kan-haru blog 2008
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国立印刷局滝野川工場
6月11日の午後、所属している東京都異業種交流会H11メトロの見学会で、日本の紙幣・切手・旅券・郵便貯金通帳・証券類・政府刊行物などの印刷を行っている、独立行政法人国立印刷局滝野川工場を見てきました。
滝野川工場(北区西ヶ原2-3-15 地図参照)は、メトロ南北線西ヶ原駅から徒歩5分、またはJR上中里駅から徒歩10分で、本郷通り(都道455号)の正門前に集合して、午後1時からの見学です。工場の見学は、2週間前までの予約により、月曜から金曜までの9、10、13、14時から約1時間半で、毎回1人から60人程度の見学ができます。
なお、工場内の写真撮影は、展示館の一部と庭の鳳凰像の前の2ヶ所を除き、撮影禁止です。
滝野川工場の正門は電動扉で開閉し、門内の正面通路には車両の通行を停止させるため上下動する鋼鉄棒を備え、さすが紙幣などの重要な印刷工場ですので厳重なセキュリティ態勢です。
国立印刷局滝野川工場正門
独立行政法人国立印刷局
国立印刷局は、東京港区に本局を置き、虎ノ門、滝野川、王子、小田原、静岡、彦根、岡山の7工場を運営して、職員の身分は国家公務員とされています。
印刷局の沿革(*)は、1871 年(明治4年)に大蔵省紙幣司として創設され、紙幣寮と改称されました。翌年に太政官正院印書局に改称し紙幣国産化の取組が行われるとともに証券類、郵便切手の製造、活版印刷等の印刷・製紙業務を行い、1877年(明治10年)に大蔵省紙幣局として国産第1号の国立銀行紙幣(新券)1円の製造を開始、1898年(明治31年)には統合印刷局(内閣所管の外局)として官報を発行しました。
1943年(昭和18年)からは大蔵省関連の印刷局となり、2001年には財務省関連の印刷局に移り、平成15年に現在の独立行政法人国立印刷局となりました。平成20年4月1日現在の役職員数は、役員7名、職員4,834名です。
P字状建屋の国立印刷局滝野川工場
滝野川工場見学
滝野川工場の業務は、日本銀行券、国債、収入印紙、その他諸証券類の製造を行っています。見学は、正門の通路をまっすぐに工場建物に向かって進み、工場手前で左側に曲がると右奥に鳳凰像が見えます。その左手建屋の説明ホールで先ず映像を観賞してから、各自のお札を出してルーペで拡大しながらじっくりと偽造防止技術の説明や、お札に印刷されている記番号の説明などを聞きました。
国立印刷局滝野川工場見学集合写真
国立印刷局が有している有益な偽造防止技術(*)には、お札を斜めから見ると別の画像が現れるLine View、見る角度を変えると光沢を持った複数の画像が現れるMetallic View、コピー機で複写すると肉眼で見えない文字や画像が出現するCopy Check、微小な文字により画線を構成し画像を表現するマイクロ文字や、特殊な形状の網点により画像を表現する特殊形状スクリーンなどがあります。
お札に印刷の記番号は、「アルファベット1文字+6桁の数字+アルファベット1文字」で、使いきるとアルファベットが2文字となります。数字は、000001~900000までを使います。
次の工場見学は、P字状建屋の工場の2階通路の窓からの見物です。印刷の工程(*)は、印刷するお札の原図を工芸官が筆により絵の具で超繊細な技術で図柄を画き、それを高度な技術を持った工芸官が専用器具で彫刻して原版を作ります。
原版から印刷用の製版を作り、国立印刷局が開発した銀行券印刷機で印刷します。次に、偽造防止技術の1つのホログラムを貼り、お札の管理の記番号が印刷され、1万円紙幣20枚が印刷された大判の紙幣ができます。これを、裁断して検査し、1000枚束にして日本銀行に納入されます。
1億円紙幣の実物重量を実感する
工場見学後には、別棟の資料館で国内外の古いお札や、偽造防止技術のホログラム、特殊発行インキ、すき入れバーパターン、マイクロ文字などの紹介展示物を見てから、最後に1億円の大判の札束を持ち上げて10Kgの重量を実感した後、中庭の鳳凰像の前で見学記念の集合写真を撮りました。
鳳凰は、明治に発行した紙幣に鳳凰の図を採用して以来、現在の1万円札の裏模様になっており、国立印刷局のシンボルです。
国立印刷局シンボルの鳳凰像
見学後、メトロで後楽園に出て恒例の懇親会で喉を潤おして解散しました。
注:この見学記は、国立印刷局ホームページにリンクしており、*印情報は、「国立印刷局ホームページから転載」しています。
