リベラルという怪
もともと外国人でもサポーターとして、党首選に投票できたという訳のわからない政党だった民主党改め民進党が分裂して、ほとんど壊滅状態になったことは良かったのだけれど、そのエネルギーの残渣が最後のキラメキのように新たな、またどうでもいい政党を生み出した。どうもこの国の住民は、小池さん支持もそうだったのだけれど、いじめられっ子をほっとけないようだ。
希望の党に排除された、民進党の自称リベラル議員が急遽作った立憲民主党が思いのほか好評で本来の共産勢力や希望の党の議席を食って一挙に野党第一党に躍り出た。
気が付けば、戦後最悪内閣との評判で日陰者だったその内閣の官房長官だった方が脚光を浴びたのだ。便乗してその時の元首相は小選挙区で勝利し、元民主党代表も生き返った。彼らがなぜ免罪されるのかは不明。今回小池さんにいじめられたから、及びまたは人は喉元過ぎれば熱さを忘れるとしか言いようがない。これも誰でも一人一票の民主主義である。
民進党は国会で、安倍首相の森加計問題を突きあげていたけれど、彼らのトップだった元首相などもっと醜い疑惑で国会追及を受けていたのに、丁度大震災に救われる形になってそのままではないのか。
リベラルという言葉は、解釈が広いようだが一般的には「穏健派」。過激な左翼でも右翼でもない中道で、この国では「護憲」「平和」「民主主義」を標榜する勢力らしい。「平和」「民主主義」に反対する国民は少なかろうと思うが、「護憲」には異論があるし、「平和」にはそれを維持するための方策で考え方が分かれる。
今回立憲民主党を立ち上げた民進党の要職を勤めてきた方は元々弁護士だそうで、自民党政権が進めた安保法制や集団的自衛権を違憲だと切り捨てている。まあ今の憲法を字面だけ読めば集団的自衛権どころか自衛隊も違憲で、私学に国が補助金を出しているのも実は違憲なのだ。
確かにソクラテスは「悪法も法なり」と言って毒杯を呷ったというけれど、戦後のドサクサに実質米国から押し付けられた憲法の字面を守って、1億2700万人の生命・財産を危険に晒せて法律家としてはそれでいいかも知れないが、到底政治家の仕業ではない。
しかも米ソ冷戦時代と異なり、中国の台頭は東アジアに不気味な緊張を生み出している。安保法制も集団的自衛権も必要でなかった時代も確かにあった。しかし日米同盟にしても一方的に米国優位の時代なら兎も角、米国とギブアンドテイクの時代になっていることは当然で、米国民だって、自分たちは守ってくれない同盟関係など支持する筈もなかろう。
多少法律を齧って賢いつもりで政治家になっても、政治というものがほとんど分かっていないのではないか。そんな人物がリベラルを語り、野党第一党の党首となっても到底この国を任せられないのは見え見えである。
もともと外国人でもサポーターとして、党首選に投票できたという訳のわからない政党だった民主党改め民進党が分裂して、ほとんど壊滅状態になったことは良かったのだけれど、そのエネルギーの残渣が最後のキラメキのように新たな、またどうでもいい政党を生み出した。どうもこの国の住民は、小池さん支持もそうだったのだけれど、いじめられっ子をほっとけないようだ。
希望の党に排除された、民進党の自称リベラル議員が急遽作った立憲民主党が思いのほか好評で本来の共産勢力や希望の党の議席を食って一挙に野党第一党に躍り出た。
気が付けば、戦後最悪内閣との評判で日陰者だったその内閣の官房長官だった方が脚光を浴びたのだ。便乗してその時の元首相は小選挙区で勝利し、元民主党代表も生き返った。彼らがなぜ免罪されるのかは不明。今回小池さんにいじめられたから、及びまたは人は喉元過ぎれば熱さを忘れるとしか言いようがない。これも誰でも一人一票の民主主義である。
民進党は国会で、安倍首相の森加計問題を突きあげていたけれど、彼らのトップだった元首相などもっと醜い疑惑で国会追及を受けていたのに、丁度大震災に救われる形になってそのままではないのか。
リベラルという言葉は、解釈が広いようだが一般的には「穏健派」。過激な左翼でも右翼でもない中道で、この国では「護憲」「平和」「民主主義」を標榜する勢力らしい。「平和」「民主主義」に反対する国民は少なかろうと思うが、「護憲」には異論があるし、「平和」にはそれを維持するための方策で考え方が分かれる。
今回立憲民主党を立ち上げた民進党の要職を勤めてきた方は元々弁護士だそうで、自民党政権が進めた安保法制や集団的自衛権を違憲だと切り捨てている。まあ今の憲法を字面だけ読めば集団的自衛権どころか自衛隊も違憲で、私学に国が補助金を出しているのも実は違憲なのだ。
確かにソクラテスは「悪法も法なり」と言って毒杯を呷ったというけれど、戦後のドサクサに実質米国から押し付けられた憲法の字面を守って、1億2700万人の生命・財産を危険に晒せて法律家としてはそれでいいかも知れないが、到底政治家の仕業ではない。
しかも米ソ冷戦時代と異なり、中国の台頭は東アジアに不気味な緊張を生み出している。安保法制も集団的自衛権も必要でなかった時代も確かにあった。しかし日米同盟にしても一方的に米国優位の時代なら兎も角、米国とギブアンドテイクの時代になっていることは当然で、米国民だって、自分たちは守ってくれない同盟関係など支持する筈もなかろう。
多少法律を齧って賢いつもりで政治家になっても、政治というものがほとんど分かっていないのではないか。そんな人物がリベラルを語り、野党第一党の党首となっても到底この国を任せられないのは見え見えである。