ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

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石川県鉱物同好会 第9回採集会

2016-10-31 12:42:27 | 日記・エッセイ・コラム
昨日、石川県鉱物同好会の第9回採集会を行いました。今回は石川県を飛び出して、翡翠を探しに行きました。他県からの参加者も含めて総勢20名、天気にも恵まれて絶好の採集日和となりました。

金沢組はいつもの集合場所からクルマ3台に相乗りして、全員の集合場所に設定したJR越中宮崎駅前駐車場に向かいました。車中の会話はいつもながらの楽しい石談義でした。

午前9時前には現地に集合しました。ただ、そこのヒスイ海岸は砂だらけとなっており、その場所での探石は断念しました。急遽、探石場所を変更する事となり、その場所よりも糸魚川方面に移動して、第2候補の海岸で翡翠探しをしました。



上の写真がその現場です。面白くない写真だと思います。皆さん、寡黙で下を見ながら淡々と約2時間ほど海岸の転石を探しました。また、ほぼ全員、時折来る高波の洗礼を受けたと思われます。私も長靴の中は濡れたま探石を続けました。

翡翠は同定が難しい岩石で、拾える可能性も低くかったと思います。そんな中、翡翠拾い歴23年というNさんは翡翠らしきものを着実に拾っておりました。

そうそう、そこで出会った面白い写真を2点出します。



最初は翡翠のメッカ、ミャンマーからの団体旅行者達です。翡翠繋がりなのでしょうか?友好的な感じでした。



もう一つは石柱縦列のような石組です。それは何も語ってはいないとは思いますが、何となく気になって写真を撮ってしまいました。

昼食は糸魚川市内のレストランで済ませ、その後、フォッサマグナミュージアムに行きました。皆さんはそこで拾ってきた石を学芸員に鑑定してもらいました。

私は久しぶりのフォッサマグナミュージアムです。リニューアル後は初めてだったので、混み合っていた鑑定依頼はパスして、限られた時間内、館内見学に時間を費やしました。いきなり入り口に展示してあった国産鉱物の見事な大型標本(協力:株式会社コムロ)に目を奪われました。そして、非常に充実していた鉱物展示室に魅惑されました。ここはまた再来し、じっくり見直したいと思いました。

フォッサマグナミュージアムの駐車場で、皆さんの午後の希望をお尋ねしました。私の希望としてはフォッサマグナパーク見学だったのですが、皆さん、圧倒的多数で、探石希望でした。

で、姫川の下流域に移動して今度は河川の転石を探石しました。



上の写真がそれです。そこで約小一時間、探石しました。

そこでも、Nさんが今度は一目で翡翠とわかるものを拾い上げました。やはり、翡翠拾いは経験がものを言うようです。

私はと言うと、面白い模様の大型の薬石(石英斑岩)を見つけましたが、写真だけ撮っておくことにしました。



この時期は日が暮れるのも早くなりますので、今回の採集会はやや早めに解散しました。それでも金沢に戻ると暗くなっていました。充実した秋の一日になったと思いました。

糸魚川はまたあらためてプライベートで行きたいと思っております。今回行けなかったフォッサマグナパークをメインに再訪するつもりです。

実は、フォッサマグナパークには糸魚川―静岡構造線の断層露頭があるだけではなく、車石と呼ばれる日本最大の枕状溶岩があるようなのです。それは直径約12メートルある放射状に広がった巨大な柱状節理の岩だそうで、国の天然記念物となっている根室車石を凌駕しております。Web上でその写真を見る事はできますが、是非、現物を見てみたいものです。

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極上の逸品

2016-10-21 13:00:40 | 日記・エッセイ・コラム
今朝、昨晩録画した「開運なんでも鑑定団 極上お宝サロン」(BSジャパン)を見ました。この番組は自宅のBDレコーダーに登録してあるキーワード(鉱物)検索で引っかかった番組です。今日のブログのタイトルはその番組内のコーナーのテーマからです。

その番組の一般コレクターのゲストは鉱物コレクターの高田雅介さん(高田クリスタルミュージアム館長で「日本産鉱物の結晶形態」の著者)でした。鉱物趣味歴55年という大先輩登場のTV番組という事で非常に興味深く見ました。

