ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

              【お知らせ】

【定休日は毎週水曜日です。】【7月も毎週日曜日は休業します。】【7月6日(土)は店主不在です。店は通常通り営業します。】

SF

2014-06-28 16:57:55 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「SF」です。このブログでは「SF」の文字が登場した記事はいくつかありますが、タイトルでは初めてです。

私は本好きでSF映画好きなのですが、最近は小説はほとんど読みませんし、SF小説も全く読んでいません。SF小説のイマジネーションには圧倒されるものが多いと思います。ただ、私の関心事はそのようなイマジネーションをどのように映像化するのか、という事の方に向いておりますので、小説的なテキストよりもSF映画的な映像そのものの方に興味があります。

石好き・地質好きで本好き・SF好きとなるとどうしても無視できない小説のひとつに「地底旅行」(ジュール・ヴェルヌ 1864年)があると思います。原題は(仏: Voyage au centre de la terre)、直訳すると「地球の中心への旅」でSF・冒険小説の古典として非常に有名です。そして、何度か映画化されており、私もそれらを見ており、お気に入りとなっております。

今朝、昨夜録画した『椎名誠のでっかい旅!ファイナル~地球最大の火山島アイスランドの謎に迫る』(フジテレビ)を興味深く見ました。そのTV番組では「地底旅行」の舞台となっている現実の場所を訪ねており、非常に興味深く見る事ができました。番組ではジュール・ヴェルヌのイマジネーションと現実の風景とをうまく重ね合わせており、SF的イマジネーションの凄さを思い知りました。それは普段の絶景番組とは違った意味で面白かったと思います。

それにしても、アイスランドの風景は特異でありながらも、つくづく地球的な風景だと思いました。どのように地球的かと言うと、それは火山と氷と水とで出来ている、という事です。

先日、NHKのBS-プレミアム「コズミック フロント」(バーチャル宇宙ツアー 異形の惑星)を興味深く見たのですが、そこで見た太陽系外惑星のCG映像は衝撃的だったと思います。それは鉄の雨が降っていたり、高い圧力で水が岩塩の様に結晶化した固体になる海があったり、ダイヤモンドの巨岩がゴロゴロ転がっていたり、人間のイマジネーションをはるかに超えた異形の惑星が次々と発見されているらしく、それらのCG映像はSF映画以上の衝撃があったと思います。

そのような系外惑星の映像を見ると、「地底旅行」のイマジネーションは地球らしいイマジネーションに満ちております。我々地球人のイマジネーションはやはり地球人ならではの愛着があると思います。

地球人で良かった、と思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

関戸信次 化石研究にかけた生涯

2014-06-26 14:17:52 | 日記・エッセイ・コラム

昨日、小松市立博物館で開催中の「関戸信次 化石研究にかけた生涯」を見て来ました。

関戸信次先生は小松市立博物館の地学分野の専門委員だった先生で、石川県鉱物同好会の発足時には顧問をお願いしておりましたが、昨年9月にお亡くなりになられました。今回の企画展は関戸先生の生涯を振り返る特別展示で、3階フロアほぼ全体を使った大規模な展示となっておりました。そこでは先生が採集された植物化石そのものや採集に使ったハンマーやテントなども展示してあり、関戸先生の化石研究とその活動を詳しく紹介してありました。

Dscn4754
Dscn4755

関戸先生は私の高校生の頃は理数科の先生だったので、普通科文系だった私は直接は授業を受けた事はなかったのですが、当時から植物化石の研究で有名な先生でした。私が関戸先生のお話を直接聞けた機会はそれほど多くはありません。思い出すに、十年前位に尾小屋鉱山資料館で行われた石の特別講座の時と2年前に行われた地学連続講座「石川の地学を学ぼう」(全10回)の初回と鉱物の回だけです。それと直接お話し出来たのは石川県鉱物同好会の設立準備の為の親睦飲み会の時だけでした。今思うに、もっともっとお話しとけば良かったのにと思うのですが、少ないながらも関戸先生の丁寧で分かりやすいお話と方言混じりの口調が記憶に残っております。

