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鉱物の部屋へのいざない

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石の華 雲母4

2012-07-16 10:58:56 | 日記・エッセイ・コラム

今日は一昨日に続き、雲母4として星形結晶、スターマイカについてです。

スターマイカには他の鉱物と共生しているものがあります。

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パキスタン ギルギット 産のスターマイカとアクアマリンと長石の共生体

上の写真の標本はアクアマリンの結晶を中心としてスターマイカと長石とが共生しています。黒っぽいスターマイカの星形結晶群と、白いながらも荒々しい長石の結晶のバランスも良く、そこに透明感のあるアクアマリンの六角柱が一本立っています。少し贅沢ながら所有欲が湧いてくる標本だと思います。

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パキスタン ギルギット 産 ブラックトルマリン(Shorl)鉄電気石とスターマイカの共生体

この標本はブラックトルマリンの柱を取り巻くようにスターマイカが群生しています。このようなタイプの標本には完全にトルマリンを塞いでしまったものもありますが、この標本はブラックトルマリンの姿を絶妙に残したまま、その共生の美をさらしています。自然が成した偶然性がこの標本の価値を高めています。

パキスタン ギルギットは魅力的な鉱物標本を多産する産地です。一度は行ってみたい所だと思っていますが、現在、治安上の問題でなかなか行きにくい場所です。4月に起きてしまった邦人足止めのニュースも記憶に新しいところです。ニュースで見たギルギットは風光明媚なところだったと思います。石の華のお客さんで富山からいらっしゃったある女性はギルギットに行かれた事があるとおっしゃっていたのを思い出します。その時はうらやましく思いました。

思えば、ギルギットに限らず、いい石が産出するところは、何となく治安的によろしくない所が多いような気がします。アフガニスタン、コロンビア、シエラレオネ等々、有名産地に限って治安が悪いイメージがあります。治安は人間の問題なので石達には関係ないはずですが、どうも人を寄せ付けない何らかの作用が起きているようにも思えてしまいます。

もしかすると、その何らかの作用とは、人の欲望という作用かも知れません。

いずれにせよ、いい石がより多く流通する為には、平和な人の世の中が必要のようです。











コメント
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