平和1丁目 ~牧師室より~

福岡市南区平和にあるキリスト教の平尾バプテスト教会の週報に載せている牧師の雑感

2003年6月15日 ブラックベリー物語

2006年11月04日 15時07分17秒 | Weblog
   ブラックベリー物語

 私の牧師就任記念に、協力牧師の青野先生がブラックベリーの苗木を買ってくださった。またたくまに花が咲き、実が2個もついた。先生は、「見てください」と満足そうにされ、私もうれしかった。ところが、10日ほどで枯れてしまった。 土が悪かったとか、虫がついたなどの諸説があったが、次第にこの苗木の話は、話題から削除されることとなった。
 おそらく、牧師のこれからを暗示するような結果となってしまって、心ある方々には、これに触れないでおこうという配慮が生じたのだろう。 あの牧師は、当初は、結構それなりだったけれど、長続きしなかったねえ、ということだ。
 しかし、この苗木をくださったのが、青野先生だったというところに、実は救いを感じさせられているのである。先生のいつも口にされている逆説的同一性というもの。
 「死んでいる者でいて、同時に、見よ、生きている者であり、懲らしめられている者でいて、同時に殺されることのない者であり」。
コリント人への第二の手紙6・9(「パウロ書簡」青野太潮訳、岩波書店)
 とすれば、この苗木は、すっかり枯れてしまったが、しかし、同時に、未だに実をつけ続けているのではないか、と、そう解釈したくなったのである。 つまり、私はいつまでもなくならない大きな励ましをいただいたのではないか。 ひょっとしたら、このことを悟らせるために、青野先生が周到に用意された一連の出来事だったのかも(あの悲しまれようからはそれはないな)。いずれにせよ、感謝なことだ。


平良牧師

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