何事もなく帰った。前回の旅行で、スペインは治安の悪い国との印象であったが、
政府が力を入れ、数年前から安定した国になったとのことである。
夜の外出、地下鉄の乗降も大きな問題はなく、スリ・置き引日本と同じである。
至る所に警官の姿があり、道を尋ねると笑顔で親切に対応するが、
腰にはピストルとこん棒を着けている。
地下鉄では、我々高齢者数人が乗ると、若い男女が席を立ち、笑顔で席を譲る。
外国人から見ても、我々は高齢者に見えるらしい。
日本で席を譲られる場合、言葉も発しないし笑顔もしないで、
ブスッと席を立つ若者に出会う事がある。日本人が負けていると思った。
スマホばかりに夢中になっているのは、日本だけかと思いきや、
世界中がスマホやタブレットに翻弄されているような光景が目に入った。
道を歩きながら、食事をしながら、友達とお喋りしながら、
乗り物の中では言うまでもなく、スマホを手から離さない。
写真もスマホかタブレットで撮る。「自分撮り」なる撮り方も、盛んである。
シーラカンスとかガラパゴスとか骨壷とか言われても、どうしてもなじめない光景である。