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鉱物の部屋へのいざない

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石の華 沸石2

2012-07-06 11:08:00 | 日記・エッセイ・コラム

今日は沸石2です。

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インド産 ステラ沸石(Stellerite)

これは玄武岩にできた晶洞(Geode)の中で結晶成長したステラ沸石です。独特の形をした半透明の結晶がふたつ晶洞の中で寄り添うようにつつましく納まっています。これも自然が造った偶然のなせる業なのですが、微笑ましい標本だと思います。

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インド産 ソーダ沸石(Natrolite)

こちらも晶洞の中で成長したソーダ沸石です。晶洞を割った時に針状の結晶の右の部分が折れてしまったようですが、そのような結果、味のある雰囲気になりました。本当は球状結晶だったのでしょうが、これはこれのままの個性で良かったと思います。兼六園のことじ灯籠ではありませんが、これも一種の「破調の美」なのだろうと思います。

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インド産 ソーダ沸石(Natrolite)

この標本は絶妙な形に晶洞が割られています。また中にある半球状のソーダ沸石の針状結晶も思わず「カワイイー!」と言いたくなる雰囲気を持っています。晶洞の左の奥の方にも小さな球状結晶が付いております。「小さきものみな美し」という言葉を思い出します。確か清少納言の「枕草子」の中に出てくる言葉だったと思います。

思えば晶洞は小さな洞窟です。洞窟のミニチュアでもあるジオードの中の小さな結晶、ミニチュアの世界は模型や箱庭の世界に通じるミクロコスモスの世界です。

鉱物の世界にも「小さきものみな美し」の美意識があるのです。
















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