さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 サンクトペテルブルク その6

2012年07月05日 | 海外旅行
エルミタージュ美術館では、黄金宝庫にも特別入場しました。これは、入り口にあったポスター。

黄金宝庫内は撮影禁止であっため、以下は、現地で購入したガイドブックからの転載です。



紀元前7~6世紀の作品。

黄金宝庫では、主にスキタイの金製の発掘品が展示されていました。



紀元前4世紀の作品



紀元前4世紀の髪飾り

黄金宝庫には、この他に宝石をちりばめた宝飾品も収蔵されていましたが、これらについてはモスクワのクレムリンのコレクションの方が充実しています。



ゼクリク千仏洞の誓願図

今回のエルミタージュ美術館訪問で一番見たかったのは、実はこの絵でした。2010年6月に、シルクロードの旅として、トルファンや敦煌を訪れました。そこでベゼクリク千仏洞を見学しましたが、敦煌の莫高窟とは違って、この遺跡の壁画はすべて外国の探検家に持ち去られて、何も無い壁が残されているだけでした。

ベゼクリク千仏洞の最も良く保存されていた壁画は、ドイツの探検家によってベルリンに運ばれて博物館で展示されていました。ところが、第二次大戦時の爆撃によって、これらの壁画は失われてしまいました。現在まとまった絵として見られるのは、ロシアの探検家によってエルミタージュ美術館に収められたものしかありません。

自由時間で、この絵があるであろう3階奥の東方の文化芸術セクションに向かいました。この絵が展示されているかは判らなかったのですが、見つけることができました。

ベゼクリク千仏洞についてはこちら



ゼクリク千仏洞の誓願図(部分)

西域では、後に進出してきたイスラム教徒によって、壁画の顔が損傷されていることが多いのですが、この壁画はきれいな顔がそのまま残されています。



ゼクリク千仏洞の誓願図(部分)



ゼクリク千仏洞の誓願図(部分)

今は何も無い壁のゼクリク千仏洞を訪れて残念な気持ちを覚えましたが、誓願図を実際に見ることができて、ようやく気持ちがおさまりました。



脇に置かれた断片には、ペルシャ系の顔をした参拝者が描かれていました。



この壁画は、どこのものかは判りませんが、大作です。



(部分)

沢山の仏が描かれていますが、武将姿の者も混じっており、七福神に似た感じがしますね。



(部分)



その他にも断片的な壁画も展示されていました。









素晴らしい壁画が展示されていますが、エルミタージュ美術館でこれらを見る日本人観光客はどれほどいるのでしょうかね。少なくとも、中国の西域を訪れた、あるいは訪れる可能性のある人には必見です。ただ、ツアーでは案内されないので、自力でこの壁画にたどり着く必要があります。



この他にも遺跡の壁画も展示されていました。おそらく中央アジアの遺跡でしょう。





西洋とも東洋ともつかない顔つきです。



コリヴァンの飾り鉢

碧玉製の重量19トンの巨大な鉢です。シベリアの石切り職人が14年をかけて仕上げ、160頭もの馬が引く荷馬車でサンクトペテルブルクに運ばれたといいます。



ざっと通り過ぎただけですが、ギリシャ彫刻も多数展示されていました。













また、エジプトの出土品も展示されていました。









エルミタージュ美術館は、見る物が沢山あり過ぎるため、訪れる前に充分な予習が必要です。
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