中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

経営のこと、政治のこと、社会のこと、趣味のこと、人生のこと

時事散歩Ⅵ 第7回

2017年11月19日 | ブログ
異次元の犯罪

 自殺サイトで呼び込み、まずはお金のため、そして自身の享楽のため、次々と殺人と死体遺棄を繰り返し、遺体を借家の自宅に隠し持っていた事件。

 便利であるべき、スマートフォンやインターネットが悪用された事件でもある。今やWEBサイトに起因する犯罪は数知れず、その利便性を優先した故に生じた犯罪は、車社会と同様の悲惨な裏側を見せている。

 日本は、世界の中で相対的に犯罪に関して安全な国と言われている。銃社会の米国などの頻頻と起こる乱射事件などを見るにつけ、豊臣秀吉の刀狩以来の効能が語られたりする。そのため、犯罪に遭遇した人はお気の毒様で、普通に生活している人は一般的に犯罪に対する備えは十分ではないように診る。私などの親の時代、戦前・戦中・戦後を生き抜いた多くの人々は「人を見れば泥棒と思え」が普通の感覚だったように思う。高度経済成長を経て、確かに貧しさゆえの犯罪は減少したであろうが、人間の本質が変わるものではない。人は常に悪魔の側面を持つことを認識しておく必要はある。

 我々が若い頃、繁華街では深夜水商売の以外の女性はほとんど見なかったものだ。いつの頃からか、深夜にも一人歩きする女性も多い。出会い系サイトやSNSでトラブルに巻き込まれる少女が居たりするということは、仮想空間で異性を求める女性が結構いるということ。女性の社会進出は結構だけれど、ファッションを楽しむのも結構だけれど、犯罪を誘うような行動は慎まねばならない。

 経済的な豊かさの影で、人々に癒せぬ渇望がある。引きこもり、虐待、DV、いじめ、家出、失踪など事件に発展するまで世間に知られない闇が人々の周辺に張り付いている。「強くなければ生きられない、優しくなければ生きてゆく資格がない」とは一昔前のコピーだけれど。多くの人が一応の豊かさを手に入れた今、人はより強く、より優しくなければならない。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする