
ハトシェプスト女王葬祭殿の見学を超高速で終えて、王妃の谷にあるネフェルタリの墓の見学に向かいました。
途中、山の斜面に小さな遺跡が点在するのが見えましたが、これは貴族の墓と呼ばれる墳墓群です。ツアーに含まれることは少ないですが、幸い先回はナクトの墓とメンナの墓を見学しました。

岩山の麓に駐車場が見えてきましたが、そこが王妃の墓の入口です。

王妃の谷入口に駐車場。王家の墓の駐車場と違って、観光バスはおらずに乗用車数台だけでした。
王妃の谷には、主にファラオの妻、その他に多くの王子、王女が埋葬されて、80基ほどの墓が残されています。

ネフェルタリの墓の壁画は、王家の谷にあるファラオの墓を含めても、最高傑作といえますが、実は見学料金がかなり高価です。
王妃の谷(80ポンド)とネフェルタリの墓(1000ポンド)が必要で、1ポンド=6円で計算すると、6480円。
なお、ツタンカーメンの墓の見学にも結構費用が必要です。
王家の墓(三つの墓を含む)(160ポンド)とツタンカーメンの墓(200ポンド)を合わせると、2160円。せっかく王家の谷を訪れたら、ツタンカーメンの墓を省くわけにはいかないということで、日本のツアーのほとんどには含まれています。
しかし、ツアーでネフェルタリの墓を含むものは少なく、今回のツアー選びの大きなファクターになりました。

ネファエルタリの墓の構造。奥行きはそう長くはありませんが、廊下の両脇に小部屋が設けられており、その壁一面に壁画が描かれて見ごたえがあります。
ネフェルタリは、ラムセス2世の正妻で、深く愛されて、墓だけではなくアブ・シンベル小神殿の建設など、寵愛の印が残されています。
ネファエルタリの墓は、1904年に発見されましたが、1950年代に保存状態が悪くなったとして閉鎖され、1988年から1992年にかけて専門家チームの調査研究の実施の上での修復作業が行われました。最近は閉鎖が続いていましたが、2016年11月から観光誘致のために再び公開されるようになりました。保護のために1回の見学時間は10分間、また1日150名の限定入場といった制限があります。
内部は撮影禁止のため、本からの写真を載せておきます。

ネフェルタリの名前を示すカルトゥーシュ。壁画のいたるところに見られます。
ネフェルタリとは、「最も美しい者、ムトに愛されし者」(ムトはアメンの妻である女神)を意味しています。