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国立印刷局滝野川工場
6月11日の午後、所属している東京都異業種交流会H11メトロの見学会で、日本の紙幣・切手・旅券・郵便貯金通帳・証券類・政府刊行物などの印刷を行っている、独立行政法人国立印刷局滝野川工場を見てきました。
滝野川工場(北区西ヶ原2-3-15 地図参照)は、メトロ南北線西ヶ原駅から徒歩5分、またはJR上中里駅から徒歩10分で、本郷通り(都道455号)の正門前に集合して、午後1時からの見学です。工場の見学は、2週間前までの予約により、月曜から金曜までの9、10、13、14時から約1時間半で、毎回1人から60人程度の見学ができます。
なお、工場内の写真撮影は、展示館の一部と庭の鳳凰像の前の2ヶ所を除き、撮影禁止です。
滝野川工場の正門は電動扉で開閉し、門内の正面通路には車両の通行を停止させるため上下動する鋼鉄棒を備え、さすが紙幣などの重要な印刷工場ですので厳重なセキュリティ態勢です。
国立印刷局滝野川工場正門
独立行政法人国立印刷局
国立印刷局は、東京港区に本局を置き、虎ノ門、滝野川、王子、小田原、静岡、彦根、岡山の7工場を運営して、職員の身分は国家公務員とされています。
印刷局の沿革(*)は、1871 年(明治4年)に大蔵省紙幣司として創設され、紙幣寮と改称されました。翌年に太政官正院印書局に改称し紙幣国産化の取組が行われるとともに証券類、郵便切手の製造、活版印刷等の印刷・製紙業務を行い、1877年(明治10年)に大蔵省紙幣局として国産第1号の国立銀行紙幣(新券)1円の製造を開始、1898年(明治31年)には統合印刷局(内閣所管の外局)として官報を発行しました。
1943年(昭和18年)からは大蔵省関連の印刷局となり、2001年には財務省関連の印刷局に移り、平成15年に現在の独立行政法人国立印刷局となりました。平成20年4月1日現在の役職員数は、役員7名、職員4,834名です。
P字状建屋の国立印刷局滝野川工場
滝野川工場見学
滝野川工場の業務は、日本銀行券、国債、収入印紙、その他諸証券類の製造を行っています。見学は、正門の通路をまっすぐに工場建物に向かって進み、工場手前で左側に曲がると右奥に鳳凰像が見えます。その左手建屋の説明ホールで先ず映像を観賞してから、各自のお札を出してルーペで拡大しながらじっくりと偽造防止技術の説明や、お札に印刷されている記番号の説明などを聞きました。
国立印刷局滝野川工場見学集合写真
国立印刷局が有している有益な偽造防止技術(*)には、お札を斜めから見ると別の画像が現れるLine View、見る角度を変えると光沢を持った複数の画像が現れるMetallic View、コピー機で複写すると肉眼で見えない文字や画像が出現するCopy Check、微小な文字により画線を構成し画像を表現するマイクロ文字や、特殊な形状の網点により画像を表現する特殊形状スクリーンなどがあります。
お札に印刷の記番号は、「アルファベット1文字+6桁の数字+アルファベット1文字」で、使いきるとアルファベットが2文字となります。数字は、000001~900000までを使います。
次の工場見学は、P字状建屋の工場の2階通路の窓からの見物です。印刷の工程(*)は、印刷するお札の原図を工芸官が筆により絵の具で超繊細な技術で図柄を画き、それを高度な技術を持った工芸官が専用器具で彫刻して原版を作ります。
原版から印刷用の製版を作り、国立印刷局が開発した銀行券印刷機で印刷します。次に、偽造防止技術の1つのホログラムを貼り、お札の管理の記番号が印刷され、1万円紙幣20枚が印刷された大判の紙幣ができます。これを、裁断して検査し、1000枚束にして日本銀行に納入されます。
1億円紙幣の実物重量を実感する
工場見学後には、別棟の資料館で国内外の古いお札や、偽造防止技術のホログラム、特殊発行インキ、すき入れバーパターン、マイクロ文字などの紹介展示物を見てから、最後に1億円の大判の札束を持ち上げて10Kgの重量を実感した後、中庭の鳳凰像の前で見学記念の集合写真を撮りました。
鳳凰は、明治に発行した紙幣に鳳凰の図を採用して以来、現在の1万円札の裏模様になっており、国立印刷局のシンボルです。
国立印刷局シンボルの鳳凰像
見学後、メトロで後楽園に出て恒例の懇親会で喉を潤おして解散しました。
注:この見学記は、国立印刷局ホームページにリンクしており、*印情報は、「国立印刷局ホームページから転載」しています。
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