今回の企画展は小松市立博物館ならではの展示となっておりました。小松市立博物館の鉱物コレクションは残念ながら、それほど大したことはないのですが、化石、特に中世代の植物化石は約2800点にものぼり国内屈指のコレクションとなっております。それらの採集の中心的役割を担い、化石研究で多くの成果をあげてこられたのが関戸先生でした。化石研究は地球史を知る上では欠く事のできない重要な研究です。それはこのエリアの過去を知る事だけではなく、広く地球そのものの環境変化を知る事にも繋がっています。そのような化石研究をライフワークとされ、膨大な業績を残された関戸先生を尊敬します。

この企画展は8月31日まで開催されております。おすすめ、です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

0階

2014-06-21 12:50:19 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「0階」です。石の話題ではありません。

昨日、ゴミを捨てる時にフッと思いました。「石の華」がテナントとして入っているポルテ金沢のゴミ捨て場は地下2階にあります。そこへはいつもエレベーターで降りて行きます。ゴミを捨て終わり、戻ろうとしてエレベーターに乗ろうとすると、すぐに扉が閉まってしまい、エレベーターは上に登って行きました。タイミングが悪かった、と思いました。

エレベーターのランプは1階を通り過ぎ、どんどん上に向かっているようです。ポルテ金沢は地上30階建ての高層ビルです。エレベーターは希に最上階まで登って行く事があります。降りてくるまで待つのが辛い、と思い、階段で上がろうか?とも思いましたが、地下2階から1階までの階段の数はそこそこの数があります。思わず、日頃の運動不足のせいで体力的に厳しいと思ってしまいました。エレベーターの階数表示を見ながら、どうしようか?と迷っていると、幸運にも7階でいったん止まりました。私はエレベーターが降りてくるのを待ちました。

その時、フッと思いました。

ゴミ捨て場は地下2階です。ビルの階数は整数であるとすれば、そこは-2階となります。

「石の華」はビルの1階にあります。ゴミ捨て場まではエレベーターで2階分降りました。何か変です。どう変か?と言うと1-2=-1ですね。ゴミ捨て場は地下1階ではありません。そこは地下2階です。

これはビルの階表示の慣習上の問題です。ビルの階数表示は数学の整数の並びになっていないからです。要するに0階表示がないからなのです。

本来、「石の華」は0階にあるはずなのに、1階となっております。それは慣習化しており、我々は普段からそれが当たり前の事だと思っております。

昨日はエレベーターを待っている間に、フッとそんな事に気づいてしまいました。

どうも、階の数え方は日本を含む東アジアや北アメリカとヨーロッパや香港、マカオとでは0階の表記が異なっているようです。

数学的にはヨーロッパ的な0階表記がある方が理にかなっています。我々日本のような数え方では0階は存在しない事になってしまいます。せっかく0を発見してくれたインドに申し訳ないような気がしてしまいます。

それでも我々日本人は1階と呼び0階とは呼びません。そのような数え方に慣れ親しんでいるからです。ただ、それは数学的には変なのです。

他にも我々日本人が常識だと思っている事でも世界の常識とは異なっている事が多々あります。「0階」が無い事は些細な一例かも知れません。

サッカーのワールドカップの時期に「0階」の事を想ってしまいました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

この一週間

2014-06-15 15:37:06 | 日記・エッセイ・コラム

この一週間、何となくあまりブログを書く気がしませんでした。それはこのブログはOCNブログ人を使って書いているのですが、そのサービスが今年の11月30日で終了するらしく、そのせいなのか、何か気がノリません。ブログそのものは引っ越しできるそうなのですが、何となくめんどくさい気持ちがします。当初はせめて1000回位までは続けようと思っていました。現在、ようやく2/3を少し越えたところまで来ていたので、今後どうしようか?迷っています。2/3と言えば、宇宙138億年の歴史ではちょうど太陽系や地球の誕生の時代に相当します。これからという時に非常に残念な事です。

