昨日、アート玄羅(「石の華」が入居しているポルテ金沢3階にあるギャラリー)の次の個展のポスターを見ていて、その画家のお名前に、かすかな記憶があったので、もしかすると、私の中学生時代の同級生ではないか?と思い、自宅に置いてあった過去の中学の同窓会・会員名簿で、確認してみました。すると、クラスは違ったものの、やはり同姓同名が載っておりました。
上の写真はその個展のDMはがきです。
彼とは、中学生時代もその後も接点はなかったのですが、明日が初日で作家在廊日となっているので、お会いできるらしく、楽しみにしております。
世の中狭い、と思いました。
つい、先日も、ある一枚の写真から、その写真家との会話の中で、私が大学生時代に知り合ったある人物と思われる方が浮かび上がり、もし、そうだとすると、これまた、世の中狭い現象が起きておりました。
世の中狭い、とは、我々が気付いていないだけ、で、かなりの確率で起きているような気がしております。
今朝、自宅にあったはずの中学生時代の卒業写真アルバムの発掘作業をやろうと思いましたが、その作業は、かなり大掛かりな作業になりそうだったので、それは断念しました。その際に、思いがけないものを発掘してしまいました。
上の写真がそれです。
これは結晶釉のぐい飲みですが、この焼き物の事は、いつどこで買ったのか?まったく覚えておりません。ただ、私好みのいっぴんだったので、その再発見をうれしく思っております。
世の中狭い現象で、チョッとだけ得した気持ちになっております。
ここにひとつの根尾の菊花石があります。
これは、いわゆるサバ菊の蜂の巣サバというタイプの石だとは思いますが、見た目には、それほど魅力的には思えません。(日本的なわび・さびという美意識から見れば違うのかもしれませんが・・・)
ところが、この石の台座をとって、裏返してみると、面白いことに見事なサバ菊が現れました。
どうでしょうか?放射状の菊花模様が出てきました。
私は、最初、単純に、この石の台座を作り間違えたのかと思ってしまいました。ただ、良く考えてみると、愛石家の石の楽しみは、石を石展に展示する事だけではないはずです。台座を作る際には、石の景色や見立ては重要なはずで、この石の持ち主は、考え抜いて台座を作ったはずです。そう考えると、もしかすると、意図的に裏のサバ菊を隠して台座を作ったのかもしれません。
それは、自分だけが知っている、という秘められた石の楽しみだった可能性もあります。そして、また、他者が、石を裏返して見た時に驚かそうという企みをも仕組んだ可能性もあります。
そう考えると、この石の持ち主は、中々の愛石家だったように思えてきます。
私は、世阿弥の「秘すれば花」という言葉を思い出してしまいました。
今は衆院選の選挙戦の真っ只中ですが、政治の話題は、石のブログとしては相応しい話題では無いような気がするものの、政治と石について少しだけ関連付けしてみたいと思います。
まず、そもそも、政治家に石好きさんがいるのでしょうか?人の趣味には多様性があっても良いのですが、政治家になるような人は忙しく、石の趣味のような不必要な趣味とは縁遠いような気がします。基本的に石の趣味には暇とそれなりの余裕が必要です。価値観の違いでしょうか?本来、政治と石とは無関係なような気がします。
ところが、どんな事にでも例外があります。
過去の政治家で、石好きさんがいたという話を聞いた事があります。それは元首相・小泉純一郎のお父さん小泉純也です。小泉純也は水石の愛石家だったそうで、全国に遊説する際には、各地の産地で探石されていたそうです。約50年前頃にあったという石ブームの頃でしょうか?そういう時代もあったようです。
それから、石好きさんとは言えないものの、総理大臣時代の竹下登のTVでのワンシーンが私の記憶に残っております。そのシーンとは、スイスからの要人の来日の際に、大きな水晶の原石を渡され、大喜びされておりました。私は「けなるいなー!」という気持ちでTVを見た事を思い出します。今、その水晶はどこにあるでしょうか?・・・。
他にも何かあるのかもしれませんが、今日はこれまでとします。
最後に今日の写真です。
上の写真は、私が石川県愛石会に1年間だけ入会していた11年前に、姫川での探石会の際に拾った石です。
それは単なる花崗岩だとは思いますが、丸まった形状と一枚皮がむけた様な形状から、何となくダルマのように見えてしまいました。
やはり、選挙と言えば、ダルマですね!
お客様の中には店主の私にも気付いていない石の魅力を発見して下さる方が多々いらっしゃいます。昨日のお客様もそのような方のおひとりでした。
上の写真は水晶のクラスターですが、この水晶の魅力は、その景色とも言えるその全体的な形状だけにあるのではありません。
この水晶の中の一部に、この水晶の最大の魅力が秘められていました。
上の写真がその部分の拡大写真です。
どうでしょうか?
私は、その部分を指摘されるまで、わかりませんでした。
それは、言うなれば、小粒両錐水晶接合板状集合体、とも言えそうな特異な形状でした。未知の晶癖の一種?そのようなものはあまり見た事がなかったような気がしております。
そのお客様は、その状態を説明する為に、その場で、サッと解説の絵を描いてくださいました。小粒の両錐水晶の接合部分には隙間があり、その部分をオレンジ色の蛍光ペンで塗ってあります。このような絵があるとわかり易くなりました。
まるで、ザラメ糖か不思議な作風のガラス作家の作品のようでもあります。
そのようなものがどうしてできたのか?不可解です。そのような不思議さが鉱物趣味の楽しさのひとつでもあります。
その水晶は、そのお客様に買っていただきました。お買い上げだけではなく、楽しい時間を過ごせて、本当にありがとうございました。
「石の華」のアクセサリー・コーナーに新しく「木のブローチ」を設置しました。
昨日、兄が来店し、新コーナー用の「木のブローチ」を納品しました。兄は元々は陶芸家で、全国のクラフトマーケットに出店していましたが、コロナ下でイベントが中止になっており、最近は、どうも「木のブローチ」を作っていたようです。今回は、試しに「石の華」のアクセサリー・コーナーに置いて、テスト販売してみる事になりました。
「石の華」は、本来、石の店ですが、アクセサリー・コーナーに関しては、石だけにこだわっている訳ではありません。
それに、わたくし自身、木も好きな方で、木彫の作品や工芸品にも関心があります。
そもそも、木製の結晶模型や多面体木工も扱った事があり、石だけではなく木も守備範囲にあったと思います。
上の写真が、その「木のブローチ」コーナーです。
「石の華」も、少しだけ、新しく変身します。