ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

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【定休日は毎週水曜日です。】【7月も毎週日曜日は休業します。】

透過光

2019-09-27 12:03:55 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「透過光」です。





今日の最初の写真は、これも一昨日の早朝散歩の時の写真です。散歩ルートに尾山神社を選んだのですが、ちょうど朝日が差し込む時間帯に当たり、尾山神社のステンドグラスが光って見えました。写真は逆光になり、尾山神社そのものは暗く写ってしまいましたが、その代わり、ステンドグラスが朝日の透過光で光って見え、非常に美しく写りました。これもこの季節の早朝ならではの珍しい光景だと思いました。

ステンドグラスは普段見る反射光よりも透過光の方が鮮やかで綺麗だと思います。

石の世界でも透過光で美しく見えるものがあります。何を出そうかと少し迷いましたが、今日は、やはり、イリスアゲートを出したいと思います。



上の写真は薄くスライスされたメノウを店の天井にあるハロゲンランプの光にかざした透過光の写真です。薄い層状構造によるイリデッセンス効果で虹色が浮かび上がって見えます。





次の写真もブラジル産のメノウのスライスです。その厚みは最初の厚いものより4,5倍ほど厚いのですが、同じような光源下で、部分的に虹が見えます。



上の写真はLEDライトでやや斜め下から照らしたものです。それでも虹が見えました。

私は、以前は、層状のメノウのスライスならば、どんなものでも薄くスライスすれば虹が見れるのではないか?と思っていましたが、そこそこ厚みのあるメノウでも虹が見えました。そのようなものに遭遇すると、そうではなく、どうも単に薄くスライスするだけではない他のメカニズムがあるようです。一説によると、イリスアゲートの出現率は1万枚に2,3枚程度の非常に低い確率だそうで、そういう意味では、イリスアゲートはレアものと言えそうです。

恐らく、虹の出現は、光のスペクトルの波長に影響されるのだろうとは思いますが、どうであろうと、虹が見えると素直にうれしいものです。

いずれにせよ、ガラスでもメノウでも、透過光の美しさには、魅了されてしまいます。
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雲と石

2019-09-26 10:48:38 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「雲と石」です。

昨日は定休日で朝から天気も良かったので、久しぶりに早朝散歩をしました。今回は、出発が少し遅い時間になったので、散歩コースは早朝無料開放の兼六園はやめて、金沢城公園を回ってくるコースにしました。



今日の最初の写真はその散歩の途中、玉泉院丸庭園の横で見た雲の写真です。珍しい8の字のカタチになっており、それは約30秒近くそのカタチを保っておりました。私は持っていたカメラでそれを撮影しました。



次の写真は、石友のHさん所有の白山紋石の写真です。その石にも8の字のカタチが出ています。面白いと思います。



もうひとつ、これも昨日、自宅のベランダから見た空の写真です。面白い事に飛行機雲がXの字にクロスしておりました。こちらの雲は変化が速く、数秒くらいで流されてカタチが崩れていきました。



次の写真は水晶の中にX字状にクラックが入っています。非常に珍しいと思います。

空の雲のカタチと石に現れるカタチとの類似性、面白い現象だと思います。

もっとも、石は雲根とも言いますし、元々、関係性があったりして、その事を物語るような気がしてしまいました。


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マンモスの牙

2019-09-20 10:42:59 | 日記・エッセイ・コラム
今日はマンモスの牙をスライスして磨いた断面の写真です。



これはアラスカ産のマンモスの牙のスライスです。横断面をスライスしたもので菱形模様が美しいと思います。



実は、このスライスは、私の要望で、いつもお世話になっている石の問屋さんが、その牙を薄くスライスして磨いて下さったものです。私が、初めて、このマンモスの牙を見た時は長さが約10cm位ありました。その断面の幾何学模様が規則正しい花柄の模様に見えたので、思わず「欲しい!」と思ってしまったのですが、それはそれなりに高額だったので、その時は諦めました。そして、冗談で、これを薄くスライスしたものなら欲しい!という話をしてみたら、それを本気で作って下さったのです。

どうでしょうか?その自然の幾何学模様は正しく石の華のように見えてしまいます。

その模様を見ていると、何となく、ヒマワリの種の配列のように、その背後にはフィボナッチ数列が隠れているような気がします。

いずれにしても、このような規則正しい模様には私は無条件に惹かれてしまいます。(黄金比の美しさでしょうか?)

