かぶれの世界(新)

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ムーアの法則40周年

2005-03-02 18:15:16 | 社会・経済
昨日サンフランシスコで開催されたインテル社主催のユーザ会議(IDF2005)の基調講演でバレット会長がムーアの法則は1965年発表以来40周年になり、技術進歩によりあと10年は続くと見通しを述べた。2011年には22nmプロセスが実用化できる見通しが根拠らしい。しかしムーアの法則に基づくビジネスモデルがその時まで生き残っているか明確でない。言い換えると箱物はあるがアプリがあるかはそれ程明確ではない。

ITバブル崩壊以前はムーアの法則に基づき半年毎に発表される高性能CPUを組み込んだパソコンは、それ以前のCPUを使ったパソコンより高速で使い勝手がよく明らかに価値があった。旧商品は大幅値下げするが新商品は極力価格維持して普及率を高め売上を増やしていった。テレビ普及時に少しづつ大画面化し単価維持して売上を伸ばしていったのと同じである。パソコンの場合更にマイクロソフト社から2-3年ごとにリリースされるソフトウエアもそれ以前にはない魅力的な新機能を提供し新商品の価値を高めた。定期的に新しいCPUやOSがリリースされる度にいち早くパソコンに組み込み、大々的に販売キャンペーンを展開し継続して売上を伸ばすビジネスモデルの上でパソコン事業が成り立っていた。

しかし、今や普及率が高まりパソコンの新規ユーザは1割以下、CPU等の性能が上がってもそれを活用するアプリがないので急いで買い替えの必要もない。先日記者会見で世界トップメーカのデル社社長が今後は新CPUやLonghorn(次期OSのニックネーム)が出ても従来のような販売増は見込めないとの認識を示した。このままだと徹底的にオペレーションを効率化し価格を下げて売上を維持し、競争相手の撤退を辛抱強く待つしかない。その間、パソコンメーカは何とか魅力的なキラーアプリを見つけたいと努力を続けているが見通しはそれ程明るくない。


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