或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

そして天使は歌う

2006-04-08 06:47:50 | 010 書籍
今日はジャズ評論家でエッセイスト兼作家である久保田二郎の著書紹介。もう第5弾。気合い入ってるでしょ?何故かって?彼と感覚が近いというのが一番だけど、1970、80年代の空気に浸りたいというのもあります。

今回は「そして天使は歌う」(1980年)。これは1970年代に婦人画報社が発行した「メンズ・クラブ」に掲載された彼のエッセイを抜粋したもの。ベニー・グッドマン楽団のトランペッターが作曲した"And the angels sing"(1939年)からタイトルをつけたらしい。残念ながら聴いたことはありません。でも日本語の響きが良いので、結構いろんな所でパクられてるみたいです。

内容は、飲む、打つ、買う、食べる等、まあそういった五感の悦楽関係。興味を引いたのが料理の話。彼は食通だったみたい。自分でも料理をやっていて、道具にもこだわりが。その中で出てきたのが日本とゾーリンゲンの包丁の話。具体的なブランドとしては木屋(きや)とヘンケルス(Henckels)。

調べると、ヘンケルスは会社の正式名がZwilling J.A. Henckelsで、双子を表すドイツ語”Zwilling(ツヴィリング)”と、ヘンケルス中興の祖である人名”Henckels(ヘンケルス)”の名前で構成されているんだとか。もともとはこれら2つのブランドを持ってたんだけど、世界戦略の一環としてブランドをツヴィリングに統一したそうです。そう言えば最近じゃ赤い双子のマークしか見ないかなあ。

実は私も一応料理は趣味の一つ。なんでも外堀から埋めてくタイプなので、料理も道具から。持っているのは上の写真の2本の包丁で、木屋の出刃と刺身。最近は資格の勉強でおろそかになっていて、使うのはもっぱら釣った魚をさばく時。でもね、これがスグレもの。気に入ってます。

とにかく刺身の身の締まりが違う。日本料理の有名店とかで食べると一味違いますよね。あれってネタもあるけど包丁と板さんの技がかなり効いている。楽器もだけどやっぱり道具は大事ですね。

そして天使は歌うそして天使は歌う