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2015年大胆占い3Q見直し

2015-10-01 17:53:29 | 社会・経済
いつもの様に朝食をとりながらテレビを見ていると、日銀が大企業の業況判断指数(DI)が12となり3四半期ぶりに悪化したという速報が流れた。前日に8月の鉱工業生産指数が0.5%減って97.0と2か月連続で前月を下回ったと発表されたので驚きはなかった。原因は中国発の海外経済減速を受けたもので、突き詰めるとこれが3Q見直しの総てを語っている。3Qの日本経済はマイナス成長になる可能性が極めて濃厚だ。

2Q見直し時に引用したお正月の大胆占いを再度引用する:「世界経済は米国次第の年」、残りの世界は良くも悪くも米国の影響を受けると今年のお正月に予測した。最大の焦点は米国の利上げ時期で、年央以降になると。一方、中国経済成長は6%台に低下するが織り込み済みであり、懸念すべきは寧ろ欧州と日本経済の行方だと見た。新興国経済は昨年までの勢いを失うが大崩はないと予測した。

それから9か月経過して私の予測は的中したはずなのに、8月11日以降「外れた感」が強まった。その理由は明確で、中国経済成長は予測通り6%台(政府発表は7%)に低下したが、私は中国経済減速のインパクトを軽く見ていた為だ。中国経済減速が全世界を揺るがし米国FRBの利上げ時期にまで影響した(それ自体は正しい判断だったと思う)のは想定外で、その意味では大胆占いは見事に外れた。

依然として米国経済回復は順調だ。イエレンFRB議長は新興国経済への悪影響を考慮して9月利上げを見送ったが、米国自体は4Qも成長を続け12月利上げの可能性が高いと言うのが大方の見方だ。しかし、3か月後の世界経済は更に停滞する方向に向かっており、イエレンは今回以上に難しい判断を迫られると予測する。どっちにしても100点満点の決定にはならない。逆に言うと中国経済の存在感はそれだけ大きくなったということだ。

8月の株価対策以降の一連の経済政策のドタバタぶりで、中国政府は市場の信を著しく傷つけた。加えて中国政府が発表する経済データが、政府によって歪められ実態はもっと悪いという見方が定着しつつある。2013年後半以降からギャップが広がり始めたという。市場は中国政府が発表する経済指標とそれを基にした経済政策の両方に疑いを持ち、疑心暗鬼で方向感を失って乱高下した。8月以降市場は一つ一つの株価材料に過剰に反応した。

このような中国経済減速を巡る不透明感は投資家を怯えさせ、リスクの大きい新興国からの資金を引き揚げが4Qも続き打撃を与えると予測する。結果として米国を除く世界経済成長は押しなべて下方修正されると見る。4Qは悲観的にならざるを得ない。ただ、中国政府は力でねじ伏せてでもハードランディングを回避する、リーマンショックの二の舞は起こさないと期待を込めて予想する。習政権の3か月は内憂外患の難しい舵取りになるだろう。

       IMF14  大胆占 2Q見直 IMF15   今回見直
世界経済   3.8    3.5    3.3    3.3   3.1
米国     3.1    3.3    3.1     2.5     3.3
欧州     1.3    0.6    0.6     1.5     0.5
中国     7.1    6.9    6.8     6.8     6.8
新興国    5.0    4.7    4.5     4.2     4.3
日本     0.8    1.0    1.0     0.8     0.6
(注)IMF14は2014/10、IMF15は2015/7時点での予測

冒頭に述べた鉱工業生産指数と日銀短観の業況判断指数の低下を受け、3Qのマイナス成長が確定的となり「アベノミクスの景気回復シナリオに暗雲」と今朝の日本経済新聞は報じた。自民党総裁に再選された安倍首相は経済最優先を表明した。だが、海外経済の減速によるマイナス成長に対応するには新「三本の矢」は小粒でパンチに欠け、このままでは上記の如く経済成長率は1%を大きく割ると予測せざるを得ない。

いつもは必要以上に楽観的な占いをする私だが、8月の中国ショックで新興国に重点を置いた私の金融資産は大幅に目減りし、今回は個人的にも楽観的になれなかった。昨日時点での運用成績は年初来マイナス20%というリーマンショック以来の悲惨な結果になり、通算でもマイナスになった。リーマンショック時の私のしょぼくれた姿を笑いものにした友人の癪に障る顔が浮かんできた。ニャロメ!■
コメント
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