ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

              【お知らせ】

【定休日は毎週水曜日です。】【9月も毎週日曜日は休業します。】

アノマロカリスとアンモナイト

2021-01-29 11:30:21 | 日記・エッセイ・コラム

今日も不動産業者の方から仕入れた遺愛石の中にあったひとつです。

上の写真がそれです。

古生代カンブリア紀を代表するアノマロカリスを描いた台座と、古生代シルル紀から中世代白亜紀末までの3億5千万年もの間の示準化石となっているアンモナイトの化石との出会いマッチング!シュルレアリスムのデペイズマンを思い出します。(ロートレアモンの「マルドロールの歌」参照)

私はアノマロカリスをNHKスペシャル「生命 40億年はるかな旅 」(第2集 1994年)で知りました。プールに浮かべたロボットでその動きを検証したシーンは今でも鮮明に覚えております。アノマロカリスの化石は、なかなか化石市場には出回る事はありませんが、そのぬいぐるみが人気があったりして、カンブリア紀のスター的存在だと思います。

一方、アンモナイトの化石は、多種多様で、数多くの化石が出回っております。今回のアンモナイトの化石は縫合線が美しく、そのフラクタル模様に魅せられてしまいます。

その両者を一緒にした作者のセンスにうなってしまいます。

ところで、この遺愛石の作者はどんな人だったのでしょうか?私はその方の生前に面識はなかったので、何も知りません。石の出どころはわかっておりますが、それ以上の事は何もわからなかったので、Web検索で、調べてみると、その方らしき人の事が書かれた文章が1件だけ見つかりました。その文章によると、20年以上前の石引界隈の「ガイドブック」の地図や坂の絵を描いており、その絵は精緻な絵であったらしい、という事。それは、石の台座に描かれた絵や文字からも納得できます。

できれば、生前にお会いしたかった、そして、いろいろお話を聞いてみたかった、と思ってしまいます。

今できることは、遺愛石を見る事だけです。

ただ、不思議な縁があって、その遺愛石が手元にある事自体をうれしく思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

茅舎石(くずやいし)

2021-01-26 11:15:42 | 日記・エッセイ・コラム

今日は、ひとつ前の「滝石2」からの流れで、妄想つながりで、「茅舎石(くずやいし)」です。茅舎石とは水石の世界の姿石の一種で、家の形を表す石の事です。もちろん現代の家ではなく茅葺の農家などひなびた風情を持つものの事です。

上の写真は、先日、不動産業者の方から仕入れた遺愛石の中にあったひとつです。その持ち主は台座に彫刻を施したりする独自の美意識を持っていた愛石家だったようで、この茅舎石はジオラマ風に山里を表現してあります。そこには2軒連なっている岩上茅舎と遠山形を絶妙に配置し、家の前には小川が流れており、そこに橋までかけるという凝りようです。

このジオラマ茅舎を見ていると、その中に入って行けるような妄想に囚われてしまいます。

先日まで、自宅のPS4で「ゴースト オブ ツシマ」をやっていたせいか、そのような風景の延長線上にあるオープンワールドの世界の一部のようにも思えてきます。

そう言えば、「ゴースト オブ ツシマ」にも多くの茅舎が出てきました。それと多くの滝も出てきました。願わくば、その架空の対馬のジオラマを見てみたいものです。

東京には森ビルの都市ジオラマがあるそうですし、名古屋にも日建設計の名古屋オフィスに栄地区の都市ジオラマがあるそうです。そう言えば、身近なところでも、「石の華」が入っているポルテ金沢のジオラマもあったはずです。

どうも茅舎石にはジオラマ的妄想を誘発してしまう魔力があるような気がしております。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

滝石2

2021-01-22 11:00:34 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「滝石2」です。過去に「滝石」(2012.02.21)というタイトルで書いております。今日は2021.01.22なので、何となく数字の並びが似ていて面白いと思いました。まるで数字のアナグラムのようです。