前室から見た第一東側室の入口。

王妃が来せの主オシリスアヌビスを礼拝している。

ネイト女神が王妃を迎える。


王妃とバー。ひざまづいて祈る王妃の後ろに彼女の魂を現すバーが描かれている。

ゲームをする女王。現在のチャッカーに似たゲームのセネトで、死者がオシリスの支配する冥界に入るための試練や障害を象徴している。


右から永遠の時を刻む神ヘフ、ミイラを守るイシスとネフティス。太陽神ラーの聖鳥アオサギ。地平線を示すライオン。


王妃を導くホルス神。女王を太陽神ラー・ホルアクティと西方の女神ハトホルのもとに王妃を導く。

王妃を迎えるラー・ホルアクティ。

イシス女神が王妃をスカラベ頭のヘブリ神に紹介する。

第一東側室から前室を眺める。

7頭の天の雌牛と雄牛と4本の舵死者の書に書かれている適切な呪文を唱えることで、必要な食物を得ることができる。牛それぞれに供物と名前が添えられている。

イシス(右)とネフティスの間にいる雄羊頭の神は、ラーとオシリスの結合を象徴し太陽の日々の死と再生を現している。

王妃が、オシリスと同様に再生のシンボルの緑色の顔をしているプタハ神に亜麻布の供物を捧げている。

神々の書記トトの前には、書記用のパレットと水差しが置かれている。王妃は死者の書に書かれた呪文を唱えて、これらとトトの持つ魔法の力を得ようとする。

上下エジプトの二重冠を被るのは天地創造の神アテム。死者の裁判を行うオシリスは太陽と真実のしるしのマアト羽毛を飾ったアテフ冠を被っている。

権力のしるしのセケム笏と供物をオシリス神に差し出す王妃。王妃の冠には、アメン・ラー神のダチョウの羽と日輪が載せられている。

第二階段。

翼を広げ太陽神ラーの娘アマト女神が玄室の入口を守っている。

墓の上に座って入口を守るヤマイヌ姿のアヌビス神。上には、保護のための翼を持つコブラのウアジェト女神がいる。

ヤマイヌ姿のアヌビス神。

王妃の名前を囲っカルトゥーシュをハゲワシの翼で保護するコブラ姿のウアジェト女神。

供物卓の前にいる王妃が、イシス女神とネフティス女神に葡萄酒を捧げている。女神達の後ろには保護のしるしに羽を広げたマアート女神が見える。

王妃は儀式用の壺をハトホル女神とセルキス女神に捧げている。

王妃とハトホル女神。

埋葬室。玄室には4本の柱が立ち、それぞれにオシリス神が描かれている。

オシリス神。

天井には星をちりばめた模様、柱の上部には古い時代のアシの神殿に由来するケケルの帯状装飾。

左の柱には、オシリス神とオシリス背柱を示すジェド柱の図が描かれている。

オシリスの支配する冥界の第一の門を守る三人の聖霊に向かって呪文を唱える王妃。

オシリスの支配する冥界の第一の門を守る三人の精霊。

オシリスの支配する冥界の第二の門を守る三人の聖霊。

オシリスの支配する冥界の第三と第四の門を守る鰐と牛の頭を持つ精霊。

冥界の第五の門を守るヘンティ・レキ、敵を退散させる者。
ネフェルタリの墓は、予想以上に素晴らしい壁画で飾られていました。二回の訪問で、王家の谷で4基、王妃の谷で1基、貴族の墓で2基の墓を見学することができましたが、それぞれ特徴があり、ルクソール西岸観光には時間をもっとかけて、他の公開されている墓も観てみたいと思いました。
途中、山の斜面に小さな遺跡が点在するのが見えましたが、これは貴族の墓と呼ばれる墳墓群です。ツアーに含まれることは少ないですが、幸い先回はナクトの墓とメンナの墓を見学しました。

岩山の麓に駐車場が見えてきましたが、そこが王妃の墓の入口です。

王妃の谷入口に駐車場。王家の墓の駐車場と違って、観光バスはおらずに乗用車数台だけでした。
王妃の谷には、主にファラオの妻、その他に多くの王子、王女が埋葬されて、80基ほどの墓が残されています。

ネフェルタリの墓の壁画は、王家の谷にあるファラオの墓を含めても、最高傑作といえますが、実は見学料金がかなり高価です。
王妃の谷(80ポンド)とネフェルタリの墓(1000ポンド)が必要で、1ポンド=6円で計算すると、6480円。
なお、ツタンカーメンの墓の見学にも結構費用が必要です。
王家の墓(三つの墓を含む)(160ポンド)とツタンカーメンの墓(200ポンド)を合わせると、2160円。せっかく王家の谷を訪れたら、ツタンカーメンの墓を省くわけにはいかないということで、日本のツアーのほとんどには含まれています。
しかし、ツアーでネフェルタリの墓を含むものは少なく、今回のツアー選びの大きなファクターになりました。

ネファエルタリの墓の構造。奥行きはそう長くはありませんが、廊下の両脇に小部屋が設けられており、その壁一面に壁画が描かれて見ごたえがあります。
ネフェルタリは、ラムセス2世の正妻で、深く愛されて、墓だけではなくアブ・シンベル小神殿の建設など、寵愛の印が残されています。
ネファエルタリの墓は、1904年に発見されましたが、1950年代に保存状態が悪くなったとして閉鎖され、1988年から1992年にかけて専門家チームの調査研究の実施の上での修復作業が行われました。最近は閉鎖が続いていましたが、2016年11月から観光誘致のために再び公開されるようになりました。保護のために1回の見学時間は10分間、また1日150名の限定入場といった制限があります。
内部は撮影禁止のため、本からの写真を載せておきます。

