かぶれの世界(新)

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往く人来る人

2014-08-25 21:01:22 | 日記・エッセイ・コラム

畳からベッドに戻し、機械浴にするので了解してくれと、先週施設から連絡があった。母の筋力が低下したので畳の上の布団から車椅子に移動するのは大変になった、同じ理由で浴槽に安定して浸かれないので鉄製の囲いに入れて機械で上下して入浴するという意味だ。腰を痛める介護士が沢山いると聞いていたので、一も二も無くオーケーした。

今日母の様子を伺いに施設を訪問した。環境変化を嫌がりがちな母だが、ベッドでもよく眠れていると介護士と看護婦に聞いて安心した。しかし、徐々に体力を失い終いに動けなくなって寝たきりになる前の段階に来たと思った。最近甲状腺の血流が増減するが、それさえコントロールできれば血糖値は落ち着いているという。

いつものように母が興味を持つような話題を暫くした。母が反応するテーマは限られているが、今回はビッグニュースがあった。私の娘が結婚11年目でやっと妊娠したのだ。3人目の曾孫が出来そうだというと、彼女は珍しく表情を緩めて「良かったのおー」と応えた。母が元気な頃から娘に子供が中々出来ないと心配してくれており、しっかり記憶に残っていた。

最近は人工授精による高齢出産が増えているらしい。娘は30半ばだが、最近では最早高齢ではない、確率的には心配することは無いという家内の言葉に安心した。いずれにしても、無事出産するまでにはまだ沢山の関門を通らなければならないと家内から連絡があった。無事元気な赤ちゃんを産んで、笑顔の娘の姿を見たい。

最期の時間を一生懸命生きている母の姿と、新しい生命が生まれ出て来るニュースを聞いて、こうやって遺伝子が繋がっていくのかと実感した。私は父母と子供達を繋ぐ遺伝子の媒体だ。わざわざ小難しい屁理屈みたいなことを言ったが、それが四世代の中間にいる私の感傷的な実感だった。そのうち私が端っこになる。その準備を始めている。■ 

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