その番組内で紹介された鉱物は選び抜かれた鉱物ばかりで妙に納得してしまいました。そして、私はまだ行けていない高田クリスタルミュージアムも紹介されていて、さらに来月には新しい施設も増設されるという事で、無性に京都観光をしたくなってしまいました。

それから、特に感動したのは今日のブログタイトルにした「極上の逸品」でした。

それは何と!尾小屋鉱山産の黄銅鉱だったのです。

それは表面に孔雀石として緑青をふいていながらも内部の鮮やかな金色がのぞく黄銅鉱の結晶でした。さらにキューブ状の黄鉄鉱とも共生しておりました。尾小屋鉱山産の黄銅鉱の結晶は珍しい逸品です。しかもそれを坑洞内で自ら採集したものだと言う事で非常にうらやましく思いました。また、その後の逸話から雑誌「ペグマタイト」に載っていた記事を思い出しました。その記事はWeb上で今でも見れます。

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/pegma/noto_1.html

上の中の「長手島の長手石と岩牡蠣(1969年7月19日)」という部分に詳しく書かれています。という事は柴垣の警察官がもう一つのものを持っているという事になりますので、その行方が気になってしまいます。恐らく、どこかに眠っているはずです・・・。

色々と妄想は膨らみますが、石の運命はわかりません。それよりも一万点のコレクションの中から「極上の逸品」に尾小屋鉱山産の黄銅鉱の結晶を選ばれた事に感激しました。

久しぶりに良い番組に出会ったと思いました。





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〇△☐その三

2016-10-20 11:56:24 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「〇△□その三」です。過去に「〇△□その一」(2012.02.23)、「〇△□その二」(2012.02.24)というタイトルで書いておりました。また、以前はOCNブログ人でブログを書いていたせいか?□(四角)が環境依存文字だったようで文字化けしておりました。今更ながら現在のgooブログ用の□に修正しました。どうも環境依存文字での文字化けは他にもありそうですが、すべてチェックして修正するのは手間がかかるのでそのままにしておきます。



さて、今日の写真は先日の「丸い石3」の愛石家の家のお庭の入り口です。

〇△□の石が見事に3段並んでいました。それも3次元的な立体です。思わず、仙厓や鈴木大拙も喜ぶだろうと思いました。と同時にその方の美意識にも納得してしまいました。

その愛石家の趣味は丸い石だけではなかったのです。否、趣味と言うよりも、それらは全て自然界から拾ってきた石から構成されております。その展示には、それらの石との一期一会の偶然の出会いをしっかりとつかみ取った事が大前提にあって、それらを自らの美意識で並べてありました。

それを見た時には私は多くを語りませんでした。お互いに無言のまま理解し合えたと思います。

「〇△□」には多くの深読みが可能です。それを拾ってきた石で構成するとは!!感動しました。

その時、「〇よりも△の方が珍しく、□は最も探し出すのが難しいです。」というお話でした。

毎日探石されているという愛石家ならではの経験則だと思いました。

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丸い石4

2016-10-18 15:52:24 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「丸い石4」です。ひとつ前の「丸い石3」から続きます。

世の中には丸い石はたくさんあるとは思いますが、「丸い石」の話題では忘れられないひとつの丸い石があります。

私がその丸い石の存在を知ったのは、十数年前、通っていた病院の待合室に置いてあった雑誌「サライ」を読んでいる時だったと思います。その「サライ」の特集のひとつが陶芸家 河井寛次郎だったのです。その中に興味深い「丸い石」の写真が載っておりました。その写真のお陰で京都にある河井寛次郎記念館(自らの設計による自宅)の存在も知りました。

その丸い石はそこの中庭にあります。民藝運動の柳宗光が新築祝いに燈籠を贈ると言った時に、「安来(島根県出身)の丸い石が欲しい。」と言ったそうで、その石は河井寛次郎記念館のホームページのプロフィール(http://www.kanjiro.jp/profile/)で見る事ができます。

それは石工が造った加工品なのですが、丸い石好きには天然でも人工でも関係ありません。その丸い石は妙に存在感があり、さらに河井寛次郎の美意識をも読み取ることができると思います。

