ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

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里帰り

2016-04-28 16:16:37 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「里帰り」です。このブログでは過去に「郷土愛」(2014.09.08)の時と他に2件「里帰り」という言葉が出ておりました。

先日の25日に文化庁の日本遺産に小松の石文化が認定された事に伴い、ここ数日、その事に関する新聞記事が気になっております。小松では号外も発行されたらしいとの話もありますが、残念ながら私はその新聞を見ておりません。このブログではその事自体については歓迎すべき事だとは思いつつも、その話題に触れないで来ました。それは今更ながらの理不尽な監視カメラの設置や的外れの見回り活動という愚行への反感もあったからです。産地の保護と遺産の活用は難しい問題があるものの、それらをどうやって地域の活性化に繋げていくのか、知恵を出さなければならないと思います。・・・。

さて、私が特に気になった新聞記事は今朝の北國新聞2面の「記者席」にあった「市長は石の博物館を検討している」という言葉です。そのあとの内容は無視しますが、小松の石の博物館というアイデアが脳裏に残ってしまいました。それが実現すると、どんなに素晴らしい事でしょう!!

現在、小松市立博物館や尾小屋鉱山資料館やサイエンスヒルズこまつ等の施設はありますが、残念ながら今回の小松の石文化をトータルに紹介できる施設はありません。小松の石文化と言ってもその範囲は広く、恐らく普通の日本人はもとより市民の中でもそれらを正確に理解できる人は少ないと思います。これからそれらの啓蒙やPR活動が本格化するのかもしれませんが、市内に広く点在しているそれらの認知度を高める為には小松の中心部に石の博物館を設置する事が求められると思います。

幸い、小松には過去に採集された鉱物標本や発掘された装飾品が残っております。それから、これまでに市外、県外、国外に出てしまった名品と言うべきものも知られています。(和田維四郎・三菱鉱物コレクションや国立科学博物館の桜井鉱物コレクションの中には素晴しい小松産の鉱物標本があります。さらにその昔にイギリス王室御用達だったという加賀紫という小松産のアメシスト等々)それらの名品を辿り、小松に「里帰り」させる、という企画は如何でしょうか?

さらに、鉱物標本で言えば、全国の熱心な鉱物コレクター達の中にも小松産の名品を持っている人が必ずおります。もちろん、県内にも小松市内にも必ずいると思います。この機会にそのような知られざる埋もれている名品を里帰りさせて集約する価値はあると思います。

行く行くは石の博物館に常設展示できれば本当の意味での日本遺産と成り得るでしょう。

今日はひとつの記事の中の言葉から「里帰り」企画と石の博物館構想を夢想してしまいました。

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オマーン

2016-04-26 16:07:48 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「オマーン」です。このブログでは過去に一度だけ「オマーン」という言葉が「ウバロバイトとウバイト」(2012.06.15)の時に出ていました。

私はオマーンには行ったことがありませんが、オマーンという国は世界の地質学者から一目置かれている場所だと知っていましたので、以前から気になっていた国です。ただ、今後、私にはオマーンに行く機会は無いと思われますので、昨日、放送されたNHK-BS「体感!グレートネイチャー アラビア 神秘なる黄金の大地~オマーン~」を、そこへ行った気になって興味深く見ました。

見ていて、地質学的に見どころ満載の国だと思いました。今回の番組のタイトルになった黄金の大地とは砂漠の黄金色の砂の事で、それは太古の火山活動と海の生物の化石との混合したものでした。そのような砂から成る砂漠の風景も地の果てのような光景で、印象深く思いましたが、それよりもオマーン・オフィオライトの絶景は地球内部のマントルの素顔をダイナミックに見せてくれて、そちらの方をタイトルにして欲しかったと思いました。さらにフィヨルドのような海岸やグランドキャニオンのような渓谷の映像が続き、最後には巨大な洞窟も紹介されました。特に、その洞窟に差し込む光の柱の映像は圧巻でした。

