(撮影日:2012年10月6日)
水始涸(みず はじめて かるる)
七十二候
稲刈り
「日本には二十四節気(にじゅうしせっき)いのがあって、1年を24等分(約15日ごと)に分けて、自然の変化を感じてきたんじゃの」
「春は立春(りっしゅん)、夏は立夏(りっか)、秋は立秋(りっしゅう)、そして冬は立冬(りっとう)なんかじゃね」
「その二十四節気を、「初候(しょこう)」「次候(じこう)」「末候(まっこう)」の3つに分けた「七十二候(しちじゅうにこう)」というのもある。秋分の末候は、「水始涸(みず はじめて かるる)」(10月3日~10月7日ごろ)」
「水が涸れる?」
「ほうじゃの」
「雨が降らんで田んぼの水がなくなって涸れる、いうのはもっと暑い季節の話なんじゃない?」
「今年の夏は雨が続いたけぇ、雨が少のうて川の水が涸れることはないよの。田んぼの水を干し初めて、収穫に備える時節のことをいうんじゃ」
「そうか、田んぼに水が張ってあったら稲刈りができん。涸れるんじゃのうて、涸らすんじゃね」
「稲刈りができるよう、田んぼの水を落とす。水を「抜く」ことを「落とす」ともいうそうじゃ」
「「米」をつくるには「八十八の手間」がかかるいうよね」
「米作りには、たくさんの手間がかかるといわれとるんじゃ」
「まず、健康な苗を育てることと、良い土をつくること」
「田植えの準備をして田植えをした後は、田んぼの水の量を管理せにゃいけん」
「病気や害虫から稲を守らんといけんしね」
「ようやくできた米を稲刈りをしたあと、籾(もみ)を乾燥させて玄米にする」
「農業をやったことがないうちらでも、これだけの作業がある知っとるよ」
「もう少ししたら、広島でも稲刈りが本格的に始まる」
「今年の広島県内産の米は、作況指数が95いうて言いよったね」
「なんちゅうても、8月の天気が良うなかったけぇの」
「広島市では土砂災害もあったし」
「作況指数95は「やや不良」。記録が残る1947年(昭和22年)以来、6番目に低い水準じゃそうな」
「今日は、七十二候のひとつ「水始涸」について話をさせてもらいました」
「ほいじゃあ、またの」