。しかし、再発防止には不祥事の責任の所在を明確にし、しかるべき処罰がなければ、関係者に今後も緊張感を持った業務は期待できない。

 これだけ次々と公務員の不正や医師、弁護士などの不作為が明るみになって、こんなことは安倍政権に限ったことでも、モリカケ問題とも関係ない話であると言えばそうかも知れないが、国のトップの面々が、言い逃れ、はぐらかし、恫喝、空疎な反省の弁で結果全く責任を取らない見本を示せば、以下の公務にある者も追随するのは当たり前で、だからこそ総理はじめ、閣僚、国会議員など国家のリーダーは慎重な言動、公務にあっては国民の範でなければならないのだ。

 安倍さんは、モリカケ騒動の途中で総理を辞めるまでのことはなかったにせよ、総理3選に立候補する資格があったのか疑問である。どうも権力の座は相当居心地が良いと見えて、しかも座る前の覚悟や自覚などの忘却装置も付いているようだ。

 総裁の対立候補が、「正直で公正」というキャッチフレーズを出せば、首相周辺から、「個人攻撃は止めろ」「森加計問題を蒸し返すな」という脅しともとれる批判が出る。後ろめたい証拠である。

 スポーツ界のスキャンダルも途絶えない。直近にもアジア大会のバスケ選手の軽率な行動、そして女子体操界の騒動と続く。問題の発覚した協会幹部も政権幹部と同様で、当初言い逃れで納めてしまえば「人の噂も45日」と踏んでいたようだが、日大アメフト部もレスリングもボクシングも当事者は辞任に追いやられた。ボクシング協会など、理事全員が引責辞任したようだ。安倍政権中枢の面々とは人品骨柄が異なるようだ。




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