中国・昆山在住のY氏からの写真である。
昆山での、日の出前である。生きとし生けるもの全てを染めてしまいそうな朝焼けである。
その数分後に太陽が顔を出すと、がらりと様子は変わる。何かが爆発したような変化である。
今日一日の暑さが、実感できる色である。背中からジリジリと燃えるような暑さを感じる。
あの日も暑かった。あれから65年が過ぎる。父母は、田圃に入って草取りをしていた。
自分は小学一年生。8時15分には、教室で担任とのホームルームであった。
小学一年の記録は、ほとんど抜け落ちているのに、この日の記録だけ鮮明である。
閃光、音、入道雲のような雲も、頭上を飛び交ったB29の映像まで思い出す。
坂の両脇に桜が植えてある桜並木が、避難場所であった。
何事が起こっているかわからないまま、帰宅する。
ラジオのある家は、村に数軒しかないが、ジージーと言うだけで声は入らない。
JR午後の便で、広島から人々が帰る。歩いているけど、皮膚が垂れ下がっている人を見た。
まさに幽霊である。怖くて怖くて、母の背中に顔を埋めて、二度と顔を上げなかった。
そこで記憶は途絶えている。
昆山での、日の出前である。生きとし生けるもの全てを染めてしまいそうな朝焼けである。
その数分後に太陽が顔を出すと、がらりと様子は変わる。何かが爆発したような変化である。
今日一日の暑さが、実感できる色である。背中からジリジリと燃えるような暑さを感じる。
あの日も暑かった。あれから65年が過ぎる。父母は、田圃に入って草取りをしていた。
自分は小学一年生。8時15分には、教室で担任とのホームルームであった。
小学一年の記録は、ほとんど抜け落ちているのに、この日の記録だけ鮮明である。
閃光、音、入道雲のような雲も、頭上を飛び交ったB29の映像まで思い出す。
坂の両脇に桜が植えてある桜並木が、避難場所であった。
何事が起こっているかわからないまま、帰宅する。
ラジオのある家は、村に数軒しかないが、ジージーと言うだけで声は入らない。
JR午後の便で、広島から人々が帰る。歩いているけど、皮膚が垂れ下がっている人を見た。
まさに幽霊である。怖くて怖くて、母の背中に顔を埋めて、二度と顔を上げなかった。
そこで記憶は途絶えている。