レコード大賞受賞に、お金が絡んでいたという週刊誌の報道がネットで話題になっている。もっとも、今のレコード大賞に価値があると思っている人は、世間にはそんなにいないでしょう。1億円なんて高額を払わされる方が、逆にお気の毒なほどに感じますね。もういい機会ですから、止めた方がいいのではないでしょうか。
昔は、年末ともなると音楽賞がTVキー局ごとにあって話題になっていました。それに加えて、レコード大賞と並ぶ権威だった「日本歌謡大賞」が民放各局持ち回りで放送されるといった状況。それがいつの間にか一斉に終了して、TBSが放送する「日本有線大賞」と「日本レコード大賞」ぐらいしかTVで放送される歌謡賞は無くなってしまいました。
ちなみに、「日本テレビ音楽祭」が1989年、フジの「FNS歌謡祭」が賞廃止したのが1990年、テレ朝の「全日本歌謡音楽祭」が1990年、テレ東の「メガロポリス歌謡祭」が1991年、そして一番大きな「日本歌謡大賞」は1993年に廃止もしくは大賞を止めている。
歌謡賞が増えすぎた事と、実際に売れているのが賞拒否しているアーチストだらけとなり賞を開催しても視聴者が価値を感じなくなったのが原因だと思う。どこが先に止めるか様子を伺っていたかのように、1990年前後に一斉に止めている。
今も残っている「日本有線大賞」は、いわゆる世間的な人気や売り上げとは一線を画しており大賞は演歌が中心という異色な音楽賞。「日本レコード大賞」だけが昔からのやり方で残してきたというもの。レコ大も1990年以降は、大賞に受賞にあまり積極的でないアーチストに受けてもらったり、連続受賞が増えたりと苦心惨憺なのが見て取れます。
私個人的な感想では、レコ大は1987年のマッチや翌1988年の光GENJI、そしてその翌年の1989年Winkと大賞が続いた3年で一般世間的には終わったという印象でした。このぐらいから他局の音楽賞の終了ラッシュですから、概ね他のみなさんもそんな感じだったんでしょう。
今後は単純に1年間の売り上げだけで表彰している「日本ゴールドディスク大賞」と、カラオケなど多く流された著作権料だけで表彰している「JASRAC賞」みたいな賞だけが残っていくんでしょうね。