朝風を不意に起こすや秋燕
はみ出るな大きな空ぞ燕の子
街中では燕は再び子育てのため疾風の如く飛びまわって雛に餌を運んでいる。人間のようにけして子育ての放棄などしない。燕は夏の間に二度の子育てを行い、秋、九月にはまた南方へ帰って行く。毎年のことであるが、いつの間にか身近に飛び回っていた燕が急に見えなくなったり、空になった巣を確認するのはちょっと寂しい感がする。 加藤 楸邨の句に 『燕はや帰りて山河音もなし』 がある。この自然の摂理の繰り返しが、私達、人間にも大切なのではないかと「つらつらと思う」この頃です・