かぶれの世界(新)

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神も仏も総動員

2021-05-19 22:07:33 | 日記・エッセイ・コラム
その時から他人事が「家族の一大事」に変わった。昨日スマホでメールをチェックしながら昼食を食べていた時のことだ。東京の自宅に家内と同居する息子から、熱が出たのでPCR検査を受けたと連絡が来た。その時、コロナは他人事から身内の問題になった。

コロナは39度もの高熱は出ないと、家内が私を落ち着かせようとフォロウするメールが来た。その後も症状の報告と励ましのメールが家族の間で飛び交った。昼頃から体温が40を越え解熱剤を服用し体を冷やしているが中々体温が下がらないようだった。不安だが私は何も出来なかった。

今朝仏壇の3世代の位牌になった仏様に報告した。朝の体温が39度に下がり少し楽になったという。家内はパート勤めの医師会館に行ったらしく、息子の体調をみて仕事に出かけられると判断したのだろうと思った。午後になって天候が回復し、思いつき神社にお祈りに行くことにした。

以前から山裾歩きで気になっていた妙見神社で、恋木と雲海展望公園の間にある。大洲市内で一番高いところにある集落と公園なので、多分市内で一番高いところにある神社だと勝手に思った。とすればご利益も大きいはず。この際、神様も仏様も総動員しようと思った。ただかなり遠くにある。

急遽、洗濯物干しと食器洗いを済ませ、ペットボトルの水とクッキー3枚に飴玉4個をもって1時半に家を出た。登山口は小学校裏からで時間がないのでただ黙々と歩いた。何台かの車に追い越されたが歩いている人には一人も出会わず、2時間余りで神社に着いたのは3時半過ぎだった。

参道らしき細い登り路を数百m歩くと行き止まりの雑草だらけの広場があった。一瞬お社を探したが直ぐに犬小屋よりちょっと大きめの小屋があった。コレダと思って雑草だらけの小屋の前に行き息子の健康を祈って直ぐに引き返すことにした。

参道の途中で突如茂みから出て来た長靴姿の老婦人に出会った。母親の実家が大洲にあり、松山からキノコや山草採りに来たという。山道を歩く私を車で追い越した、時折この辺に来るが一度も歩く人を見たことがないと言い、私が珍しかったようで話が弾み気分転換になった。

ご婦人と分かれて恋木に向かって歩き出して間もなく奇跡のメールが来た。PCR検査の結果が陰性だったというもの。こんなにタイムリーに神様のご利益があったのかと驚き嬉しかった。陽性なら同居の家内は濃厚接触者になり感染の恐れがあった。

それ以降始めて歩いた公園から恋木迄の道は余り記憶がない。最後の数キロは緩い下りから平坦な道なのに足の疲れが辛かった。実家に戻ると6時前だった。もっと早く帰ることが出来ると思って出たのだが、3万歩・20キロで高低差450mの舗装道を4時間半なら順当だったかも。

息子が陰性だったグッドニュースは、6時に取り入れて湿った洗濯物と足の疲れのバッドニュースで神様はバランスをとったのかもしれない。勿論、このバランスはグッドニュースの方が圧倒的に重く有り難い。これで私は身勝手にもコロナが他人事に戻った。■

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