ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

              【お知らせ】

【定休日は毎週水曜日です。】【7月も毎週日曜日は休業します。】【7月6日(土)は店主不在です。店は通常通り営業します。】

宇宙カレンダー

2011-12-30 11:02:54 | 日記・エッセイ・コラム

今日は12月30日、石の華の年末の営業は今日までです。新年は1月2日が初売りです。本年はありがとうございました。来年も宜しくお願い申し上げます。

今年は私にとって記念すべき重要な年となりました。

まず、石の華の開店があり、それを契機に結婚しました。

かつて「コスモス」等で著名なカール・セーガンという科学者は「エデンの恐竜」という本で「宇宙カレンダー」というアイデアを示しました。それは宇宙の歴史の流れを1年に縮約したものです。

そのアイデアで私の1年を振り返ってみます。

1月1日 宇宙の歴史ではビックバンの日に当たりますが、その日は母が入所している老人介護施設に行きました。

7月30日 石の華のオープンです。 宇宙では銀河系は既に出来ていましたが、太陽系・地球はまだ出来ていません。

8月31日 NHK金沢放送局の取材が決まった頃です。宇宙の歴史では46億年前に相当し、地球が誕生しました。

9月16日 親戚の叔母さんとの久々の再会がありました。地球では生命の出現はこの頃となります。

10月17日 このブログの開始です。シアノバクテリアの光合成開始です。

11月11日 入籍の日です。生命史では真核生物(核をもった最初の細胞)の発生の頃です。

12月24日 クリスマス・イブ 生物の大量絶滅があり、古生代が終わり、中世代が始まります。

12月29日 昨日です。6,550万年前には恐竜が絶滅し、中世代が終わり、新生代が始まります。

12月30日 本日、本年の最終営業日 ようやくヒト科生物が出現します。

人間の歴史ではまだ有史前ですが、本年の営業は本日までです。

皆さん、良いお年をお迎え下さい。

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ハワイ

2011-12-29 11:18:20 | 日記・エッセイ・コラム

昨日、Mさんのお母さんから来月ハワイに行って石掘りして来ます。何か気になる石はありますか?と言われました。私は「ペレの髪の毛」が気になります、と答えました。

「ペレの髪の毛」とは繊維状の岩石ガラスのことで、マグマが噴火する時にガスの膨張や風の作用で形成されたものです。因みにペレはハワイの火の女神です。

今、お店にはスポンジ状のちり毛タイプのものならありますが、金髪の直毛タイプのものが見てみたいと思いました。もし見つかっても、もろいものだと思われますので、持ってくるのが難しいかも知れません。

ハワイはホットスポットという特別な場所です。ホットスポットとはマントルに生成源があると推定されているマグマがふきあがってくる場所のことで、火山が生まれる場所です。地学の世界ではプレートテクトニクス、さらにプリュームテクトニクスの理論的基盤ともなった重要な場所です。

では、その熱源は何でしょうか?これまでは地球生成時の熱が閉じ込められたものとされてきましたが、一説には地下の放射性物質の核分裂の熱とも言われています。

3.11以降、放射能には敏感になっている我々ですが、冷静に考えると化石燃料は元をたどれば、太陽の核融合のエネルギーです。太陽光発電はもとより、風力も波のエネルギーも太陽の核融合のエネルギーに遡れます。地熱エネルギーも核分裂エネルギーから来ているのだとすれば、あらゆるエネルギーの元は核エネルギーに行きつきます。(自然界には四つの力がありますが)

人類はまだ核エネルギーを十分にコントロールできるほどに進化していないのかも知れません。

話がそれました。

そうそう、Mさんのお母さん、ハワイ島のサウスポイントのグリーンサンドビーチにあるペリドットの砂も気になっております。もし、可能であれば、宜しくお願いします。

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石の花

2011-12-28 13:15:43 | 日記・エッセイ・コラム

今日のテーマは「石の花」です。「石の華」ではありません。私のお店の名前の「石の華」は結晶鉱物のことで、花のように見える鉱物結晶をコンセプトに鉱物標本を売る店というつもりで名付けました。

今日の「石の花」は文字通り、石の花、石で出来ている花です。坂口尚の漫画や、映画やバレエになったバジョーフの「石の花」でもありません。

昨日、少し高価な菊花石(岐阜県 根尾谷産)と大輪の花のように見える束沸石(インド産)が売れました。菊花石は赤みを帯びたみごとなサバ菊です。束沸石は直径約15㎝位の円形の結晶で、表はピンク色と薄いオレンジ色との中間位にあるような色で花びらのような形をしており、裏はきれいな放射状結晶になっているものです。両方ともまさしく石の花です。

買われた方はいつもお世話になっている方で、同じビル内にお勤めの方です。ありがとうございます。両方の石の花ともプレゼントとして使いたいとの事でした。お聞きすると送るのは若い女性で就職が決まったお祝いとして送りたいとおっしゃいました。それは何か特別なものとして、プレゼントしたいから、ともおっしゃいました。石の花を贈る、何か温かいものを感じました。

そして、ひとつ気付きました。そうか!私の店は石屋ですけれども同時に花屋だったのだと!お客さんからその事を教えてもらった気がしました。

ひとはなぜ花を美しく思い、そして、なぜ花を贈るのか?