ネフェルタリの名前を示すカルトゥーシュ。壁画のいたるところに見られます。
ネフェルタリとは、「最も美しい者、ムトに愛されし者」(ムトはアメンの妻である女神)を意味しています。

前室から見た第一東側室の入口。

王妃が来せの主オシリスアヌビスを礼拝している。

ネイト女神が王妃を迎える。


王妃とバー。ひざまづいて祈る王妃の後ろに彼女の魂を現すバーが描かれている。

ゲームをする女王。現在のチャッカーに似たゲームのセネトで、死者がオシリスの支配する冥界に入るための試練や障害を象徴している。


右から永遠の時を刻む神ヘフ、ミイラを守るイシスとネフティス。太陽神ラーの聖鳥アオサギ。地平線を示すライオン。


王妃を導くホルス神。女王を太陽神ラー・ホルアクティと西方の女神ハトホルのもとに王妃を導く。

王妃を迎えるラー・ホルアクティ。

イシス女神が王妃をスカラベ頭のヘブリ神に紹介する。

第一東側室から前室を眺める。

7頭の天の雌牛と雄牛と4本の舵死者の書に書かれている適切な呪文を唱えることで、必要な食物を得ることができる。牛それぞれに供物と名前が添えられている。

イシス(右)とネフティスの間にいる雄羊頭の神は、ラーとオシリスの結合を象徴し太陽の日々の死と再生を現している。

王妃が、オシリスと同様に再生のシンボルの緑色の顔をしているプタハ神に亜麻布の供物を捧げている。

神々の書記トトの前には、書記用のパレットと水差しが置かれている。王妃は死者の書に書かれた呪文を唱えて、これらとトトの持つ魔法の力を得ようとする。

上下エジプトの二重冠を被るのは天地創造の神アテム。死者の裁判を行うオシリスは太陽と真実のしるしのマアト羽毛を飾ったアテフ冠を被っている。

権力のしるしのセケム笏と供物をオシリス神に差し出す王妃。王妃の冠には、アメン・ラー神のダチョウの羽と日輪が載せられている。

第二階段。

翼を広げ太陽神ラーの娘アマト女神が玄室の入口を守っている。

墓の上に座って入口を守るヤマイヌ姿のアヌビス神。上には、保護のための翼を持つコブラのウアジェト女神がいる。

ヤマイヌ姿のアヌビス神。

王妃の名前を囲っカルトゥーシュをハゲワシの翼で保護するコブラ姿のウアジェト女神。

供物卓の前にいる王妃が、イシス女神とネフティス女神に葡萄酒を捧げている。女神達の後ろには保護のしるしに羽を広げたマアート女神が見える。

王妃は儀式用の壺をハトホル女神とセルキス女神に捧げている。

王妃とハトホル女神。

埋葬室。玄室には4本の柱が立ち、それぞれにオシリス神が描かれている。

オシリス神。

天井には星をちりばめた模様、柱の上部には古い時代のアシの神殿に由来するケケルの帯状装飾。

左の柱には、オシリス神とオシリス背柱を示すジェド柱の図が描かれている。

オシリスの支配する冥界の第一の門を守る三人の聖霊に向かって呪文を唱える王妃。

オシリスの支配する冥界の第一の門を守る三人の精霊。

オシリスの支配する冥界の第二の門を守る三人の聖霊。

オシリスの支配する冥界の第三と第四の門を守る鰐と牛の頭を持つ精霊。

冥界の第五の門を守るヘンティ・レキ、敵を退散させる者。
ネフェルタリの墓は、予想以上に素晴らしい壁画で飾られていました。二回の訪問で、王家の谷で4基、王妃の谷で1基、貴族の墓で2基の墓を見学することができましたが、それぞれ特徴があり、ルクソール西岸観光には時間をもっとかけて、他の公開されている墓も観てみたいと思いました。