ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

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全点周回路

2019-01-25 10:59:20 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「全点周回路」です。「全点周回路」とは、正多角形の頂点間を一筆書きで結ぶことにより、全ての頂点を通過し、最後にまた始めに戻るという形で作られている図形の事です。

昨年の秋に大阪に行く用事があり、その際に、以前から行きたかった日本最大の書店であるMARUZEN&ジュンク堂書店梅田店に立ち寄りました。金沢住いが長くなると、都会に行くと、どうしても大きな書店に行きたくなります。金沢規模の地方都市では大型書店がないので、本好きにとっては、そのような大型書店は、必ず行く場所なのです。その書店の専門書の棚で、「全点周回路」(著者:クリスカ 発行:同人集合 暗黒通信団 2018年8月12日初版 )を見つけました。この種の本は金沢の書店では買えませんので、衝動買いしてしまいました。



その本は正三角形から正十角形までの全点周回路を羅列しただけの本です。そのような一見無意味な本は、図形に興味の無い人にとってはつまらない本だと思いますが、鉱物と同じように幾何学的な図形に興味を持っている私のような人間にとっては知的好奇心を刺激する魅力的な本なのです。

その本は読むための本ではありません。私はその本のページをめくりながら、美しい秩序で、花柄になっているものを無意識的に探しました。最初に、1ページには正三角形から正七角形までの図形が羅列されており、その中から4つの図形を選びました。それらにオレンジ色のマーカーを付けました。



上の写真はそれです。



1ページから2ページにかけては正八角形の場合ですが、一つだけ見つかりました。



正九角形は2ページの後半から始まりますが、このへんからその図形の数は幾何級数的に増えるので、中々、美しい花模様は見つかりません。

10ページの後半部分で、ようやく二つ見つかりました。





正十角形になると、その数は9468になり、それらの大半は無秩序のように見えるものばかりで、花模様になるのは61ページに一つとこの本の最終ページとなる72頁に一つ見つかりました。

このような花模様の出現は極めて稀である事がわかります。

どうでしょうか?私は無意識的に花模様の図形を探した訳ですが、このような作業は、鉱物標本を選ぶ際の作業に似ているような気がしております。

自然界の岩石や鉱物は自然の法則に則って秩序ある姿になっております。ただ、標本にしたくなるようなものは極稀です。全点周回路の図形もある決まりに従って秩序ある形になっているはずですが、それらのほとんどの形状はあまり面白い形ではありません。それらの中のごく少数のものだけが美しいと思われる形になるのです。両者には類似性があるような気がしております。

鉱物の世界でも美しい結晶は稀ですし、自然界にある大半の岩石や鉱物は、それらの大半の図形のように面白くないものばかりなのです。ましてや、花模様の結晶は非常に稀有な存在なのです。

そのように考えると「石の華」の石の花(結晶が花のような石)とはそのようにして選ばれてきた貴重なものばかりなのです。

「全点周回路」を見ていると、つい、そんな風に思ってしまいました。
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2019これきコレクション展Part1

2019-01-17 11:08:25 | 日記・エッセイ・コラム
昨日は定休日だったので、福井県のこれき(こども歴史文化館)に遊びに行って参りました。



これきに着くと、いきなり受付の前に「石の華」のミニ販売コーナーがありました。このコーナーでは実際に鉱物標本が購入できます。厳選されたものがお手頃価格で並んでおります。おススメです。



そのコーナーの奥の部屋で「速報展 夏目漱石や正岡子規を教えたふくいの先人・松本源太郎」(1/10~1/20)が開催されており、まず最初にその部屋を見学しました。そこではNHKの全国ネットのニュースでも紹介されていた松本源太郎(越前市出身)が第一高等中学校(現東京大学)で夏目漱石や正岡子規などを教えていたころの「閻魔帳」(成績帳)や日記などが展示されておりました。この歴史的に貴重な資料は館長の新発見です。歴史的有名人の学生時代の成績が世に知られる事になるという大きな新発見だと思いました。そこの展示には松本源太郎が書き残したフェノロサが講義したヘーゲルの論理学のノートも置かれており、私的にはこちらも貴重な歴史的資料ではないか!と思いました。

その速報展を見たあと、「2019これきコレクション展Part1」(1/4~3/3)の展示コーナーを見学しました。そのポスターにある「あつめる しらべる ならべる ぞう」とは博物館の基本的役割りであり、象のフィギュアと共に、今回の展示内容を上手く表現している、と思いました。

その展示室では館長が集めた鉱物や動物フィギュア、そして歴代の展示ポスターが張られており、これきの歴史を振り返る事ができました。























そこでは写真撮影もOKです。

上の写真はそこで撮った何枚かです。

展示を見学したあと、コーヒーとお茶菓子を頂きました。雑談しながらの楽しいひと時を過ごせました。充実した休日になったと思いました。
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不明鉱物

2019-01-11 10:17:58 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「不明鉱物」です。

まずは写真です。





これは花のような結晶の鉱物です。これを某所で見つけた時に、「石の華」としてはどうしても入手したいと思い、衝動買いしてしまいました。ただ、この鉱物が何なのか?不明でした。しかも、その産地も不明です。それは標本的価値は低いと言えるものでした。それでも入手したいという気持ちになったのは、その結晶の形からで、それも地球の欠片の一部に違いないからです。

私は当初は石灰岩でその結晶は方解石ではないか?と思い、希塩酸をかけてみましたが、何の反応もありませんでした。また、その鉱物の質感から石膏の仲間ではないか?とも思いましたが、その母岩への付き方から、違うかもしれないとも思っています。





その母岩の裏側には670という数字が書かれております。この数字は何を意味しているのでしょうか?それの重さは1kg以上ありますので、重量ではありません。手書き文字の7の雰囲気から国産ではないような気もしております。

石との出会いは一期一会です。たとえ、それが不明鉱物でも、今後、その正体を知るという楽しみが待っているのです。それはミステリーのようなものです。

はたして、その正体は何なのでしょうか?現在、それは店内に置いてあります。その正体が判明するまで非売品です。
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2019年初売り

2019-01-03 10:23:53 | 日記・エッセイ・コラム
昨日の初売りも6年連続で最初のお客様は常連のOさんでした。毎年、ありがとうございます。

今年の初売りは、客数は昨年の数に達しなかったものの、売上は昨年を上回り、初売りとしては過去最高額になりました。ご来店して下さった皆様、本当にありがとうございます。

お陰様で、今年もうれしいスタートを切れましたが、今年はどんな年になるのでしょうか?

今年は消費税率が上がる予定なので、その影響が出て来るだろうと思います。前回の消費税率アップの時は、「石の華」では内税のまま料金据え置きにしました。当店のようなマイナーで小規模店でも消費税率アップという影響は、売上、仕入れに大きく影響してきます。特に、経費の大半を占めるテナント家賃は確実に上がってくる訳ですから、固定費の値上げは厳しいものがあります。

さらに、政府の景気対策としてのカード化推進もカード手数料は小売店負担なので、そのような景気対策も、当店にとってはマイナスに働きます。それから、周辺の駐車場料金の値上げも気になります。さらにさらに、お客様サービスとしての取り置きサービスや値引きサービスも考えなければならないのかもしれません。

・・・。色々、考えると憂鬱になってきます。

せっかく、好スタートを切れた訳ですから、ネガティブ思考はやめましょう。

「石の華」の基本スタンスは石好きさんとの交流の場の維持です。前向きに考えましょう!!

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初日の出

2019-01-02 09:04:49 | 日記・エッセイ・コラム
あけましておめでとうございます。

新年最初のブログです。

昨日の早朝は金沢では珍しい冬場の晴天だったので、以前から行ってみたかった元旦の石川県県庁の展望ロビー解放に行って参りました。今日の写真はそれです。



医王山から出て来た初日の出の瞬間の明るさは強烈でした。元旦の初日の出を拝める事は北陸地方では珍しいと思います。正直、私は生まれて初めての体験でした。

今年の新年はそのような初日の出から始まりました。

「石の華」の営業は本日からです。

今年も宜しくお願い申し上げます。

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