奥山の神のめぐみや初なめこ
土匂ふ朽ち葉の匂ふ滑子かな
茸取り青空を見ず山を見ず
待ちに待った、天然の(菌を打った)初滑子にやっと恵まれる。家内の生まれ在所、隣の木島平村「馬曲温泉」の奥山で採れた滑子である。今年は夏の高温と雨不足なめ、滑子の数が極端に少ないようです。先日の情報では長野県の名産「松茸」も例年の10分の1の収穫とのことでしたが、この数日の雨で、多少回復したものの価額は例年の何倍ものようだ。ニュースでは温暖化の影響ではと報道している。その上、農村の高齢化による、茸山の手入れが生き届かず、年々採れる量が少なくなっていると聞く。家内の実家は須坂へ越して三十年近くになりますので、親戚の兄さんが心配して下さった。今夜は「なめこ汁」が楽しみである。毎年、天然のなめこを舌堤すると、何とも言えない奥山の香り漂って来るような気がする。