ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

叱られちゃいました。(最終)

2007年09月15日 | 日記
ホームコース「タカ○ワ」の月例会に参加していると
いうBさんは、ほなさんと同じく健康のために歩くこ
とを目的としてやってきていると言った。
筋骨隆々の体から産み出されるパワーは、ピンポン玉
のように球を跳ばし、われわれを惚れ惚れさせた。

保険屋君は6時に約束があると、名残惜しそうにハー
フラウンドで帰って行った。ほなさんは休みだったか
ら、Bさんに付いてもうハーフ廻ることにした。

ひとりになったほなさんは、Bさんを盛り上げようと
「ナイスパー!」
「グッドショ(ト)!」
グリーン上では、
「はいれ!」
とハイテンションな声で応援した。
すると、だんだんBさんは黙りこむことが多くなった。
どうも不機嫌になって、イライラとしているようだった。
そんな空気を吹き飛ばそうと、ほなさんはさらに頑張っ
た。そしてBさんの名前を呼んだりもした。

半分ぐらい廻ったホールのグリーン上で、ほなさんが
「山田さん、ナイスタッチ!」
と言うと、Bさんはこちらをキッと見て口を開いた。
「私は山田じゃない!」
と言ったと思うとさらに続いた。
「おたくが『ナイス』と言っても、本人はミスしたと思
 っている場合もあるんだ。なんでも言えば良いのじゃ
 ない!!!」

その口調の激しさに驚いて、ほなさんは
「えっ、受付に書いてあったのと違うので、、、、」
「すみません。」
というのがやっとだった。どうやらおっちょこちょいの
ほなさんは、薄暮プレーの「ビジター」受付欄に書かれ
た名を覚えてきたが、この人は「メンバー」さんらしい。
そういえば「メンバー」欄に一名あったような。

ほなさんのようなものは、自分のプレーへの掛け声はた
くさんあったほうが嬉しいが、Bさんのような上級者に
はそうでないのだ、とはじめて気付いた。
いわゆる「接待ゴルフ」になってしまっていたのか、と
反省した。遠近両用に乱視も混じるほなさんの目には、
ミスしたのかどうか判別がつかなかったのだ。
以後、Bさんの名を呼ぶこともせず、どのショットにも
賛辞の言葉をかけることもできず、押し黙ったままのラ
ウンドになった。Bさんの不機嫌の元を作っていたとは
気まずいことをしてしまったものだ。

受付に手押しカートを返し、Bさんに
「今日はありがとうございました。」
とお礼を言うと、Bさんは、
「厳しいことを言ってしまいました。」
と穏やかな表情に戻り、水に流してくれた。

月例会などの競技ゴルフの厳しい一面を見たようで、ウ
チの師匠のように、シングルでありながらも私の掛け声
にいちいち
「ありがとう!」
と返事をくれるひとが、例外なのかもしれないと思った。
それにしても、掛け声ひとつのかけ方、難しいものです。
これもマナーなのでした。

なおBさんとは以後、三度ラウンドさせてもらいました。
そのうち一度は、二人で廻っている最中にスコール
のような夕立に会い、全身びしょ濡れになり、
「これも記念だ。」
と大笑いしつつ廻りました。
三度目のラウンドで、Bさん作成の「薄暮ラウンドマッ
プ」をもらいました。昼間のラウンドと「薄暮」は風の
方向、グリーンも異なるから、グーグルを参考にして書
き込んだそうです。
ゴルファーは興味深い人が多いですね。