最近はブログよりもSNSの方がメジャーになっており、その辺の事情があるのかも知れません。ただ、私はずいぶん前にスマホは止めましたし、スマホ的なSNSよりもパソコン的なブログの方が合っています。些細なSNS的な話題にはあまり関心がありませんし、そもそも人の縁故で拡大し、それで儲けようと言うSNSのビジネスモデルそのものが気に入りません。

ITの世界は進化のスピードが速いので、今後、どのようなコミュニケーション手法が登場してくるのかは分かりませんが、流行り廃りではなく、自分に合ったものでやって行こうと思っております。

この一週間はブログ更新は停滞気味でしたが、様々な事がありました。お店をやっていると様々なお客さんがいらっしゃいます。ここ金沢ではミネラルショップそのものがマイナーなので、日常的には暇なのですが、それでも常連さん以外にも様々なお客さんがいらっしゃいます。

この一週間で面白いと思ったお客さんの例を挙げるとすると、応接間の水槽の中に石を入れたいというお客さんがあり、水晶のクラスターやオパールを購入していった方がいらっしゃいました。私はそのような用途を考えた事もなかったので、面白い!と思いました。思わず、水槽クリエイターで鉱物コレクターの方の存在を思い出してしまいました。何か相通じるところがあるもかも知れません。そうそう、水晶には水の文字が入っておりますし、そもそもオパールには水の成分が含まれています。オパールには水の中に入れてはじめて遊色が出てくるものもあります。シリカ鉱物と水との親和性は高いと言えます。水槽での展示保管とは!そのお客さんの発想に感化されてしまいそうです。思うに、自然の風景では、水中鍾乳洞の映像なら見た事がありますが、水中水晶洞窟の映像は見た事がありません。そのような水中水晶洞窟はミニチュアとしての水槽なら製作可能だと思います。そこにカラフルな熱帯魚が泳いでいる光景を想像するだけでもワクワクします。水槽の中の鉱物世界はイマジナリーな別世界と言えるかも知れません。

それから某大学のM先生が学生たちと授業の実習の一環としてご来店されました。普段は誰もいない店で、いても数人しかいない店なのに、十人以上のお客さんが同時に中に入ってくる事はめったにありません。その非日常的な空間は貴重な機会だと思いました。「石の華」でも一時だけ、ミネラルショーやミネラルマーケットのような雰囲気になりました。ただ、石は静かな環境で見てもらう方が望ましいと思います。

そうそう、先日、ミネラルマーケットの主催者でもあられるTさんがご来店して下さりました。初めての金沢だと言う事でした。遠路はるばる、ありがとうございました。来年3月、新幹線が開業すれば、東京駅から最短2時間半で金沢駅に来れます。「石の華」は金沢駅前にあります。ようやく関東方面との距離感が近くなります。待ち遠しい、と思います。

そのTさんは一通り店の中を見回り、最後に選ばれたのは茨城県山ノ尾産の長石の巨晶でした。その産地の産状もご存知らしく、それの掘り出し方を教えて下さいました。そのようなお話は産状を知らない私にとっては非常に貴重で、勉強になります。今回は思わぬ関東への里帰りとなりました。貴重なお話と共にお買い上げ、本当にありがとうございました。

この一週間は他にも様々な方がいらっしゃいました。ブログでは書けないような方のご来店もありました。ブログはお休みしておりましたが、色々あった一週間でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京日帰り出張

2014-06-08 18:55:33 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「東京日帰り出張」です。

昨日、「東京日帰り出張」をしました。昨日は金沢では百万石祭りだったのですが、私は東京の石祭りの方に行って参りました。北陸新幹線はまだ開業しておりませんので、始発の特急と新幹線に乗り継ぎ、まずは飯田橋のミネラルマーケットの会場に向かいました。

ミネラルマーケットの会場には開場10分前に到着し、そのまま開場を待つ人たちの列に並びました。すぐに列の前に並んでいた関西のSさんに御挨拶しました。毎年の事なのですが、ミネラルマーケットは全国の鉱物マニアが集まってくる石祭りです。私も常連のひとりです。