私も北九州・平尾台の牡鹿洞で天井から垂直に差し込んで来る光の柱を体感した事がありますが、今回の光の筋はやや斜め方向からのものだったものの、その神秘的な光景は目に焼き付きました。そのような映像を見ると、牡鹿洞で体感したあの興奮が蘇ってきます。そのような自然との神秘的な経験は体感した人にしか分からないとは思いますが、興奮度の違いこそあれ、疑似的に体感したような気になると思います。(本当は視覚だけではなく五感全てで体感したいと思います。牡鹿洞でのあの光の体感は私の呼吸や声が呼応して洞窟内で光と意識が一体化したような神秘体験だったと思います。)

この「体感!グレートネイチャー」(90分バージョン)は私のお気に入りの番組です。ただ、放送が不定期なので、絶えず、番組情報をチェックしなければなりません。でも、心配する事はありません。たとえ見逃しても、必ず再放送があります。また、NHKオンデマンドという手もあります。番組で疑似体感できる世界旅行は高画質映像ならではの安価で贅沢な疑似体感だと思います。これまでにも録画して保存してある番組も多く、今後も期待できる番組も多いと思います。この種のテーマの番組は今後4K、8Kの時代になっても益々ニーズが高まっていくように思えます。私もそのような番組を期待したいと思っております。


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免の石

2016-04-23 17:15:54 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「免の石」です。

今朝、昨日届いた「石ってふしぎ」(市川礼子 著 柏書房)を読んでいました。その本は日本各地の石旅をテーマにした本なのですが、既に知っている石も沢山あったりして、興味深く読みました。そして、読んでいて特に気になった石が「免の石」です。

「免の石」とは熊本県阿蘇郡南阿蘇村にある「落ちそうで落ちない、自然界の神秘」と言われている石の事で、大きな岸壁に挟まれ宙づりになっている石の事です。

そのページを読んでいて、熊本地震の影響が気になってしまいました。それで、Web検索して調べてみました。

すると何と!朝日新聞デジタルの記事が出てきました。その見出しは、「落ちない巨石」が落ちた…熊本・南阿蘇村の「免の石」(2016年4月22日20時56分)となっておりました。やはりと言うか、シンクロニシティと言うか、案の定ダメだったようです。

せっかくいつか行ってみたいと思ったのに、残念でした。「免の石」も免にならなかったようです。

今回のような大地震では、さすがの「自然界の神秘」も自然界から免じてもらえなかったようです。重さ約5トンあったという巨石は落ちてしまったようです。

長い地球史の事を思えば、我々の時代は儚い一瞬です。「免の石」も然りだったようです。

「石ってふしぎ」の第7章の「石のあわれー自然の創った奇跡」というタイトルに妙に納得してしまいました。


石ってふしぎ
クリエーター情報なし
柏書房
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早朝散歩

2016-04-14 14:43:44 | 日記・エッセイ・コラム
昨日も定休日で、先週に続いて2週連続で早朝散歩をして来ました。今週は先週に敢えて行かなかった兼六園にしました。

昨日は早朝と言っても入園したのは7時半頃で、その時間になると早朝無料開放(この時期は4時から6時45分まで)の時間を過ぎていました。桂坂入り口で入場料を払い入門しました。その時間帯はほとんど無人状態で兼六園を独占する事が出来ます。人影を入れずに徽軫灯籠の写真を撮るにはその時間帯が最適だと思いました。

今日の写真はそのそんな徽軫灯籠の写真ではありません。



上の写真は桂坂の入口を入ってすぐ右の方にある木の根っこの写真です。それを見た瞬間に私はある有名な版画の事を思い出しました。これまで何度も兼六園には来ていますが、そんな風に思えたのは昨日が初めての事です。その版画とは葛飾北斎の「諸国瀧廻り」の中の「下野黒髪山きりふりの滝」です。それは有名なのですぐに画像検索で見れると思います。



