かぶれの世界(新)

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田舎暮らし雑感14夏(8)

2014-08-17 11:39:26 | 日記・エッセイ・コラム

 台風1211号が連続して四国地方を襲い東京の家族を心配させ、珍しく安否を問うメールや電話があった。だが台風コースの西側になった愛媛県中西部は大きな被害を免れた。朝起きると目安にしている実家の横を流れる小川の水量をチェックした。だが、いつもよりは多い程度で大したことなかった。今回の台風は、テレビが大騒ぎしてもこの地では大きな問題はなかった。

 高知や徳島から三重県まで太平洋側は、海からの湿気を含んだ雨雲が記録的な雨量をもたらした。だが、雨雲は四国山脈の壁で大半の水分を失い、更に台風の西側の大気は東側に大雨を降らせた後で比較的水分が少なく、ここは大きな被害が出るほどの雨にならなかった。

 問題は、台風が去ったここ数日のじめじめした気候だ。台風一過の爽やかな気候とはならなかった。台風が去った後何日も水分を含んだ南風が吹き続けた。湿度の高い気候を考慮して元々実家は基礎から1m位床が高いが、玄関の土間だけは地面と繋がり地下を流れる伏流から水分が供給されているようだ。雨が降ると1日遅れで湿り気が増す。

 結果として、いつもの通り土間の周りの木材からカビが生えた。一番ひどいのは靴箱、次に10年余り前に改築した玄関の土間周りの階段など。まだ水分が完全に抜けてない木材にカビが生える。靴箱は見かけは良いのだが、余り乾燥させてない木材を使ったのだろう。実家は築100年以上の農家で改築してない昔からの木は全くカビが生えてない、良くできたものだ。

 14日は「棚経」が予定されていた。2日前に、普段は座敷の奥に置いてある座卓を取り出し、違い棚から掛け軸を出してぶら下げ、仏壇から位牌やお飾りをセットして準備した。母がいた頃にやった本格的なものと比べると、簡易バージョンだ。14日は生憎朝から強い雨が降っており、いつもバイクで檀家を回る住職はどうするのか心配だった。

 この雨では和尚さんが来るのは遅くなるだろうと思い、一旦書斎に入りMLB中継を見ながらパソコンを開いた。一区切りして階下に降りると線香の臭いがしてきた。私は線香を付けた記憶が無い。良く見るとお飾りの横に置いていたお布施の袋がなくなっていた。和尚さんが勝手に家に入りお経をあげてさっさと帰ってしまったようだ。テレビの音量で気が付かなかったようだ。おや、まあ。

 和尚さんが来られるので事前に庭の手入れをした。台風の前後のたった10日間の高温多湿の天気が驚くほど雑草を伸ばした。草刈機で一気に刈り取ったのだが、庭の一部はジャングル状態になっていた。以前からの積み上げで気候のせいにすることは出来ない。母が大事に育てていた小さな草木は殆ど全滅だった。本当に申し訳ない。

 ついに口髭を全て切った。これも気候のせいだが、髭で口の周りに熱が籠っているようだった。カビは生えてない、勿論。髭を切った直後はすべすべして気持ちが良かった。しかし、無意識に上唇を撫でて気持ちのいい手触りが無くなったことに気付くことが何回かあった。少し寂しい。■

コメント
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