ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

              【お知らせ】

【定休日は毎週水曜日です。】【7月も毎週日曜日は休業します。】

年末年始2

2018-12-30 10:32:24 | 日記・エッセイ・コラム
今年の「石の華」の営業は本日までです。今年は売上が増えたものの、仕入れも増加しているので、まだまだ利益が出ている状態にはなっておりません。ただ、「石の華」は営利目的の為にやっているわけではなく、石好きさんとの交流を主な目的にしておりますので、これで良しと、思っております。ご来店して下さった皆様、本当にありがとうございました。

明日の大晦日と明後日の元旦は年末年始の休業日です。1月2日は水曜日なので本来定休日になるはずですが、初売りという事で、通常どおり営業致します。また、初売りからバーゲン期間という事で、また30%OFFの棚も設定したいと思っております。

年末年始の二日間は貴重な連休になります。ただ、旅行に行ったりできるわけではないので、ゆっくり休養したいと思っております。

金沢にいるとそれほど実感があるわけではありませんが、鉱物趣味もゆるやかに広がっているような気がしております。それはネットの影響力が大きいように思います。特に女性や若い人たちにも浸透しつつ、彼らの言葉を使うと、「鉱物沼にはまる」というような現象が起きているようです。それはそれで歓迎すべき事なのだろうと思います。

ただ、「石の華」的にはネット通販をするつもりはありません。あくまでも実店舗にこだわり、石好きさん達との交流の場としての役割りを貫きたいと思っております。

本年はお世話になりました。また、来年も宜しくお願い申し上げます。

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逃した石は大きい2

2018-12-28 11:29:50 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「逃した石は大きい2」です。(過去に「逃した石は大きい」2014.01.19というタイトルで一度書いております。)

昨日の閉店間際の事です。その日の売上の締めの作業をしていると、久しぶりの若い女性の石好きさんが来店しました。彼女は以前に立方体の方鉛鉱の貫入結晶を買った事があり、私はその事を印象深く覚えております。その彼女、昨日はすぐに店内のコンテナを積んであるコーナーに行きました。ポルテ金沢の閉店の案内が流れている時間帯でもあったので、急いで何かを探しているような雰囲気がありました。

そして、急いで探し物をしているせいか、ひとつのコンテナを落としてしまったようで、大きな音がしました。

私は「どうしました?」と言って、その場に行きました。すると、ビニール袋に入れてある標本のコンテナがだったので、「大丈夫です。ノープロブレム!」と言いました。

すると、彼女は「以前見かけたマラカイトを探しています。」と言いました。私はマラカイトなら幾つか残っていると思い、積んであるコンテナの中を一緒に探しましたが、どうも残っているものの中にはそれが見当たりませんでした。マラカイトは複数あったはずですが、探しているものはビロードのような質感のある針状結晶だったようで、それは残っていませんでした。どうも売れてしまっていたようです。

マラカイトも人気のある鉱物です。私は「また仕入れます。」と言いましたが、彼女は「縁がなかったのですね。」と言って残念そうでした。

確かに、全ての石は一品ものです。彼女にとっては「逃がした石は大きい」のです。

思えば、過去に、私もそのような経験があります。それらは、水入りトパーズだったり、那智の滝のような立派な直瀑の滝石だったり、複数の「逃した石は大きい」経験をしました。

石好きさんならではの、そういう気持ちが良くわかります。石の店をやっていても、中には、売ってしまって後悔してしまう石があるくらいですから・・・

最後に、今日の写真はまだ非売品にしている方鉛鉱です。









これはSweetwater,Missouri,USA産のGalenaです。その内、店頭に出します。

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謎の化石

2018-12-21 11:07:51 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「謎の化石」です。

一昨日の事です。モロッコ産の三葉虫の化石標本作業をしていると、大量にある三葉虫化石の中に謎の化石が混じっていました。謎の化石と言っても、私が化石に関して疎いだけの事なのですが、私にとっての未知の化石が数点ありました。今日はそれらの写真を出します。

まず、最初はこれです。



どうでしょうか?これは明らかに三葉虫の化石ではないと思われます。私は、最初、それが珪藻の化石ではないか?と思いましたが、過去にこのような形態の顕微鏡写真を見た記憶があるからで、これは珪藻の化石であるとすると巨大すぎるような気がしております。



果たして、この正体は何なのでしょうか?それにしても、この幾何学的な形状を見ていると、それは人間が作った電子部品のようでもあり、本当に化石なのか?というような疑念も生じてしまいます。

次はこれです。



これも何かの化石には違いないとは思いますが、私の化石に関する過去の知識にはないものです。果たして、これも何なのでしょうか?



