昨年末はコミックマーケット99へ

 いささか旧聞に属するが、昨年末は2年ぶりに上京して、藤子・F・不二雄ミュージアムと東京ビッグサイトで開催されたコミックマーケット(コミケ)99に行ってきた。そのうち、今回はコミケ99について書いておこうと思う。

 そもそも、コミケ自体この2年間、開催されずに来た。
 コミケ97が開催されたのが、2019年の12月だった。その後、世界的な新型コロナウィルスの蔓延により、2020年5月に予定されていたコミケ98は中止となった。従来通りならば8月の開催のはずだったが、東京オリンピック開催との絡みでビッグサイトが使えなくなるために、5月に開催するはずだったのだ。
 そして、今回昨年末に開催されたコミケ99も、本来予定されていた開催時期から大幅に延期された。重ねて言うが、全てはコロナ禍のせいだ。

 コミケ99は、最終的には無事に開催されたが、コロナが収まったわけではない。だから、非常に気を遣った上での開催となった。
 これまでとの大きな違いは、一般入場がチケット制になった点だ。コミケ97で、すでに入場用のリストバンドは採用されていたが、それでもリストバンドは冊子版カタログを買えばついてきたし、そうでなくても昼頃には入場フリーとなり、好きに入場できていた。
 しかし、今回は事前販売されるチケットを買った者でないと入場できなかった。昼になっても、入場フリーとなることはなかったのだ。さらに、東と西・南でチケットは分けられており、それぞれ希望する側の棟にしか入れないという徹底ぶりだった。もっとも、これに関しては昼過ぎに東西の行き来はできるようになってはいたが。
 そんなわけで、今回はまずチケットを入手しなければならなかったが、抽選制であるので当然ながら落選して入手できなかった人もいたようだ。2次販売は先着制だったが、サーバーが非常に脆弱だったらしく、なかなか購入手続きが先に進めず、入手は困難だった。

 私自身はどうだったかというと、とりあえず12月30日・31日の両方にチケット抽選を申し込んだのだが、30日だけが当選した。ネットでできる限り調べてみたが、30日・31日両日のチケットが当たったという人は見当たらなかったので、存在しないか、いたとしてもごく少数なのだろう。いずれかの日に振り分けるように調整が行われていたのではないだろうか。
 せっかく上京するのだから両日参加したいと思い、31日のチケット2次販売に挑戦してみたところ、何とかこれを取ることができた。前述のようにサーバーが脆弱だったせいか購入手続きのページが非常に重く、なかなか先に進まない状況が1時間弱続いたのだが、その後「サーバーメンテナンスに入ります。しばらくお待ち下さい」とのメッセージが出るようになり、それでも諦めずにリロードを繰り返していたら10分ほどでメンテが終わったのだ。張り付いていた人もメンテ終了はもっと後になると思っていたのか、メンテ終了後はスムースにチケットを購入することができた。

 このように、なんとか2日分のチケットを入手することができたので、30日・31日ともに参加してきた。
 30日は、東棟へのチケットで、集合時間が9時30分となっていた。予定時間頃に集合場所付近に行ったところ、すでに列ができていてしばらく並んだが、10時頃にはチケットとワクチン接種証明、身分証明書の三点セットによる入場チェックをすませることができた。
 非常に不思議なことに、この入場チェックまでの間の時間に、時たま反対方向へ帰っていくらしき人を見かけた。まだ開場前だったので、用を済ませた人とも考えにくい。想像するに、参加にチケットが必要と知らずに来て、入場チェックではねられてしまったのではないだろうか。そう言う迂闊な人がいたとしても、不思議ではない。
 10時頃に入場チェックをすませてリストバンドを受け取り、正式な待機列へと並んだ。一般入場の集合時間は、早い人で7時30分だったが、実際に入場できたのは11時からだ。開場自体は10時だが、チケットに5000円払ったアーリー入場者が10時からの入場だったからだ。
 11時に一般入場者の入場が始まり、私自身は11時15分頃に入場できた。7時30分に集合した人と9時30分に集合した人で、待ち時間は2時間も違うのに、入場時間は15分しか違わないのだ。正直、早く来るのがバカらしくなることではある。

 ともかく、11時15分に入場して、そこから先は普通にコミケの一般参加なので、特筆すべき事は少ない。
 ただ、一つ書いておくと、一般参加・サークル参加ともに人の少なさが感じられる光景が、そこにはあった。参加を取りやめて空いているサークルスペースがそこら中にあったし、一般参加者の人口密度も、これまでと比べて明らかに小さいものだった。コロナ禍でコミケを開催するというのは、こういう事なのかと思い知らされた。一言で言うと「寂しい」。

 次のコミケ100は今年8月に予定されている。コミケ99と同様の体制での開催となるのか、それともまた違った形を取るのか、それはまだわからない。
 ただ、コロナによってコミケの形さえも変わらざるを得なくなったのは間違いない。何も気にせず楽しめるのがいちばんであるが、そんな時はいったいいつになるのだろう。
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