或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

カクテルピアノ

2006-02-03 06:25:24 | 200 ジャズ
カクテルピアノというジャンルがあります。まあ平たく言えば高級ホテルのラウンジでやってるやつ。芸術性がどうのこうのと難いこと言わずに、とにかく聴いて楽しいというピアノ。昔はアート・テイタム、ジョージ・シアリング。ちょっと前ならオスカー・ピーターソンやケニー・ドリュー。最近じゃヨーロッパトリオやエディ・ヒギンズ。日本で言えば亡き世良譲が有名かな。

最近やたらかつての名手達がこれをやってる。トミー・フラナガン、ジュニア・マンス。ちょっと聴いてみたけど、なんかお年寄りの同窓会状態。日本のオールドファン目当てみえみえの企画。と思っていたら、なんとモードジャズ全盛期のかつての若手達も。スタンリー・カウエル、なんとお気に入りのジョージ・ケイブルスまで。おいおい。それはないよと哀しくなっちゃった。

そんな中でなかなか洒落た演奏を発見。その名は「New York Trio」。名前が商売気ムンムンで引いてたけど、いざ聴いてみると、これが洗練されたクールなカクテルピアノ。調べてみると、リーダーでピアニストのビル・チャ-ラップ(Bill Charlap)はアルトサックスのフィル・ウッズのグループにも参加。1966年生まれだから今年40歳。なかなかいい味出してます。

オススメのアルバムは、「過ぎし夏の想い出(The Things We Did Last Summer)」(2002年)と「星へのきざはし(Stairway to the stars)」(2005年)。前者は1曲目のピアノソロ“いそしぎ”が素晴らしい。ただジャケットがねえ。なんか大昔のパーシー・フェイスかどこかのムード音楽みたい。アルバムの出来もそうだけどジャケットも上の写真の後者の方が断然いい。試聴できないのが残念。でもNYの星空のもとでこんなシチュエーション。いいですね。想像するだけで胸がキュンと。

でもなんですね。この辺のアルバムはこれからのバレンタインシーズンにピッタリって感じ。さりげなく会話のバックとかに。やはり“ちょい悪”の不良中年の場合、今風のカクテルピアノぐらい知っとかなきゃ女性はくどけませんから。(笑)

過ぎし夏の想い出過ぎし夏の想い出

星へのきざはし