さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 カラコルム・ハイウェイ(タキシラからベシャムまで)

2013年10月18日 | 海外旅行
旅の次の主たる目的地はフンザのギルギットですが、そこまでは二日半バスを乗り続ける必要があります。もっとも通る道はカラコルム・ハイウェイと呼ばれ、それを走破することが旅の目的の一つになっています。

カラコルム・ハイウェイは、中国新疆ウイグル自治区最西部とパキスタンのギルギット・バルティスタン州をカラコルム山脈を横断して結ぶ道路で、古代通商路であったシルクロードにほぼ一致しています。長いバスの旅になりますが、睡魔に負けないようにして、車窓に目をこらすことにしましょう。

起点のハリプールまでは、一般道を通ることになります。始めは、日本の道路と比べてもそん色の無い道が続きました。



揚げ物の総菜屋さん。小さな街を通り過ぎていきます。



通りがかる市場で黒ずくめの女性を見ると、イスラム教の国に来た実感が湧いてきます。



通学用の乗合いバス。



中国雑技団ばりのバイク五人乗りは、これまで見たうちの新記録。



丘の斜面には段々畑が広がっていました。





小さな峠で風景を眺めて、ひと休憩。次第に高原に上がってきました。

途中で通り過ぎたアボッタバードという街は、パキスタンの軍事施設が集まっています。この街で、2011年5月2日、潜伏中のウサーマ・ビン・ラディンが、アメリカ同時多発テロ事件をはじめとする数々のテロ事件の首謀者として、米国海軍特殊部隊の手によって殺害されました。もっとも、パキスタンでは、現在でも生存していると信じる人が多いようです。



通り過ぎていく派手な飾り付けをしたデコ・トラックに目が奪われます。



小さなトラックにも飾りが施されています。



トラクターにも。



肉屋では、羊が吊るされて売られていました。鶏は、生きたものが籠に入れられていました。



シンキアリの街で、果物屋に停車。



日本では見られない、色鮮やかなデコレーションです。



ガソリンスタンドでトイレ休憩。向かいの商店に学校帰りの子供たちが集まっていました。



ターコットで、インダス川沿いに出ました。インダス川は、チベット高原から始まり、本流の93%がパキスタン領内を通過しています。紀元前2600年ごろには流域各地に小都市が建設されるようになり、これはインダス文明と呼ばれ、エジプト文明、メソポタミア文明、黄河文明とともに世界四大文明の一つに数えられています。



夕暮れ近くなって、雷雨が始まり、豪雨の中を走ってベシャムのホテルに到着しました。



激しい雨のため荷物を車から下ろすことができず、しばらく部屋の中ですることもなく待つ必要がありました。ホテルは、モーテルといった感じで、部屋にはベッドがあるだけでした。



朝には雨もあがって青空が広がっていました。



昨晩のことになりますが、ベシャムの手前でバスに警備員が乗り込んできました。写真撮影できるということを聞いていたので、朝になってから写真を撮らせてもらいました。

小銃を持ってポーズを決めてくれました。



もう一枚というと、違ったポーズ。なかなか格好良く見えます。

この後、フンザ地域に入るまで、地区ごとに交代して警備員が乗り込んできました。

パキスタンでは、アフガニスタンとの国境近くで爆弾テロがしばしば起きていましたが、旅行前になって、心配になる事件が起きてしまいました。

【武装勢力がホテル襲撃、死者10人 パキスタン(CNN) 2013.06.23 】

パキスタン北部ギルギット・バルティスタン州の警察当局は23日、州内で同日未明、銃などを持つ武装集団がホテルを襲い、外国人10人を殺害したと述べた。
現場はフェアリー・メドーズ地区にあるホテルで、地元警察幹部によると、犠牲者は中国人3人、ロシア人2人にウクライナ人5人。
襲撃した集団の背景などは不明。
犯行は現地時間の23日午前0時から同1時の間に発生した。現場のホテルは大きくなく、丸太づくり風の小部屋などを提供する宿泊施設だという。管理が行き届いた警備態勢もなかったとしている。

小銃を持って乗り込んできた警備員に始めは緊張しましたが、安全のためには有りがたいと思うようになりました。



ホテルの屋上から見たインダス川。大河といった川幅ではありませんが、流れは速く、両岸は切り立っていました。



ベシャムの街は、ホテルから少し走った先にありました。街もかなり鄙びた感じになってきました。
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