かつて、ネアンデルタール人の墓と思われる場所で花粉の痕跡が見つかっていたという話がありました。それは葬儀の儀式があり、花が使われたことになります。花を美しいと思うのはホモサピエンスだけではありません。では、動物ではどうなのでしょうか?

石の花はひとの寿命をはるかに越えて存在し続けます。植物の花の寿命はわずかです。永遠の花である石の花、それを贈るという行為、様々な疑問と何か意義深いものを感じた一日でした。

話は急に変わりますが、このブログを書いている時に、先日いらっしゃたばかりの高岡のKさんが再度いらっしゃいました。そして、ブログ等でお世話になっているMさんのお母さんもいらっしゃいました。みなさんはブログで繋がっているようです。私の店もブログでお客さんと繋がっています。Kさんのブログも「おすすめ」に入れます。

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辰砂

2011-12-27 12:15:37 | 日記・エッセイ・コラム

今日の話題は辰砂です。

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?ウクライナ ニキトフカ鉱山産の辰砂

この写真は菱形六面体の貫入双晶をしている辰砂です。辰砂は硫化水銀で、貫入双晶になりやすく写真のような結晶はよく見かけます。小さいので分かりにくいかも知れませんので、写真をクリックすれば拡大されます。

辰砂は赤色顔料の原料として古くから利用されてきました。文化的には紀元前からの利用があり、西洋文明でも東洋文明でも話題は豊富にあります。

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?スペイン アルマディン鉱山産の辰砂と自然水銀

この写真は赤い母岩が辰砂で、銀色の粒状のものが自然水銀です。水銀は常温、常圧で凝固しない唯一の金属元素です。液体状の水銀は表面張力で粒状の球体になっております。小さい頃、体温計を割って液体状の水銀がコロコロ転がったのを面白く思ったことが思い出されます。

辰砂は日本では、なぜか中央構造線沿いに産地が分布しており、「丹生」の地名や神社が多いそうです。「丹」とは辰砂のことで朱砂とも言います。

辰砂、朱、丹、空海、不老長寿、仏像の金メッキ、等々、キーワードがいっぱい思い付きますが、長くなるので今日はこの辺で止めます。

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うれしい来客3

2011-12-26 10:56:07 | 日記・エッセイ・コラム

昨日はクリスマスでしたが、外は朝から雪。午前中、ポルテ金沢のTさんと今日はお客さんが少ないでしょうね、という話をしました。今日までが「Happy Christmas Fair」、最終日はゆっくりしようと思っていました。

ところが、昼過ぎに若いカップルが入ってきました。彼らはお店をぐるっと回りましたが、足が止まったのは今日までの期間限定のガラスコーナーの棚の前でした。そして興味深そうに棚のガラスの品々をじっくりと見ていました。金沢のひとですか?とお尋ねすると、福井から来られたとの事。雪の中ありがとうございます、と申し上げると、「Zouss」とい雑誌を見て今日が最終日だったので来ました、と申されました。

実は北陸地方の情報誌「Zouss」の最新号に「石の華」のガラスコーナーの記事が小さく載りました。媒体の効果はあまり期待していなかっただけに驚きと嬉しさとが混ざった気持ちになりました。

予期せぬ来客はうれしいものです。彼らと話をすると、男性の方はボロシリケイトガラスを8年前位から知っていたらしく、ボロシリケイトガラスのペンダントもしていました。私がそれを知ったのは6年前位ですから、かなりの初期からご存知の高感度な若者です。私は展示している商品の解説をしました。

彼らはひとつずつお買い上げになって帰って行きました。

来年のゴールデンウィークにはガラスウィークと称してまた特設コーナーを開設しようと思いました。

彼らが帰ったあと、今度は小学生の女の子3人が店に入ってきました。3人ともショーケースを興味深げに食い入る様に見ています。子供だけで店に来るのは珍しく、お尋ねすると、飛騨古川からの旅行者で、お父さんお母さんとは待ち合わせの3人姉妹でした。

思うに、初めて目にするものに強く興味を示すのは子供に多いようです。大人でもそういう人がいることはいるのですが、かなり少数です。

鉱物に興味を示すのは小学2年生位からでしょうか?私は小学4年生位の時が最初だったと思います。その後、鉱物趣味が再発したのは16年前に新宿ショーに行ってからです。

彼女たちの両親が現れ、帰ったあと、今度は金沢在住のKさんがいらっしゃいました。Kさんも鉱物だけではなく石全般に詳しいひとです。私のブログもご覧になっているとの事で、お店にある石と持参された翡翠コレクションを見ながら1時間位、石談義をしました。

Kさんが帰られたあと、閉店近くの時間に外国人の男性が入ってきました。見覚えのある日本語のお上手な確かカナダからいらしゃった男性です。以前いらしゃった時は旅行者かなと思いましたが、どうも金沢在住の方のようです。ポルテ金沢にはホテル日航金沢があり、旅行の外国人は多いです。外国人の中には鉱物に詳しい方もいらっしゃいます。

閉店案内のアナウンスが流れ、その外国人の男性は帰って行きました。

何となく充実した一日でした。

コメント (2)
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