鉱物の結晶構造を理解する為には、直に現物を観察する事が大切です。それもある一方向からだけでなく、複数のアングルから立体視する事が必要です。そうすることによって、対象となる鉱物の結晶の構造や様々な様相を愛でる事が出来ます。
現物を見る事が出来ない場合は、結晶図を見るという手もありますが、そのような平面的な結晶図よりも、もっと理解しやすい方法があります。
それは、立体的な結晶模型を見る、という方法です。
昨日、名著「鉱物結晶図鑑」の著者である野呂輝雄さんからうれしい郵便物が届きました。
そのレターパックの中には、鉱物の結晶模型が二つ入っておりました。
一つはギズモンド沸石の24連双晶です。
上の写真がそれです。
透明な赤・青・黄色で構成されており、手の平の上で転がしながら観察すると、貫入双晶になっている事が良く分かります。
全体的な形状も対称性の高い星型多面体になっており、薄い透明感が、可愛らしい蛍石のようで気に入っております。
もう一つは、何と!若林鉱物標本で有名な三角式黄銅鉱の軍配型でした。
問題となっている軍配の棒部分は、ありませんでしたが、重要なのは三角形の結晶部分なので、私的にはこれで十分満足です。
野呂さんのお手紙には、それらは失敗作だと書いてありましたが、私にとっては失敗作どころか、非常に貴重な結晶模型となっております。
野呂さん、本当にありがとうございました。
コメントありがとうございます。
写真はいつも使っているオリンパスのSTYLUS TG-4の顕微鏡モードです。野呂さんから教えてもらったカメラです。
本当に、私もそう思いました。