上の写真は安倍川の馬蹄石ですが、水石的には滝石と呼ばれるものだと思います。

これの面白いところは、黒い岩肌に、一筋の滝の流れのように白い石が走っており、まるで滝の水が浸食したようなU字状の形になっているところです。飛騨小坂にある「あかがねとよの滝」のように見えて、浸食風景のように見えます。本当の滝のように浸食したのでしょうか?そんなはずはありません。それは偶然なのでしょうが、その岩肌と白い滝のように見える鉱物のバランスが非常に面白いのです。

この石の裏側にも同じような形状があります。実際の滝ではそのように成る事はありえません。

ありえないような滝の風景と言えば、レバノンにある「バータラ渓谷の滝」を想起してしまいます。「バータラ渓谷の滝」には三層の石橋が架かっており、その間に一本の直瀑の滝がおちているのです。それは浸食風景には違いないのですが、まるでファンタジーの世界の滝のようで、現実にそのような滝がある事自体に感動します。

「バータラ渓谷の滝」に関しては写真でも動画でも、Web上で多くの映像が見れます。特にドローンでの空撮映像には感動しました。行ったことのない滝でも、行ってきたような気になってしまい、うれしい時代になったと思います。

滝石の世界でも、現実には無い滝をイマジネーションを使って、楽しむ事ができます。滝の流れを見てきたように妄想する事が面白いのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大学入学共通テスト

2021-01-19 09:55:25 | 日記・エッセイ・コラム

昨日、新聞を読んでいると、大学入学共通テストの問題と正解が載っていました。普通なら、関係ない面として、読み飛ばしてしまうのですが、たまたま数学Ⅱ・Bの問題に正十二面体の図が載っており、それに目が留まってしまいました。最近は、空間ベクトルで正多面体をやっているのでしょうか?私の高校時代にはなかったと思います。興味深く思いました。

さらに、紙面をめくると、今度は物理の問題で、ダイヤモンドの輝く理由を考える、という問題が出てきました。これも非常に興味深く思いました。

正多面体もダイヤモンドのカットも鉱物趣味と深い関係性があり、そのような問題が大学入学共通テストに出るという事自体に、多少の驚きを覚えました。

鉱物趣味はそこまで浸透してきているのでしょうか?それは望ましい現象だと思ってしまいました。

小さい頃の石好きさんは、その後、成長と共に、サイエンスに目覚めていくものです。そして、そのような知識と思考力は、大学入試の際にも役立つ、という事です。

「石の華」のお客さん達の中には高校生もいらっしゃいます。彼らも同じように思っただろうと思いました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Mim Museum

2021-01-15 10:30:21 | 日記・エッセイ・コラム

一昨日の定休日は、一日中、自宅にこもって過ごしました。

これまでの休日はもっぱらPS4の「Ghost of Tsushima」をしている事が多かったのですが、それもほとんどやりつくしてしまったので(達成率74%)、その日は何をしていたかと言うと、次のゲームを探そうと思って、自宅のTVでYouTubeを見ておりました。

最近のゲームは映画並みの映像表現になっているものもあり、見ていて、多くの映画の予告編を見ているような感じになってしまいました。それらの映像や解説動画を見ていると、情報量が多すぎて、結局は、次にやるべきものを絞り込む事ができませんでした。

そんな中、YouTubeのおすすめ動画の中で「99 Specimens from the mim Museum in Beirut, Lebanon」を見ました。それは、偶然でしたが、数日前にアップされたばかりのすばらしい鉱物写真のスライドショーでした。BGMも良く、良質の環境ビデオを見ているような感動がありました。先日、「石の華」オリジナルのスライドショーを作ってみたという事もあって、参考になり、非常に興味深く拝見しました。

Mim Museum(レバノンのベイルートにある鉱物博物館)はプライベートコレクションの博物館で、2013年の10月にオープンしたそうですが、正直、これまで知りませんでした。そのコレクションは一級品ばかりで、それらのファイン・ミネラルを見ていると、鉱物趣味の初心に戻ったようにワクワクしました。やはり、私は鉱物好きだったんだ!と再認識しました。

ベイルートには行けそうもないので、自宅のTVや店のパソコンやプロジェクターの映像でそれらを楽しみたいと思っております。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする