今日の写真も昔のiphone4に残っていた画像です。
これは数年前に亡くなられた粟津のMさん宅に12年前に伺った時の写真です。石は九頭竜川絵画石だと思いますが、人物のシルエットが素晴らしく、見返り美人をイメージしたり、はたまた何かの物語の挿絵のような雰囲気もあったりして、存在感のあるピクチャーストーンだと思い、写真を撮らせていただきました。
Mさん宅には蔵と納屋と庭に数多くの水石が所狭しと置かれてあって、それはそれは素晴らしい石空間でした。Mさん亡き後、それらはどうなったのか?私は知りません。Mさんの集めた石は小松産のものが多く、それこそ正真正銘の石文化の遺産だと思うのですが・・・
ところで、絵画のような絵画石は全国各地でも採れますが、九頭竜川のものが最も硬度が高いようで、石質も好まれるようです。
私も、名古屋に住んでいた頃、一時、ある水石の会に入会していて、そこの会員の方と天竜川に探石に行った事があり、佐久間ダムの下流の川で、絵画石風の石を拾いました。
上の写真がそれです。
これは、長らく自宅のベランダに放置していたのですが、今、見直してみると、拾う価値のない石だったように思えます。当時は、石の曲線模様が、ハンス・ベルメールの絵画のように見えてしまったようです。Mさんの絵画石には遠く及ばない駄石でした・・・
今日も「小松市菩提産の鉱物」の続編です。
「小松市菩提産の鉱物」という文献の表紙の写真を良く見ていると、薄いながらも表紙の次のページの文字が読み取れました。そこには、オパールという文字やノーブルという文字も読み取れます。さらに目を凝らして見ていると、何となくその文章も読み取れました。
そのような内容を鑑みるに、どうも「小松市菩提産の鉱物」という文献と「地学研究」の「石川県小松市菩提町産の鉱物」という論文は、タイトルが似ているだけで全く別物という可能性があります。
菩提という産地は、やはり、水晶や玉髄・瑪瑙やオパールなどのシリカ鉱物が代表的なのです。
そう言えば、「問わず語り・私の鉱物じてん」(京都 山田コレクション)という本には、「石川県菩提墓地公園造成地産 玉髄」の解説文の中に「この広大な墓地公園に紫水晶や玉髄とともに眠るのは最近はやりの樹木葬ならぬ鉱物葬と呼んで鉱物マニアに分譲したら案外乗っかかる人がいるかもしれない。」という非常に面白い事が書かれていました。
私も少し考えてみましょうか・・・
さて、今日の写真は、菩提産の巨大なオパールの原石です。
このオパールは灰色がかった薄い青色なのですが、他には、もっと濃いブルーの美しいオパールもあります。菩提産の特徴は大物が採れる(採れた?)事です。残念ながら菩提は小松市なので、例の悪名高い石の保護条例で、採集禁止となっております。
もう一つ、菩提産の水晶を出します。
この水晶も保護条例が施行される前、今から10年前に採集されたものです。
現在は、小松市に限らず、全国的に採集禁止の産地が増えているようです。それは一部の採集派の人達のマナーの悪さが招いた結果かもしれませんが、健全な鉱物趣味の未来を考えると、もっとより良い方向に再考した方が良いような気がしております。
ところで、小松市立図書館にあった「小松市菩提産の鉱物」という文献の謎は謎のままになってしまいました。
ひとつ前のブログの話題の続編です。
「小松市菩提産の鉱物」という文献は、小松市立図書館の蔵書検索では見つからず、さらに石川県内図書館横断検索でも試してみたのですが、やはり見つかりませんでした。
という事は、すでに除籍され、どこにも残っていないようでした。
残念が気持ちが残っていたので、試しに、普通にYahooで検索してみると、何と!