私は開場とともに同郷だったHさんのブースに行きました。Hさんは昨年岐阜県に引っ越されたらしく、北陸産の鉱物の出品が少し減っておりました。

その後、その近くのブースで人工ビスマス結晶を仕入れ、その流れで混み合っている会場を回りました。そぐに、あるブースで気になる水晶の日本式双晶を発見、そこで日本式双晶を数点購入し、始まったばかりなのですが、そこそこの予算を使ってしまいました。一日の予算配分を考えなければならないと反省しながら、横を見ると、つゆねこさんの新刊本が置いてありましたので、すぐに購入しました。そして、そのブースの人の話で、つゆねこさんの旦那さんであるふぶきさんがお亡くなりになった事を知りました。つゆねこさん夫婦は鉱物好き同志の理想的なカップルだと思っておりましたので非常に残念に思います。謹んでお悔やみ申し上げます。

その後、隣の部屋に移りました。石を見ていると、金沢出身の大学生N君が来ており声を掛けてくれました。また、金沢在住の灯台マニアでもある女性もいらっしゃったようで声を掛けてくれました。彼らは「石の華」のお客さんでもありますが、このような石祭りではお互い石好き同志という同じ立場です。仲間が増えてうれしくなりました。

その後、会場の入り口で待ち合わせをしていた「鉱物結晶図鑑」の著者の野呂輝雄さんに御挨拶をしました。野呂さんとは初対面でしたが、「鉱物結晶図鑑」を通じたメールでの交流がありましたので、初めて会った人とは思えませんでした。野呂さんからは予期せぬお土産を頂きました。それは2004年にNHK-BS2で放送された「熱中時間」という番組の録画DVDです。それは堀秀道さんと緒川たまきさんとの水晶ハンティングの番組でした。ありがとうございます。それから「鉱物結晶図鑑」の初版の訂正や誤植を修正した校正用の本を頂きました。これは正誤表より分かりやすいので、お店に置いておきます。本を持ってきて頂ければ、修正箇所を確認できます。これも本当にありがとうございます。

野呂さんとはいろんな話をしました。うれしい情報も多く、このような交流は非常にありがたいと思いました。

午後は大学生N君と一緒に新宿の東京国際ミネラルフェア(新宿ショー)に行きました。新宿ショーは27回目になります。実は私は第1回にも行っております。私の鉱物趣味歴は19年になるのですが、本格的に鉱物趣味に入る前に偶然にも第1回だけは行っておりました。当時は何か気になるイベントだと思い軽い気持ちで見て回った記憶があります。その時は京都の桜石が気になりましたが、結局、それは購入せず、黄鉄鉱化したアンモナイトの化石を購入しました。確か、その頃、NHKで「地球大紀行」という番組を放送しており、その番組の影響で、私も多少、石や地質にも興味が芽生え始めていたかも知れません。恐らく、多くの石好きさんにとってはその番組の影響力は大きかったと思います。私はその番組を録画したビデオテープをまだ保存しております。そうそう、東京・竹橋の科学技術館で行われていた「地球大紀行展」なるイベントにも行った事を思い出します。今思えば、その会場で見た隕石や化石に妙に感動した憶えがあります。そうそう、そこのミュージアムショップでアンモナイトの化石を購入しました。私にとっての購入石第1号はアンモナイトの化石だったと思います。

新宿ショーでは予算いっぱい購入しました。不思議な事にいつも手荷物は同じ位になってしまいます。

一緒に行った大学生N君と会場入り口で待ち合わせをした時間に、偶然ですが、昨年お会いしたKさんとも再会しました。Kさんとは様々な情報交換をしました。またもや有益な情報を得る事ができました。Kさんはこのブログの読者でもある、とおっしゃいました。ありがたい事だと思います。ただ単に書きたい事を書いているだけですので、固定の読者がいるだけでも大満足です。まだまだ、ブログは続けなければならないと思いました。

今回は当初は上野の科学博物館にも立ち寄りたいとは思っていましたが、雨だったので、そのまま、帰る事にしました。手荷物の量的にもそれで良かったと思っております。充実した「東京日帰り出張」になりました。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする