かぶれの世界(新)

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建設的でなかった3.11報道

2014-03-12 17:09:40 | ニュース

 

日本大震災を振り返って復興状況を報じるニュースがマスコミ各社から流れた。大震災アニバーサリーというべきか恒例行事になった感があるのはやむを得ないが、お涙ちょうだいの感情たっぷりの報道姿勢が3年経っても変わらなかったように感じる。被災地の復興に向けて今後の建設な取り組みの為に、メディアは実情を網羅的に把握し具体的な提案をすべきと思った。

 苦労されている被災者の方々を批評する積りはないが、3年も経つと被災地によって復興の状況が著しく異なる。あらゆる視点で復興状況を精査してランキングをつけ、それに対して国政から自治体の長まで意見を求める。何故うまく行っているか、何故うまく行かないか、対策をどうするのか報じるべきだ。成功・失敗例から得られた教訓をほかの自治体と共有し、競争してもらう。

 納税者の立場からいうと、復興支援は当然だが有効に使ってもらわなければならない。その為には自治体間の競争とそこから最善手を見つけ改善する位すべきだと思う。勿論地域差は出てくる、当然だ。被災者は地域の震災復興に満足せず、選挙で落選した震災当時の自治体の首長達が結構いるらしい。だとすれば尚更メディアは他地域と詳細に比べ住民に知らせる責任がある。

 

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5千もの犠牲者が出たことの評価がいまだに不十分なのも気になる。メディアは原発事故の被害にばかり注目して報じており、他の極めて重要な問題への目配りが不十分だ。今迄に地域によって死者の数がかなり異なると報じられた。これだけの犠牲者が出た災害は他にない。散発的な報道で終わらず、もっとまじめに調査報道すべきだ。犠牲者数の違いの原因は何で、夫々の自治体はどう評価し、どう対策しているのか、これを自治体ごとに網羅して比較する。

 復興庁が公表しているデータは全体に競争色を無くして意図を持たせないような数字の羅列と感じる。立場上やむ得ないかもしれない。だが、マスコミはその中から問題を探し出し現場に行って検証し伝える程度のことはすべきだ。現場に行って被災者の悲惨な状況をかき集めて報じるだけでは全体像が見えてこないし、その中から適切で建設的な対策が出てこない。日本を代表する大新聞がその程度の調査報道しかできないと思うと寂しい。

 今回の復興状況を見て、被災者が高齢化して復興のエネルギーが足りないように感じた。日本自体の高齢化が進んでいると同時に、その中でも被災地は我が国平均より高齢化が進んでいると推測する。適切な比較でないが第二次世界大戦直後に日本全国がゼロの状態から戦後復興が始まった。300万人余の日本人が死んだにも拘らずエネルギーに溢れていた。その点からも、復興の成功要因を分析して伝える努力をもっとすべきと強く感じた。■

コメント
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