ぽるフェス
日吉神楽団
滝夜叉姫
「この間の日曜、パセーラの前を通りかかったら、ぽるフェスをやっとった」
「ぽるフェス?」
「広島ホームテレビのキャラクターで「ぽるぽる」いうのがおるじゃろ?」
「あぁ、このキャラ」
「ステージを見たら神楽をやっとったけぇ、ちょいと鑑賞させてもろうた」
「どこの神楽団?」
「安芸高田市(あきたかたし)の日吉神楽団」
「出し物は?」
「滝夜叉姫じゃの」
「…滝夜叉姫ってどんな話?」
「平安時代の中ごろ、下総(しもうさ)の国(現在の茨城県あたり)に平 将門(たいらのまさかど)という豪族がおった。将門は939年(天慶2年)、反乱を起こして関東を従え、自らを新皇(しんのう)と名のったんじゃ」
「新皇いうのは、新しい天皇ってこと?」
「ほいじゃけぇ、朝敵(ちょうてき)、つまり天皇に敵対する勢力とみなされたんじゃの」
「そりゃ退治されるよ」
「そのとおり。将門は乱を起こした翌年、武士の平 貞盛(たいらのさだもり)、藤原秀郷(ふじわらのひでさと)らによって打ち取られた」
「お父さん、詳しいね」
「わしが初めて年間を通して見たNHK大河ドラマが、将門が主人公の『風と雲と虹と』(原作:海音寺潮五郎、1976年放送)じゃったけぇの」
「1976年(昭和51年)いうたら、38年も前の話になるんじゃね」
「故・村田英雄(むらた ひでお)さんが歌われとる主題歌のシングルレコードも持っとるぞ。余談じゃが、主人公・将門を演じた加藤 剛(かとう ごう)氏も歌うとられる」
♪友よ風のように 駆けたくないか
あの雲の峰を越えて 行きたくないか
(「風と雲と虹と」作詞:福田善之、作曲:山本直純、東芝EMI)
↓『風と雲と虹と』のオープニング(歌なし)については、こちら↓
「風と雲と虹と OP」You Tube
「…で、その将門と滝夜叉姫ってどういう関係があるん?」
「将門には五月姫(さつきひめ)という名の娘がおった。姫は父の無念を晴らすため、京の貴船明神で祈願をした」
「その五月姫が夜叉になる…?」
「ほうじゃの。祈願をして妖術を授かった姫は滝夜叉に姿を変え、下総の国の城に立てこもって、天下に災いをなした」
「すると、姫も退治されるわけ?」
「陰陽博士・大宅中将光圀(おんようはかせ・おおやのちゅうじょうみつくに)に、滝夜叉姫の退治せよとの天皇の勅命(ちょくめい)、つまり天皇の命令が下る。そして激しい戦いの末にこれを鎮圧するというのが、滝夜叉姫の話じゃ」
「舞台の奥より、五月姫登場! 我こそは、玉梓(たまずさ)が怨霊(おんりょう)~!!」
「…そりゃ番組が違うじゃろ」
「滝夜叉に姿を変えた五月姫」
「鬼の面をかぶっとってんじゃね」
「くもの糸にからめとられる滝夜叉。おの~ぉれおのれ、ガッチャマン!」
「…それも番組が違うって」
「ブシュッ!
ぐわぁぁぁぁ…
一刀のもとに切り伏せられる滝夜叉」
「滝夜叉を退治して、めでたし、めでたし」
♪今日もめでたしめでたしで
ヨカッタネ! ヨカッタネ! ヨカッタネ!
(「ヨカッタネ宇宙」作詞:伊藤アキラ、作曲:渡辺宙明、歌:たいらいさお)
「…というのが、わしの勝手な解説。間違(まちご)うとったら、スミマセン」
↓ぽるフェスについては、こちら↓
HOMEぽるフェス メガ盛り200%
↓日吉神楽団については、こちら↓
「日吉神楽団」安芸高田市
↓滝夜叉姫については、こちら↓
演目の解説・滝夜叉姫
撮影日:2014年10月5日
「今日は、神楽・滝夜叉姫について話をさせてもらいました」
「ほいじゃあ、またの」