病院を訪れた今どきの若者への問診は大変だ。
「この前出した鎮痛薬で頭痛の方はどう?」
(若者)「ビミョ~」…
「夜は眠れるの?」、(若者)「ビミョ~」
「食欲はどうよ?」、(若者)「ビミョ~」
あ
「痛いのか?痛くないのか?」、
そんな単純な質問に対して
明快な答えが返ってくることを期待していたら、
それがなんで「ビミョ~」なんだよっ!(怒)
「じゃぁ、もう薬、出さなくていいんだねっ?」、で、
(若者)「えっ?マジっすか?」…
あ
会話にならないこんな微妙表現がまかり通るようになったのは
一体いつからのことだろう。
ま、そもそも日本語ってのが、
婉曲表現豊富な言語であるのは間違いないのだが…
断定表現を忌避する国民性が災いしてるのか。
それにしても、「……、みたいな~」とか「て、ゆうか~」などの
言い方や、断定文なのに語尾を上げる話し方など
あいまい表現がますます横行している。
あ
お国のトップである、あのオランウータン総理が
ここんとこ毎日のように、『微妙語』を連発する時代である。
若者の使う『ビミョ~語』だけを責めることはできまい。
「つい口に出る『微妙』な日本語」の中で著者の濱田秀彦氏は
微妙語を無意識に使ってしまう危険性は
中高年ほど高いと述べている。
http://s02.megalodon.jp/2008-0404-1804-08/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080404-00000005-gen-ent
(ウェブ魚拓、YAHOO! JAPAN ニュース 日刊ゲンダイ)
オランウータンが最近頻回に発する、
「~すべきだと思いますよ」とか「何度も申しますように」は
遠まわしに相手をバカにしたようで、
嫌味なヤツとの印象を与えるそうだ。
あの人が発する、「ん?どうなんでしょうね?」も、
とってもいやらしく思うのだが、
長嶋さんの、「ん~、ど~なんでしょ~?」は
ちっともいやらしくないことから、
やっぱり言葉を発する人間の問題かぁ。
その他、「~ってものはだね」、「オレの若い頃は…」など
説教臭い『高飛車系』も敬遠されるのは当然だろう。
MrK 的にたまらんのは、「要は~」。
一回だけの使用なら納得もするが、
しつこいくらい「要は~」を連発するヤツ。
ちっとも要約になってないよ。
濱田氏によれば、むしろ話をまとめる能力のない人ほど
使いたがり、的外れなことを言うタイプが多いそうだ。
あと、「~って話なんですよね」できっちり話を締めた気になってる
尊大なやつ。
話にオチがなく、収拾がつかなくなった時に用いる常套句。
そのほかに、こんなのもどうよ。
いよいよ昨夜から始まった、『渡る世間は鬼ばかり』。
この中でしか聞くことのできない、
「~って道理はないでしょう」(笑)。
昨夜の2時間スペシャルでも、早速連発しており、
その回数を数えるのは大いに楽しかった(爆笑)。
さすがに『道理』がわかってらっしゃる脚本家の大先生は
違うと感心した。
あ
自分のしゃべりの癖ってのはなかなか自覚できないものだし
他人から注意を受けることも少ないだろう。
一方で、しっかり陰口を叩かれるのは間違いない。
反芻しながら言葉を発する習慣を身につけるよう
努力してゆきたいと思う(ムリムリッ!)。