平和1丁目 ~牧師室より~

福岡市南区平和にあるキリスト教の平尾バプテスト教会の週報に載せている牧師の雑感

2003年8月17日 韓国からの通信

2006年11月15日 01時21分17秒 | Weblog
     韓国からの通信

 岩波書店から「世界」という雑誌がでている。論文調のものが多く、ちょっと退屈だが、書いてある中味は良心的だし、悪くない。大学生の頃には 『韓国からの通信』という通信文が毎回掲載されていて、そこだけは欠かさずに読んでいた。当時、朴政権下におけるキリスト者たちや労働者たちの民主化運動のようすや、文化人などの権力の弾圧に屈しない姿にとても励まされ、胸打たれるものがあった。
 その通信を送ってくる人物の名は、「T.K生」と記されてあった。
身の危険もあってか、実像はわからないことにされていた。
 軍事独裁政権下に苦しむ韓国の歴史に、日本人としての責任を感じるなど、恥ずかしながら当時の私にはできなかったが、あるとき、ある日本の大学生二人が韓国の民主化運動にかかわり、韓国当局から連行される事件が起こった。 反体制派の詩人であった金芝河氏が、獄中から、書簡を日本のメディアに送ってきた。 彼のコメントは、この二人の日本人青年についてであった。 「あなたがたは、あなたの国の民主化のために努力して欲しい。それがひいては、私たちの国のためにもなるのだから」、というものであった。私は、自分の青春時代、韓国で民主化運動を行っている人々から多くを教えられた。
 ところで、あの『韓国からの通信』の筆者だが、実は、ち池みょん明がん観氏だったことを、先日、本人が明かされた。神学生時代、授業で先生のお話をうかがったこともあるのだ。今度、9月の九州バプテスト大会の講師として来られる。これまでとは違った思いで、先生のお話を聴くことになる。


平良牧師

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