今日も化石のような謎石の話題です。
上の写真がそれです。
これはいったい何なのでしょうか?
化石に詳しくない者にとっては、何となく、何かの動物のヒレ化石のように思えてしまいます。
見方を変えれば、菊花石の類のようにも見えますが・・・やはり全体的な雰囲気は化石のように思えます。
この謎石の正体は何なのでしょうか?
ところで、この「謎石」という言葉は非常に便利な言葉です。わからない石は全て謎石と表現できるからです。
石の店をやっていると、お客さんから「これ何でしょうか?」と石の鑑定を頼まれることがあります。大半は見てすぐに判るものですが、中には自然のものではない人工的なものもあり、それらには不自然な気泡のような跡があったりして産業廃棄物のようなものの事もあったりしました。
私も初めて見るようなものの鑑定はできません。鉱物でも結晶面のない破断面だらけの石や磨かれた石の場合は、難しいものもあります。肉眼鑑定はそれなりの経験を要するので、過去に経験のないものに関しては、わからないとお答えします。
また、私が化石に詳しくない為、化石の場合は、正直、わからないことの方が多いです。
上の写真はそのような例のひとつです。
これは一体何なのでしょうか?
一見すると、サンゴの一種のようも思えますが、それ以上はわかりません。
このところ、謎石の出現が相次いでおります。石の世界は謎に満ちております。
今日も化石の話題が続きます。
上の写真は珪化木です。この珪化木の特徴は、どう見ても木のままの姿をしており、石になっているようには思えません。
それには樹皮や節(ふし)までもが化石化しており、自然が造ったスーパーリアリズムの芸術作品のように思えるくらいです。
それを持ってその重さを感じ、断面を見て、初めてそれが木の化石、珪化木である事がわかります。
上の写真も珪化木です。この珪化木も木目や節があり、磨かれた切断面を見て、木の化石である事がわかります。
珪化木は、それほど珍しい存在ではありませんが、このようなリアルなものの存在には一種の驚きがあると思います。
それにしても、自然界には妙なものがあります。
リアルな化石と言う存在には自然の妙を感じざるを得ません。
今日も化石の話題です。
上の写真は大きなアンモナイト化石です。これの面白いところは、ウミユリの化石の一部が付着しているところです。
ウミユリはその名前から植物のような印象がありますが、実は、ヒトデやウニと同じ棘皮動物の仲間だそうです。主に海中のプランクトンなどを餌にしていたそうですが、今回のウミユリ付着アンモナイト化石を見ていると、それは単なる付着だけではなく、もしかするとアンモナイトの体内に入り込んで食べていたのかもしれないと思ってしまいます。
ウミユリという名前には、やさしいイメージがありますが、もしかすると、狂暴だった可能性があります。
上の写真はCrawfordville,Indiana,USA産のウミユリ化石ですが、この迫力はどうでしょうか?まるで、クワガタムシのような力強い形状です。このような標本を見ていると、ウミユリのイメージも変わってきます。
それは、海底でゆらゆらと漂っていただけではなく、巨大なアンモナイトにも襲い掛かる狂暴性を持っていたのかもしれません。(妄想かもしれませんが・・・)
ところで、このウミユリ付着アンモナイト化石は、何かの縁があって「石の華」に来たわけですが、これには古いラベルが付いておりました。
上の写真がそれです。チョッと調べてみると村本標本室とは北海道の三笠市にあり、どうも村本さんとは三笠市立博物館の方だったらしい事がわかりました。
実は、私は、そこへは行った事がないのですが、古書の「アンモナイト化石写真集」(三笠市立博物館発行 平成8年第3刷)を持っており、その中にウミユリの化石らしい写真も載っており、それには「花化石(新属、新種です)」と書いてありました。え!・・・・?
謎です!
今日は久しぶりに化石の話題です。
上の写真は、広島市三越百貨店建築地地下の建設現場から産出したイセシラガイの化石で、オレンジ色の方解石になったものです。これの面白いところは、貝殻に穴の開いているところです。
このような穴の開いた貝殻は、他にも見た事があります。
上の写真は能登半島のサクラガイですが、こちらにも同じように貝殻に穴が開いております。
実は、これらの穴は、どうも貝が貝を捕食する際に開けられた穴のようです。
ツメタガイやイボニシのような貝は、二枚貝などを捕食していたようで、その際、貝殻の薄い部分に穴を開けていたようです。美しい貝の世界にも弱肉強食という非情な現実があったようで、美しい貝殻の穴を見ていると何となく複雑な心境になってしまいます。
化石化したイセシラガイの穴は化石化する前の壮絶な事実を物語っておりました。