私が河井寛次郎を評価するのは彼の作品というよりも、その丸い石を愛していたという事と、それから、文化勲章や人間国宝や芸術院会員などの栄典の話を辞退し、無位無冠の一陶工を貫き通した事です。すばらしい事だと思います。

そう言えば、「ノーベル文学賞、ボブ・ディランさんへ連絡断念」というニュースがありました。反体制・反戦のミュージシャンがダイナマイト発明のノーベルの賞など欲しいはずがありません。ただ、「なしのつぶて」はいけません。はっきりと辞退すると言うべきだと思います。それとも何らかのサプライズでもあるのでしょうか?いずれにせよ、それほど関心がある事ではありません。

話がそれてしまいましたが、河井寛次郎記念館には強い関心があります。実は、これまで行く機会を逃しており、まだ行っていないのです。(私はここ数年、鉱物の京都ショーには行っておらず、以前には何度も京都ショーには行っておりましたが、いつも荷物が多くなり過ぎて、他のどこにも寄らずまっすぐ帰っておりました。)

いつか、ゆっくりと京都見物でもしてみたいと思っている今日この頃です。



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丸い石3

2016-10-14 12:30:11 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「丸い石3」です。過去に「丸い石」(2012.02.12)、「丸い石2」(2013.11.07)というタイトルで書いておりましたので、今日は「丸い石3」となります。実は、ブログ内検索で「丸い石」で検索してみると「丸い石」というタイトルの記事以外にも「球体」というタイトルや丸い石が登場する記事も多々ありましたので、今更ながら私の「丸い石」好きを再確認してしまいました。・・・。

さて、一昨日の定休日に石川県内の某所の愛石家さんの家を訪ねました。その目的は過去に見たことのある遊泉寺銅山産と思われる立派な紫水晶の群晶を再度確認したかったからでした。そして、買取交渉の相談をするつもりでした。

その結果は、お目当てのものは既に無くなっており、残念ながら買取交渉も出来ませんでした。そのような目的は果たせず、今回は残念な遠出になってしまいましたが、その代わり、興味深い「丸い石」に出会ってしまいました。



今日の写真はその愛石家の方から頂いた「丸い石」です。



上の二つがそれです。

実はそれら以外にも幾つか頂きました。そんなに頂けるには訳があって、それはそのような「丸い石」を数多くお持ちだったのです。






上の写真はその愛石家の方の石の展示小屋(駐車場を改造したらしい)とお庭の写真です。数多くの「丸い石」が美しく並べて飾ってありました。(「丸い石」以外にも沢山の興味深い石が並んでいましたが、今日の話題は「丸い石」に特化します。)

それらの多くの「丸い石」はその愛石家のご自宅近くの海岸で拾ってきたものだそうです。その美しい丸い形にも感心してしまいますが、そのようなものが大量に拾える事自体にも驚いてしまいます。私は美しい「丸い石」はごく少数の珍しいものという印象を持っていました。その愛石家の方がそれらを拾ってきて集めたのはまだわずか3年だと聞いて、さらに驚いてしまいました。

それらの「丸い石」はその愛石家の方の審美眼で選ばれて集めてこられたと思いますが、それにしても数が多すぎます。大自然の神秘と集めた人の情熱を実感しました。

普通、「丸い石」は海や川の甌穴のような場所で形成されると思います。ゴツゴツとした岩石や石は長い時間をかけて丸くなってゆきます。それらはまるで丸玉研磨機にかけたような球体になっており、恐らく規則正しい波の作用が自然の丸玉研磨機と同じような機能をもったのだろうと想像できます。それにしても自然はすごいと思います。

そうそう、先日、尾小屋鉱山資料館で見た三輪豊次郎氏のコレクションの中にも産地不明の「丸い石」がありました。



上の写真がそれです。それはどこかの甌穴内にあったものだろうと思いましたが、その時、「丸い石」は石をコレクションする人に共通する趣味だと思いました。

そういう意味では、石好きさんならかなりの確率で「丸い石」好きも多いのだろうと予想されます。

世間的にはマイナーな石好きですが、その中では「丸い石」好きはメジャーなのだろうと思いました。

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