両者を見て如何でしょうか?私は木の根の張り方と北斎の滝の流れの表現に類似性を見出してしまいました。面白い事だと思います。もし、北斎がこの兼六園の木の根の張り方を見たとすると、どのように感じたであろうか?興味深く思います。兼六園は見所の多い庭園だとは思いますが、まだまだ面白い見方ができる所があるものだと、思ってしまいました。

昨日の兼六園はソメイヨシノの時期は終わってしまっていましたが、その他の桜はまだ楽しめました。昨日は、人混みを避けて、ゆっくり散歩するには良い時期だったかもしれません。それから、チョッと早いような気もしましたが、兼六園名物のカキツバタも見る事ができました。少し季節を先取りしたような気持ちになりました。



昨日は兼六園内をゆっくりぐるっと回りました。園内に二ヶ所あるメノウ(このブログの「兼六園の桜とメノウ」2012.04.19参照)もしっかりチェックしました。ただ、内橋亭のすぐ横の方にあるメノウに少し欠けがありました。・・・どうしたのでしょうか?少し気になります。真弓坂の方のメノウは以前のままの状態を保っておりました。安心しました。

昨日の散歩はそんなパトロール気分になってしまいました。

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第5回石川県鉱物同好会総会

2016-04-11 15:48:34 | 日記・エッセイ・コラム
昨日、第5回石川県鉱物同好会総会が行われました。私は事務局をやっている事から議事進行を行いました。

今回の総会では会員14名の出席で、ほど良い人数になって来たと思いました。現在、会員は40人を越えておりますが、いわゆる幽霊会員も少なからずおります。会員の中には採集会だけが目的の人もいたりして、今回のような室内会議には関心の無い人もいるようです。ただ、総会は同好会の行事を決めたり、情報交換をしたり、会員同士のコミュニケーションをはかる重要な機会です。今後も熱心な会員による生きている会運営をやっていこうと思っております。

昨日は会計報告を行い、会費未払いの会員は退会とみなす事が決まりました。これも生きている同好会を運営してゆくという趣旨からです。

会計報告の後、新役員人事を決めました。会長・副会長・事務局・会計の任期は2年です。それから前期に決めた名誉会長という役職は廃止して、フラットな組織体制にしてゆこう、という話になりました。同好会はあくまで趣味の組織です。会員は全員平等で、そういう意味で今後は全会員が交代で会長に就任してゆく、という事になります。

役員人事を決めた後は本年度の活動計画を決めました。今年の秋の採集会は後日の役員会で決める事になりますが、春の採集会に関しては、まず候補地の下見を行う必要性がある、というような話になり、前会長と新会長で現地調査を行ったうえで早い時期に実施しよう、という風に決まりました。

それから3年前から新聞連載をしていた「鉱物のすすめ」を1月掲載で終了した事を報告しました。ただし、過去の記事はしっかりストックしておりますので、いつでも事務局の方で見ることは可能です。

総会では会員から大阪ショーや今年小松で開催予定のサイエンスヒルズ、小松市立博物館、尾小屋鉱山資料館での石のイベントの予告や石川県立自然史資料館での展示会の案内や宮沢賢治と石をテーマとする計画中の企画展示会の話が紹介されました。

それらの情報案内の後、会員などから提供があった標本配布会を行いました。大阪府産のオーソクォーツアイトや沖縄産の轟石や愛知県産の中宇利石、ばら輝石や利賀村高沼のコランダムや雲母の標本、その他青森県産の鉱物、等々、種類豊富なものから各自数点ずつ選んで入手しました。ご提供の皆さま、ありがとうございました。

標本配布の後は、総会で最も楽しい、会員持参のコレクション品評会です。







上の写真はその様子です。楽しい時間はアッという間に過ぎました。

最後に本年度の会費を集金して2時間の総会を終えました。


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