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続、この国の風景その9

2011年12月25日 | Weblog
罪悪史観の後遺症

 12月17日韓国の李明博(イミョンバク)大統領が来日した。あらためて従軍慰安婦問題の補償を求めるということだったらしい。今に至っても韓国がこの問題を持ち出してくることは、自国内向けの不満分子への大統領のパフォーマンスもあろう。

 しかし、先の戦争によって被害を被った者は数知れない。原子爆弾を落とされて亡くなったのは日本人だけとも限るまい。東京大空襲をはじめ、地方都市でも無差別の大空襲を受け、どれだけ無垢の子供たちまで犠牲になったことか。生き残った者も家を焼かれ全財産を失った者も多かったであろう。それら被害者への補償を国家といえどすべて出来ることではない。

 しかも日本と韓国は、1965年の日韓基本条約によって、すべての補償は解決済として両国で合意済である。また、従軍慰安婦としての強制性の証拠は存在しないと言われている。慰安婦が日本軍に強制されたというのは濡れ衣*20)というのが真相のようだ。

 ただ、現政権は韓国に対して隙が多すぎる。在日韓国人などから献金を受けている(献金者が日本国籍を取得していなければ明確に違法な献金である)政治家が多く、人道上の見地からという名目で基金などの準備をしているような話がある。日本では人道上と考えても、先方には後ろめたいから基金を出すと思われて、却って決着を遅らせる気がする。

 昨年日韓併合100周年に当たり、当時の首相であった菅氏による談話も、朝鮮半島の植民地支配が韓国の人々に多大の損害と苦痛を与えたと、全面的に韓国に阿(おもね)る表現になっていた*21)けれど、併合当時の極東地域の安全保障という面から考えれば、日本の行為は已む得ないものと映る。

 独立国家としてソ連などの脅威に立ち向かう十分な国力がなかった韓国を放っておけば、朝鮮半島はソ連の実質支配下になる。そうなれば日本も危ない。だから日本は朝鮮半島を併合して、彼らから搾取したのではなく、帝国大学まで作るなど基盤整備に尽くした。

 朝鮮半島の人々の中には、日本支配に命を掛けて抵抗した人も当然居たであろう。日本よりソ連がいいという人も居たかもしれない。歴史にイフは意味がないが、その意見に従っておれば、朝鮮半島は今頃全土が北朝鮮のようになっていたに過ぎないのではないか。あらためて謝り朝鮮王朝儀軌等の朝鮮半島由来の貴重図書について渡した挙句が、今回の事態だ。

 罪悪史観の後遺症が戦後66年を経てこの国の風景に燻っている。






*20)強制されたという一方的な申し立てだけによって、犯罪行為が現実に行われたと立証することには無理がある。
*21)もっともこれは、自民党政権時からのことで、日韓問題について史実に基づくコメントをすれば、大臣など首が飛んだ。1986年中曽根内閣の藤尾正行文部大臣の「韓国併合は合意の上に形成されたもので、日本だけでなく韓国側にも責任がある」等の発言により、大臣を罷免されたことは印象深い。


コメント
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