それから、それは象牙ではありません。象牙の取引はワシントン条約で厳しく禁止されております。その問屋さんは信頼できる方なので、私は、それは象牙ではないと信じて購入しました。

では、象牙とマンモス牙の違いは判別できるのでしょうか?



色々、調べてみると、Web上に環境省が作成した「象牙とマンモス牙 識別マニュアル」というPDFが見つかりました。それには横断面のスライスに現れる菱形模様の交叉角度の違いが書いてありました。その角度はシュレーゲル角と言い、象牙は115°以上の鈍角で、マンモス牙は90°以下の鋭角である、という風に書いてあります。

そのような指標からすると、それは間違いなくマンモスの牙だと識別できました。安心しました。

そもそも、マンモスは絶滅した動物ですから、絶滅のおそれのある野生動物ではありませんので、ワシントン条約とは無関係でした。

本来、原石鉱物結晶派の私ですが、化石でしかもスライスされた加工品であったとしても、そのような石の華と呼べるマンモス牙に反応してしまいました。

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「secca」

2019-09-13 12:22:15 | 日記・エッセイ・コラム
今、「secca(雪花)」が気になっております。

「secca」とは金沢のデザイン系ベンチャー企業の事です。「長く受け継がれてきた伝統技術から、3Dプリンターなどの最先端のテクノロジーまで、さまざまな技術を掛け合わせ、最適なカタチを実現する職人集団 」だそうで、その会社は会社名:secca inc. (株式会社 雪花)で、何と!近所に存在しておりました。

私が「secca」を意識したのは、つい最近です。

先週の土曜日に、日本建築学会で東京から来ている友人夫婦を迎えに行く際に、彼らの泊まっている宿「雨庵」に行きました。「雨庵」は以前、早朝散歩の時に、気になっていたホテルだったのですが、そのホテルの正面は壁になっており、何となく隠れ家のような雰囲気のホテルでした。私は、待ち合わせの時間より少し早く到着したので、ホテル正面の道にクルマを止めて、彼らを出迎えようと思い、恐る恐る、戸を開けて中に入りました。すると、いきなり「雨虹糸」というアート作品に出会いました。

その作品は8色の糸(以下長文ホームページから引用 「6,130本のさまざまな色の糸で構成されています。この糸は、単にランダムに配置されているのではありません。気象庁が公開しているデータを基に、降水量ごとに8つの色に分類。晴れの日を白に、雨の日を7色に分けた8色の糸で、縦列は日、横列は年を表し、2001年1月1日から「雨庵」の建物が完成した2017年の9月30日まで、合計6,130日分の金沢の雨の情報が糸によって表現されています。」)で構成された金沢の雨の景色を愉しむ、という趣旨の作品だったのです。雨を線で表現したのは浮世絵でしたが、その線を糸に置き換え、現代アートに仕立ててあったのです。惚れ惚れしました。

その「雨虹糸」の作者が「secca」だったのです。

その「secca」、調べてみると、非常に面白い仕事をしていました。ホームページを見ると、テーブルウェア(正12面体、正20面体の作品写真が載っておりました)も興味深いものが多く、思わず「欲しい!」と思ってしまいました。

そして、調べているうちに、「secca」がこのブログの「ギウダ」(2014.04.15)で書いていた若手クリエーターの創業の会社だった事がわかりました。不思議な事です。

今後、「secca」の仕事に注目して行きたいと思っております。

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1,000,000PV達成

2019-09-09 11:23:15 | 日記・エッセイ・コラム
先ほど、気づいてしまったのですが、このブログのアクセス状況のトータルが閲覧で818,272PVとなっておりました。私がブログを始めたのは2011.10.17のOCNブログ人の頃からで、そのトータル閲覧数は182,000PV(「99.999PV」2015.10.24参照)でしたので、今のgoo blogの818,000PVを足すと、どうも本日1,000,000PVを超えた事になるようです。

1,000,000PV越え、約8年かかりました。こんなマイナーな鉱物ブログでも「塵も積もれば山となる」です。

一度は、止めてしまおうかとも思った事もありましたが、こうやって続いております。それも石の店をやっていて、暇な時間があるからです。これからも、店が続く限りブログも続けて行こうと思っております。

1,000,000PVを記念して、SALEも考えましたが、特にネット通販をやっている訳ではありませんし、1,000,000PV達成は単なる自己満足に過ぎませんので、それも単なる通過点に過ぎないと思っております。(1週間位、このブログを見た、と店内でおっしゃってくださった方に限り、少しサービスを考えます。)

このブログは店が続く限り、続けていくつもりです。今後ともよろしくお願いいたします。
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