「石川県小松市菩提町産の鉱物」というタイトルの文献が出てきました。
それは、J-GLOBALという科学技術情報サイトで、「地学研究」(2008年1月30日)の中にある4ページの論文でした。著者は藤原卓となっており、どうも益富地学会館の地学巡検のもので、採石場跡から採取された玉髄、モンモリロン石とクリストバル石の混合粘土、モルデン沸石、輝沸石とセラドナイトの6種類の鉱物について、それらの産状や結晶の特徴、さらに粉末X線回析の結果などとともに説明されている、という抄録が書かれておりました。
私は、なるほど!と納得してしまいました。
それは、私はその論文を読んだにもかかわらず、あまり記憶に残っていなかったのは、当時の私は、その内容にそれほど興味がなかったからで、一応、記録として表紙だけ写真を撮っておこうと思ったからだったのだろう、と思いました。要するに、期待したような内容ではなかったからです。
私の鉱物趣味は、主に肉眼的な鉱物美を楽しむ事に重点が置かれており、粘土鉱物や顕微鏡サイズの分析には、それほど興味が湧かなかったからだろうと思いました。
・・・?ただ、小松市立図書館で見た文献には、なぜ、名古屋の住所が記載されていたのでしょうか?
その謎は残ったままになっております。(どうでも良い事ですが・・・)
今日の話題は個人的な関心事の話題です。
昨日、店が暇だったので、11年前に使っていたiphone4の写真画像を懐かしい気持ちで見ていました。iphone4は約2年間使っていたので、多くの撮り貯めた写真画像が残っており、その中の1枚に今日の興味深い写真が残っておりました。
上の写真がそれです。
それは、あまり良く覚えていないのですが、小松市立図書館で見つけた文献の表紙の写真で、私はその文献を読んだはずです。それほど記憶に残っていないので、その詳細は不明名です。ただ、表紙の写真だけを保存しておこうと思ったのだと思います。
今となっては、それを再度、読み直したいと思い、小松市立図書館の蔵書をWebで検索してみましたが、残念ながら残っておりませんでした。恐らく、廃棄本となってしまったのでしょう・・・
それにしても不思議なのは、1996年当時の名古屋の住所と電話番号が記載されております。著者の住所だろうとは思いますが、どなただったのでしょうか?
小松市菩提産の鉱物と言うと、水晶、紫水晶、玉髄、瑪瑙、オパール他、多くのシリカ鉱物などが考えられますが、どのような記載があったのでしょうか?
今、もう一度、その文献を見直したい気持ちでいっぱいです。
ひとつ前のブログに引き続き、今日は「面白い水晶2」です。
最初は、パキスタン産と思われるファーデン水晶と呼ばれているものです。ファーデンとはドイツ語の糸の事ですが、この水晶にも対角線から少しズレて白い糸のような線状のものが入っております。
この水晶の面白いところは何と言っても、水晶とは思えない菱形の形状です。こんな変な水晶は稀ではないでしょうか?
これは薄い板状になっておりますが、両端には水晶らしい錐面があり、それで水晶という事がわかります。
ファーデン水晶には他にも面白いものがたくさんありますが、キリがないので、これだけにしておきます。
もう一つ、面白いと思われる水晶を出します。
上の水晶の面白いところは、水晶の錐面の先端部分に、もう一つ、小さな両錐の水晶が付いているところです。大きな水晶本体の方が白っぽいのに対して、先端のチビ水晶の方は透明度が高く透き通っています。白濁している水晶と透明水晶の違いは何なのでしょうか?例えば、製氷の氷はゆっくり時間をかけて凍らせると透明度が増すと言われておりますので、一般に、長い時間をかけて結晶したものが透明感が高くなると思われますが、この水晶を見ていると、その逆のような気がしてしまいます。大きな方が白く、小さな方が透明度が高くなっており、何か変です。それも同じ一つの水晶に共存しているので、なおさらです。
それにしても、このような水晶も珍品と言えるような気がしております。
水晶には、まだまだ多種多様の面白さがあり、これまたキリがないので、また別の機会に話題にしたいと思っております。