これは球状のノジュール(最近ではコンクリーション)を半分に割ったものです。



それにしても古生代の化石には奇妙なものが多いような気がしております。

もうひとつはこれです。





これはどう見ても生物らしい形状のように見えます。何かの生物の化石の一部でしょうか?私には未知の化石です。

化石や古生物に詳しい方、これらは何なのか教えて下さい。宜しくお願い申し上げます。
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吉本キューブ

2018-12-13 17:24:04 | 日記・エッセイ・コラム
このところ、擬態シリーズが続いてしまって、少し飽きてきましたので、今日は気分をガラッと変えて「吉本キューブ」にします。

「吉本キューブ」(このブログの「星形多面体」2012.07.15と「鉱物カレンダー」2013.11.15参照)とは、造形作家の吉本直貴氏が1971年に考案された立方体で、無限展開し、さらに星形多面体に変身するという非常に面白い幾何学玩具です。

先ほど、2ヶ月ほど前に入手した5Dクリエイティブルービックキューブ(EUCLIDEAN CUBEとも言うらしい)を弄っていて、どうも、それは吉本キューブNo.3である事に気づいてしまいました。





上の写真がそれです。キューブが菱形12面体に変身するところが気に入っておりました。

私は吉本キューブにはNo.1以外にNo.2とNo.3がある事は知っていましたが、No.2もNo.3も現物を見た事も触ったこともなかったので、それがどんなものか?知りませんでした。そして、吉本キューブはオリジナル以外にも複数のパクリ商品がある事は知ってはいましたが、まさかNo.3の模造品を既に持っていたとは気づきませんでした。

私がその事に気づいたきっかけは、実はYouTubeでした。YouTubeでEuclidean Cubeの動画を見ていると、次の動画という関連動画の中に吉本キューブも出てきました。それで、その事実に気づいてしまったのです。

それから、吉本キューブとは特に関係ありませんが、オムニコプターというドローンの進化形の動画にも感動してしまいました。店番の暇な時間帯にはYouTubeは有意義な時間を与えてくれると思います。

正式な吉本キューブの3点セットは非常に高価なので、安価なNo.2も欲しいと思っている今日この頃です。


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擬態6

2018-12-07 11:53:55 | 日記・エッセイ・コラム
先々週の水曜日、富山県水墨美術館で開催中の「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」という展示会を見に行ってきました。そこでは様々なジャンルの驚異的なリアリズム作品が展示されておりました。そのような作品群を見ていると、人間とは本質的にリアリズム好きで、本物そっくりに擬態したものを作りたがる習性があるのだろうと、思ってしまいました。

今日は「擬態6」です。その展示会には、まさしく超絶技巧と呼ぶべきたくさんの作品が展示されておりましたが、それらの中でも、私が特に印象的に思ったのは、やはり、安藤緑山の竹の子と佐野藍のPython xxxです。安藤緑山の竹の子は牙彫で、佐藤藍のPython xxxは白大理石で蛇を彫った現代石彫でした。象牙や石が本物そっくりに擬態しておりました。・・・。

ただ、それらは超絶技巧で作られた芸術作品です。それらは人間が意図的に作ったもので、そういう意味では、本当の意味での擬態ではありません。

それでは、石が自然に何かに擬態する事があるのでしょうか?

数日前、あるお客さんが面白い珪化木を持ってきて見せてくれました。それは細い木の枝までもが珪化木化しており、一見すると普通の小枝にしか見えない見事な珪化木でした。

思うに、それは小枝に擬態した石だった、と言えるかもしれません。

そういう風に考えると、化石という存在は、生物が石になったものであると同時に、石が生物に擬態したもの、として考える事もできるのかもしれません。

今日の写真は、現在、店に置いてある珪化木です。





上の写真はChinchila Queensland,Austlalia産の珪化木です。磨かれた断面に年輪が見えます。



これは能登半島の珪化木です。樹の幹部分でしょうか?リアルに擬態しております。

これらの珪化木を見ていると、木に擬態した石のように思えて、化石と言う存在が今まで以上に気になってきました。
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