平和1丁目 ~牧師室より~

福岡市南区平和にあるキリスト教の平尾バプテスト教会の週報に載せている牧師の雑感

2004年8月29日 去らない楽しみを持つ

2007年01月05日 22時25分47秒 | Weblog
   去らない楽しみを持つ

 楽しみにしていた「冬のソナタ」が終わったとK兄は語った。終わってしまって、いろいろ考えてみるに、この物語の筋立てほど、矛盾に満ちたものはなかったと言う。
 実は、とても無理があって、滑稽に思えるほどだったらしい。しかし、登場人物の男女が、魅力的に描かれていたからだろう、最終回まで見ることになったのだ。筋書きなんてどうでもいい、そこに描かれている登場人物たちの語る言葉や仕草がいいんだなあ、とうっとりしたように彼は言った。
 冬景色や湖や海辺の風景も絵になるほどだったそうだ。オリンピックが始まって、日本人の活躍に期待し、選手たちもそれに一生懸命応えようと頑張った。彼らのこれまでの努力が紹介された。それぞれの人生には物語があった。
 今日の結果はどうだったかな、とテレビのスイッチを入れるのが楽しみだった。そのオリンピックも終わる。これまで、楽しみにテレビを見てきたが、それも終りだ。
 K兄も「冬のソナタ」が終り、いったいこれから何を楽しみにして過ごしていけばいいのだろうと、そんな顔をしている。人生に楽しみがないなんて耐えられない、多くの人はそう思う。しかし、去らない楽しみがあるだろうか、どのような楽しみもいつかは、奪い取られるときがくる。
 いつまでもなくならない楽しみがあるとすれば、それは、神様との祈りの楽しみだけである。神様が語られる言葉にあるときはどきっとし、励まされ、慰めを得、道を示される。


平良 師

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