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「敦煌」 2

2005-10-31 23:45:52 | 
 井上 靖著  新潮文庫  あらすじ
 1026年 趙行徳は、宗の都開封で、
一糸まとわぬ姿で売られている西夏の女を助け、
女より西夏文字の入った布を貰う。
この女の逞しさと誇り高さに、西夏と言う国への関心を持ったことから、趙行徳の運命は決まってしまう。
西夏に惹かれて西に下るが、
途中 朱王礼率いる西夏の漢人部隊に引き入れられ、
次第に重用されていく。
その間に、李元昊の目に留まり、
西夏文字習得のため、軍務を離れて首都興慶に遊学する事になる。
しかし、留学前にウィグル王族の娘を助けた事から、
お互いに愛し合うようになる。
一年間の留学という、約束が西夏文字辞書を作ることに没頭して、3年が過ぎてしまう。
その間にウィグルの娘は、李元昊の物になってしまう。
帰ってきた趙行徳を見た娘は、
城壁より身を投げ命を絶ってしまう。
趙行徳はその思い出の中に生きることになる。

 朱王礼は西夏部隊で功績を立て、
趙行徳も部下として働く。
しかし、朱王礼は女の怨みから李元昊に背き、
反乱部隊となって西夏軍と戦う事になる。
朱王礼は出撃して戦死。この戦いの最中 
尉遅光は千仏洞の事情に通じていたこともあり、
商魂たくましく敦煌にある財宝を我が物にしようとする。
一方趙行徳は大量の経典が灰になるのを惜しみ、
尉遅光の計画を利用し、財宝と偽って大量の経典を、
洞窟内に運び込み、隠す事に成功する。
戦火が収まった時、尉遅光は財宝を掘り出しに洞窟に赴くが、洞窟前で雷に打たれ死亡する。
その後経典類は塗り込められたまま、1900年まで洞窟で眠る。


写真は映画「敦煌」の撮影場所「敦煌故城」である。


コメント
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