かぶれの世界(新)

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激怒する中国人乗客の家族

2014-03-27 12:10:06 | ニュース

 行方不明になったマレーシア航空の北京行きフライト370の機体がまだ回収されていない。マレーシア政府が生存者の可能性が無いと伝えたが、中国人乗客の家族は納得せず真相解明を要求して抗議する姿が連日報じられている。彼らの怒りは理解できても、マレーシア政府にまで抗議する姿に違和感がある。

 この航空機事故は一体何が起こったのか、何故起こったのか、多くの疑惑が解明されていない。122個の機体の破片らしきものが見つかったと報じられる一方で、連日の悪天候で船が近づけず回収が遅れている。事故の謎を解くカギと言われているブラックボックスがいつ回収されるか全く見通しが立ってない。

 その間、一向に解明されない事故原因と曖昧で首尾一貫しない当局の説明に怒る中国人乗客の家族の姿が全世界に報じられている。気になるのが、何故か中国人以外の乗客の家族の反応が報じられない。中国人以外も何が起こったか疑問に思い、怒り、嘆いているはずだ。メディアは何故報じないのか。員数が少ないからか?

 考えられる原因の一つは、他国の人達は表立って反発する姿を見せていないからだと思う。米当局は1週間前に状況から判断して生存の可能性は無いと家族に伝えていたと報じられている。心の準備が出来ていたのだろう。東日本大震災の対応で日本政府がもたもたしている間に多くの外国人が自国政府の指示で事前に避難したことを思い出した。

 今回、他の国の人達はどうだったのか他にデータが無い。そういう情報が当局から流れていたのか、或いは家族が報じられるニュースを見て航空機事故の結末がどうなるか予測し諦めていたのかもしれない。勿論、親族を無くす事態に悲しい思いをしたに違いないが、飛行機事故でマレーシア大使館に抗議デモするなどと思いつかなかったのかもしれない。

 マレーシア航空の説明会場で見苦しく大声で叫び、大使館に抗議デモをかける人達にはやっぱり違和感がある。中国内でデモを認めるかどうかは中国政府の判断次第で極めて政治的だから、マレーシア大使館にデモをするのは異例のことだ。背景に何か政治的な狙いがあるのかもしれない。表面的には政府が認めて圧力をかけたことになる。

 いずれにしても、中国人乗客の家族のいささかエキセントリックにすら感じる過激な反応は連日世界中に流れている。ニュースを見た人は同情するが同時に、他の国の乗客の家族の反応と比較して、中国人はこういう反応をするんだと思うだろう。それがプラスとは私には思えない。■

コメント
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