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kan-haruの日記

ITと技術 2011国際ロボット展 隔年開催のロボット展で第4回ロボット大賞の受賞ロボットが合同展示その2

2011年11月24日 | ITと技術
kan-haru blog 2011 ロボット大賞ガイドブック  

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・産業用ロボットゾーン(続)
安川電機の手前のアイエイアイコーナーには、1986年より販売している単軸・直交ロボットの他ロボシリンダー等を展示しています。隣の三菱電機コーナーでは、ロボットによるセル生産システムをテーマにして小型垂直・水平多関節ロボットや電気電子組立セルなどを出品しています。安川電機左隣のKUKAロボスティクジャパンコーナーでは、Automation becomes easyとThink Greenのコンセプトを軸にドイツの技術を結集した次世代ロボットと制御コントローラを出展しています。

 産業用ロボットゾーン展示コーナー3(:アイエイアイコーナー、:三菱電機コーナー、:KUKAロボスティクジャパンコーナー)

・サービスロボットゾーン
産業用ロボットゾーンの大きなブースを廻りましたが、東2ホール手前にはコンパクトなブースが75小間が集中して展示しており、限られた時間で全コーナーを廻れませんので、東ホールのサービスロボットゾーンへ進みました。製造業の発展に貢献してきた産業用ロボット技術は、安全安心、医療福祉などの分野でもロボット技術が進み、サービスロボットの実用化が近づいています。サービスロボットゾーンでは126企業46小間が出展しており、ゾーンに入ると最初の展示コーナーはロボット大賞のブースです。
・・ロボット大賞
ロボット大賞は、わが国のロボット技術の革新と用途拡大、需要喚起のため、活躍したロボットの貢献度や期待度の高いロボット・部品・ソフトウェアを表彰する制度で2006年に創設され、これまでに4回実施され、2011国際ロボット展に合同展示は2010年に募集した「第4回ロボット大賞」(主催:経済産業省、日本機械工業連合会)の展示です。

 ロボット大賞パンフレット

第4回ロボット大賞(経済産業大臣賞)の受賞ロボットは、トヨタ自動車/オチアイネクサス名古屋工業大学/首都大学東京企業の「安全・快適に人と協働できる低出力80W駆動の省エネロボット」で、可搬重量25kgのロボットで低出力モーターと低出力ハイブリッド駆動機構を開発した産業用ロボットで、2010年1月よりトヨタ自動車高岡工場のカローラ組立ラインにスペアタイヤ自動搭載ロボットを導入しました。最優秀中小・ベンチャー企業賞(中小企業長官賞) の受賞ロボットは、前川電気の「ハムダスアール 豚もも部位自動除骨ロボット」で、骨が付いた豚もも肉からナイフで骨に沿って切る行程を自動化し、除骨を自動化した産業用ロボットで、右・左脚をランダムに供給して時間当たり最大500本のもも部位を処理する能力があります。

 ロボット大賞ゾーンコーナー1(左:ロボット大賞ゾーン、右:豚もも部位自動除骨ロボット)

日本機械工業連合会会長賞の受賞ロボットは、パナソニックヘルスケア/パナソニックの「注射薬払出ロボットを起点とした薬剤業務支援ロボット群」で、注射薬払出ロボットと自律搬送ロボットからなるサービスロボットです。中小企業基盤整備機構理事長賞の受賞ロボットは、ハイボット/東京工業大学/関西電力/かんでんエンジニアリング/ジェイ・パワーシステムの「超高圧送電線の活線点検ロボット(エクスプライナー)」で、わが国の高圧線4導体方式ケーブルに、前方と後方のプーリを電線上で回転させ、その先端にバッテリーなどで構成したアームを吊り下げて走行させ高圧電線を点検する公共・フロンティアロボットです。日本化学未来館館長賞の受賞ロボットは、宇宙開発研究機構/日本電気の「きぼうロボットアーム」で、国際宇宙ステーションの日本実験棟に設置され、全長約10m、質量760kgの6自由度アームで、宇宙飛行士の船外活動を支援・代行する公共・フロンティアロボットです。

 ロボット大賞ゾーンコーナー2(左:超高圧送電線の活線点検ロボット、右:きぼうロボットアーム)

優秀賞は7ロボットが受賞し、その1は川崎重工業の「細胞自動培養ロボットシステム」で、創薬向けの最初にロボットを使った培養作業で、容器のハンドリングを汎用ロボットが行い、液体のハンドリングは専用機械で行い、世界初のiPS細胞の自動培養に成功しました。2つ目は農業・食品産業技術総合研究機構生物系特定特定産業技術研究支援センター/シブヤ精機の「イチゴ収穫ロボット」で、マニュピュレータ、マシンビジョン、採果ハンド、トレイ収容部、走行部で構成され、イチゴハウスを移動しながら赤いイチゴを自動収穫します。3つ目は産業技術総合研究所の「サイバネティックヒューマンHRP-4C」で、世界で最も人間に近い容姿を備えた2足歩行ヒューマノイドロボットで、人間の歩行動作や全身動作を実現し、人の動作を手本に歌声の自動生成や顔動作の自動生成とCGキャラクタ-の動作を作成する多様な振る舞いを簡単に作成するソフトウェアの技術開発を進めています。

 産総研のサイバネティックヒューマンHRP-4C(左:、右:サイバネティックヒューマン)

優秀賞4つ目のロボットは、東京農工大学/ニッシン自動車工業の「ジョイスティック式自動車運転システム」で、車いすを使用する重度の障害者の自動車運転を行うための運転支援システムで、ジョイスティックを操作することでハンドルとアクセル・ブレーキペダルを電気モータで作動させて運転でき、車両後部には電動ハッチとリフトを備え、車いすのまま運転席に移動できます。5つ目は、ファナックの「ゲンコツ・ロボットシリーズ」で、人の手と指の微細な作業をこなすロボットで、精密機器の組立や部品配列に適したゲンコツ・ロボット1号と、広い作業スペースと大容量の可搬能力があり食品などの搬送や整列を高速にこなすゲンコツ・ロボット3号は、様々な分野でのロボット化に適しています。6つ目は、三菱電機特機システム/消防庁消防大学校消防研究センターの「消防用偵察ロボットFRIGO-M」で、遠隔操縦により人に代わって情報収集を行い消防隊員を支援するロボットで、情報収集の他ストレッチャー牽引、マニュピレータや作業支援ロボットとして人命救助っへの応用など幅広い活用が期待されます。7つ目は、D3基盤技術の「サービスロボットの安全を保障するD3モジュール」で、D3モジュールが提供する共通基盤技術を使えば、使用企業は安全認証済の通信基盤の上にミドルウェアや自社のアプリケーションを構築することができ、サービスロボットの利用ができます。

 ロボット大賞ゾーン3(左:ゲンコツ・ロボット、右:消防用偵察ロボット)

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